後悔して転生できたから、好きに生きよう的物語

月田優魔

新しい人生



溢れんばかりの太陽の光。
オレはその光を一身に浴びる。
今日ほど心地いい朝は初めてだ。
オレは跳び起きるように、ベットから起きた。


「うぅ〜ん、今日から新しい人生の始まりか」


オレはこれから始まる新しい人生に胸が高鳴っているのを感じていた。


オレの名前は月田優真つきだゆうま。神のおかげで転生することができた、高校1年生だ。冥界から姿が消えて気がつくと、オレはベットで寝転んでいた。その瞬間色んな情報が頭に流れ混んできた。
新しい名前。
新しい容姿。
新しい家族。
新しい自分。
新しい過去
どうやらオレは、月田優真15歳として生まれ変わったようだ。月田優真の0歳から15歳までの過去も情報としてオレの頭の中にある。
要するに、前世の記憶がある人間、といったところだろう。


今日は高校の入学式だ。
準備をするため服を着替えていると、ドアがトントンっと鳴る。


「兄さま、入りますよ」


そうして女の子が部屋に入ってきた。


「兄さまってば、もう、起きてるなら返事くらいしてくださいよ。だいたい兄さまは昔から------」


この世話焼きの女の子はオレの妹、月田玲花つきだれいか。今年中学3年生になるオレの妹だ。容姿端麗、成績優秀、家事万能で、非の打ち所がない優秀な妹だ。


「わかったわかった、すぐ行くよ」


「本当にわかったんでしょうね、もぅ。朝ご飯にしますからすぐ降りてきてくださいね」


ぷいっ、と頰を横に振ると、妹は階段を降りていった。
オレはすぐに着替えて階段を下り1階のリビングに向かった。


「さぁ、ご飯にしましょう」


リビングに入ると妹は椅子に座ってオレが来るのを待っていた。
いただきます、と言うと2人で朝食を食べる。


「そういえば兄さま、先週の件はどうされたんですか」


「先週の件って?」


「ほら、前に言ってたじゃないですか。同級生に告白されたと言っていた件ですよ」


食べだしていきなりそんなことを聞いてきた妹にすこし驚いた。


「ああ、その事なら断ったよ」





「ん?よかったって、何がよかったんだ?」


「ち、違いますよ、兄さまが女垂らしにならなくてよかったという意味です。勘違いしないで下さいよっ」


「分かってるって、オレにはまだ恋愛は早いと思ったから。ってかなんでそんなに慌ててるんだ?」


「慌ててませんっ!」


いや、どう見ても慌ててると思うが…
玲花がそう言うならまあいいか。


「それより早く食べましょう。学校に遅刻しますよ」


今度はいきなり話題を変えてきた。
ほんと、なんなんだ一体・・・


朝ごはんを食べ終わるとオレは自分の部屋に戻り学校の用意をする。
すると1階の方から、


「兄さま、早くしないと置いていきますよー」


と妹の声がしてきた。
オレは急いで用意をして靴を履き玄関を開ける。
いってきます、と誰もいない家に言うと玄関と鍵をしめる。
そして玲花と一緒に学校へとならんで歩き出した。

























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