宇宙人に転生した私、万能パワーで無敵に宇宙を大冒険!

ゆにこーん / UnicornNovel

38話 敵討ち

 チコタンとミィシャンが頑張ってくれる。
 だから私は、私に出来ることを全力でやろう。

「ソーラはここで“何かやりそうな素振り”をお願いします。できるだけ目立つように、派手に!」

「ゴミクズの注意をそらす役だね、派手にかましてやるから!」

「はい!」」

「チコタン、いつでもいけるニャ!」

「では私の合図でいきますよ」

 頑張って、チコタン、ミィシャン!
 信じてるから!!

「三……二……一……今です!」

「うにゃアァッ!」

「ハッハッハッ、愚かな見習い小娘がやけになったか? 馬鹿め! ドローンビット、あの二人を狙え!!」

 そうはさせない。
 二人が動きやすいように、私に注意を向けさせる!

「集まれダークマター!」

「無駄だ! ジャマースーツがある限り私にダークマターは通用しない」

「それはどうかな? 私の必殺技はそんなもの吹きとばしちゃうよ……」

「必殺技だと? 何か仕掛けてくる気か……ドローンビット、ターゲット変更だ。特異点の娘を狙え、動きを封じるのだ」

 ホントは必殺技なんてないんだけどね、っていうかバリアーを張るので精いっぱい。
 けどまあ注意が引ければなんでもいいや。

「必殺ぅ~……」

「くそっ、ジャマースーツも最大出力だ! 全力で私を守れ!」

 よしよし、狙い通りゴミクズは私に気を取られてる。
 チコタン、ミィシャン、今の内だよ!

「ミィシャンはドローンビットをお願いします、私はゲスーチに狙いを定めます!」

「任せるニャ! うニャニャニャッ!!」

 ミィシャン凄い! プチUFOを次々と撃ち落としていく。
 チコタンが狙いに集中できるよう、一人で頑張ってる!

「まだまだ、全部撃ち落としてやるニャ!」

「なんだと!? ドローンビット、あの二人だ! あの二人を──」

 ゴミクズの相手は私でしょ、二人の邪魔はさせないんだから。

「ダークマター最終奥義! 宇宙破壊爆弾んん……っ」

「さっ、最終奥義!? やはり特異点の小娘が最優先だ!」

 バカなゴミクズは私に気を取られてればいいの。
 あとは二人が──あっ!

「うニャゥ!?」

 ミィシャン!
 そんなっ、ミィシャンがビームに撃たれちゃった。

「チコタンッ……あとはお願いミャ!」

「はい!」

 でもチコタンはゴミクズのすぐ近くまで迫ってる。
 あと少しだ!

「なっ、いつの間にこんなところまで!?」

「ユイタソの敵……覚悟です!」

 ゴミクズのすぐ目の前、あの距離なら確実にジャマー装置を破壊できる。
 プチUFOも私の方に集中してるからバリアーを張れてない。
 今だよチコタン!!

「ドローンビット、早く戻ってバリアーを──ぐああぁぁっ!」

「やりましたっ……きゃあうっ!」

「チコタン!」

 チコタン凄い! 作戦通りにゴミクズをビームで撃ち抜いた!!
 でもチコタンまでビームに撃たれちゃったよ。
 二人ともビームに撃たれて、それでも作戦を成功させるなんてホントに凄い。

「ユイタソの……敵討ちです……っ」

《オペレーションコントローラーから警告。ジャマースーツの破損を確認、制御出来ません。繰り返します──》

 制御出来ないってことは、銀ピカスーツの効果を無効化出来たみたいだね。
 ダークマターも軽くなってきた気がする。

「馬鹿な! 見習い如きにジャマースーツが……」

「ありがとうチコタン……これで邪魔はなくなった!」

 二人が必死で作ってくれたチャンス、絶対に無駄にはしないから!
 さあ、反撃だ!!

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