宇宙人に転生した私、万能パワーで無敵に宇宙を大冒険!

ゆにこーん / UnicornNovel

50話 惑星フローン

「見えました! あれが第三ウェーブのユニオン、惑星フローンです」

「凄いニャ! とても大きい星ダ」

 ラハルを出発して十日くらい、ようやく目的地のユニオンに到着だ。
 惑星の名前はフローン、ここに私の体があるんだね。

「ホントに大きい星だね、ラハルの何十倍もありそう」

「文明のレベルも凄く高そうです。人工衛星が沢山飛んでいますし、起動エレベーターまで立っていますよ」

「宇宙ステーションも沢山ニャ! 宇宙船もいっぱい飛んでル! カッコいいミャ!」

 ミィシャンは機械とか文明が好きだから、テンションが上がってるね。
 まあ私もワクワクしちゃてるけどね、特にあの大きな塔が凄い!
 起動エレベーターっていうんだね、宇宙まで伸びる塔なんてはじめて見たよ。

「どこから地上に降りればいいのでしょうか?」

「う~ン……バレないようにこそっと地上に降りられないニャ?」

「そうですね、ラハルの時みたいに捕まりたくありませんものね」

 確かに、捕まらないように隠れて降りられたらいいよね。
 でも今回に限ってはちょっと難しいかも。

「こそっと地上に着陸するのは無理だと思う。惑星全体をダークマターの膜が包んでるから」

「ダークマターの膜? 本当ですか?」

「うニャニャ……ボクには見えなイ……」

 そっか、チコタンとミィシャンはダークマターが使えないから見えてないんだね。
 でも私にはハッキリ見えてるよ。

「星を丸ごとダークマターが包んでる、私のバリアーを凄く大きくした感じ。あれに触るのはちょっと危険かも」

「星ごと包むバリアー……とんでもない大きさだニャ……」

「バレないように侵入は出来なさそうですね」

「うん、今回は正面から降りよう」

 さて、どうやって地上に降りるんだろう?
 ん? 起動エレベーターの先端に沢山の宇宙船が集まってる。
 もしかして入り口はあそこかな?

「ミィシャン、あそこが入り口みたいだよ」

「了解ニャ!」

「ところで……入り口から普通に入っても、結局捕まってしまう可能性はありますよね……その時はどうしましょうか?」

「それは……どうしよう?」

「うヌヌ……いっざとなったラ……」

「「いざとなったら?」」

「ソーラにくっついて、ワープすればいいミャ!」

 ミィシャン……最終的にはダークマター頼りなんだね。
 でも二人にギュってされるのは悪くないかも、むしろいいかも。
 うん、ギュってされたい。

「よし! 迷ってても仕方ない、とりあえず行ってみようか」

「任せておくミャ!」

「ひうぅ……不安ですぅ……」

 さあ、惑星フローンに突入だ。

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