宇宙人に転生した私、万能パワーで無敵に宇宙を大冒険!

ゆにこーん / UnicornNovel

28話 作戦会議

 こっ……これは……!

「美味しい!」

「美味しいです!」

「美味しいニャ!」

 ヴェーゼを倒すぞ作戦に向けて、今は会議の真っ最中……なんだけど、ちょうどお昼時だからご飯を食べながら会議に参加中。

 ということで用意してもらった料理、これが凄く美味しくてビックリしちゃった。
 今まで食べた宇宙メニューとはまた違った美味しさで、ほっぺたがとろけちゃいそう。
 見慣れない虫っぽい食材が入ってるけど、そんなの美味しければ関係ないよね。

「ソーラお姉ちゃん美味しい? それプヤプヤが作ったんだよ!」

 プヤプヤちゃんの手料理!? それはもう美味しいに決まってるよ!
 心なしかプヤプヤちゃんの愛情を感じる、手が止まらないぃ!

「ソーラさん、そろそろ作戦会議を進めてもいいですか?」

「あっと、ゴメンねマヤマヤ。食べながら聞くから進めちゃって」

「分かりました……では作戦会議を進めますね。あらためて作戦の目的を共有しておきます、目的はここに書いた三つです」

 一つ、子供達を解放すること。
 二つ、ゲスーチを倒すこと。
 三つ、ソーラの体を取り戻すこと。

 うん、分かりやすくていいね。
 私の体を取り戻すことも目的に入れてくれてる。昨日マヤマヤに私達の事情を説明しておいてよかった。

「目的について質問はありますか?」

「ううん……もぐもぐ……特にないよ……うまうま……」

「そ、そうですか……」

「ソーラ、ずっと食べてるナ……」

 あらら? なんだか呆れ顔をされたけど気のせいかな?
 うん、きっと気のせいだよね。

「では次に目的達成までの課題を共有しておきます。大きく分けて、ここに書いた六つがあります」

 一つ、ヴェーゼ本部への侵入方法。
 二つ、目的地を見つける方法。
 三つ、目的地まで無事に辿りつく方法。
 四つ、子供達の救出方法。
 五つ、ゲスーチを倒す方法。
 六つ、足りない武器の確保。

 うーん、なるほど。
 目的地っていうのは、子供達の居場所とゴミクズの落ちてる場所、それから私の体がある場所だね……もぐもぐ……。

「質問が無ければ課題の解決策を決めていきたいと思います、よろしいですか?」

「はい、質問はありません」

「ボクも質問はないナ」

「もぐもぐ……どぞ……うまうま……」

「……ではまず一つ目、侵入方法を決めましょう」

 やっぱり呆れ顔をされてるよ。
 なんでだろう?

「侵入方法については、換気用のダクトか地下通路が候補です」

「その二つは敵に見つかることなく本部へ侵入出来るのですか?」

「その通りですチコタンさん、ただしセンサーが仕掛けられているので注意が必要です」

 ダクトか地下通路ねぇ……裏口からコソコソ侵入するっていうことだよね。
 そんな面倒なことしなくても、簡単に侵入出来そうな気がするけど……もぐもぐ……。

「次は二つ目、目的地を見つける方法です。少し古いですが本部全体の図面があるので、それを使って場所を推測しましょう」

「私も本部で働いたことがあるので、手伝えるかもしれません」

「チコタンさんは元研究員でしたね、では後ほど図面を見ながら相談させてください」

 古い図面から推測するのか……これも簡単な方法にしちゃえばいいのに。
 もぐもぐ……うまうま……。

「目的地まではどうやって進むのかニャ?」

「二手に分かれようと思います。ソーラさん達はゲスーチを倒す班で、私達は子供達を救出する班です」

「ソーラがゲスーチの相手をするんだナ。確かに、ダークマターを使えるソーラが適任かもニャ」

「負担をおかけしますが、お願い出来ればと思います。無事に辿りつく方法はまだ検討中でして……」

 うーん……ややこしい!
 頭のよくない私でも分かる作戦にしてほしいよ。

「子供達の救出方法と、ゲスーチを倒す方法はですね──」

「ちょっと待って」

 ふぅ! やっと食べ終わった。
 お腹いっぱいになったし、そろそろ私も会議に参加しようかな。

「はい、何かありましたか?」

「なんだか凄く難しい作戦みたいだけど、そんなことする必要あるのかな?」

「えっと……ソーラさん一体何を……?」

「ソーラ、これは大事な作戦ですから、細かくしっかり決める必要があると思いますよ?」

「失敗は出来ないしニャ」

 やっぱり皆難しく考えすぎだね、けどムダに難しくする必要はないよね。

「難しく考えずにさ、もっともっと簡単にしちゃおうよ!」

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