宇宙人に転生した私、万能パワーで無敵に宇宙を大冒険!

ゆにこーん / UnicornNovel

32話 どこでもいけるドア

「う~ん……迷子だ……」

 ヴェーゼを倒すぞ作戦、順調に進行中……でもないかも?

 とりあえず本部への侵入は出来たけど、通路が多すぎて迷子だよ。
 そろそろ次の作戦に移りたいんだけどな……。

「ん? この部屋……」

 見るからに使ってない部屋だ、真っ暗だし埃まみれだし。
 次の作戦にはうってつけだね。
 よし、それじゃあ作戦その三、いってみよう。

 ダークマター、集まって!

 集中して……。
 集中……集中……。

 開け~ごま!

「……ここは……本部の中ですか?」

「マヤマヤ!」

 やった、上手くいった!
 作戦その三、その名も「どこでもいけるドア」作戦!

 ダークマターをドアの形にして、ヴェーゼ本部とマヤマヤ達が待ってる地下を繋げちゃう。
 そうすれば、わざわざ皆で一緒に侵入しなくても、直接本部の中に出てこられるからね。
 そのための「どこでもいけるドア」。ちなみに猫型ロボットのパクリじゃないから、リスペクトだから。

 チコタンとミィシャン、それから大人の宇宙人も何人か、皆ちゃんとこっちに来れたみたい。
 作戦その三も無事に成功だ!

「こんなにあっさり本部に侵入出来るなんて、凄いですねソーラ」

「一瞬だったナ、ホントに凄いニャ!」

「見事ですソーラさん、すばらしい能力ですね!」

 おお、何やら凄く褒められてる。
 皆で拍手とかしちゃってるし。
 照れ臭いからやめて欲しいだけど。

「えーと、じゃあ次の作戦に移るから、ちょっと待っててね」

 ダークマター、もっかい集合!
 今度は気合を入れて集まってね。

 訓練の時も次の作戦が一番難しかったから、しっかり集中しなくちゃ。
 集中して……集中して……。
 もっともっと集中して……。

 ん~……にん!!

「「どうかな? うまくいったかな?」」

「「「……」」」

 あれ? 皆ポカンとして黙っちゃったよ。
 もしかして失敗してる?

「……ソーラが二人いるニャ……」

「本当に……ソーラさんが二人います……」

 よかった、ちゃんと成功してるみたい。

「「これぞ忍法、分身の術! なんちゃって」」

「凄いですソーラ、訓練の時よりスムーズでした、ソックリです!」

「「ホント? 上手くいってよかった」」

 作戦その四は、「ダークマター分身の術!」作戦。
 ダークマターを使えるのは私だけ、だから両方の班とも私がいた方がいい。
 そのための作戦が、このダークマター分身。

 こればっかりは宇宙人じゃ出来ない作戦かな。
 だって忍法は日本人しか使えないからね!

「「子供達の居場所と、ゴミクズが捨ててある場所はもう調べてあるから」」

「流石です、場所はどこですか?」

「「子供達は地下で、ゴミクズはタワーのてっぺんに捨ててあるって」」

「分かりました、それでは予定通り二手に分かれましょう」

 じゃあ本体がゴミクズを倒しにいって、分身が子供達の救出だね。

「頑張ってね、子供達をよろしく!」

「そっちこそ、ゴミクズは任せたよ!」

 うわ、自分と会話するって凄く不思議な気分……。

 いやいや、今は作戦に集中しなくちゃ。
 さあ、まだまだ頑張るぞ!

コメント

  • 時龍クロノス

    どこでもいけるドア…
    ドラ○もんじゃないし…
    #コンパスの緑UR 効果:『移』『鍵』じゃないし…

    1
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