魔族の契約者

木嶋隆太

第十話 ゆうかいけつ





 テストがひとまず終わり休み時間になる。
 周りの連中は次の科目の教科書を開いて必死に見ているが、俺は椅子の背に体を預ける。


 邦彦から聞いたら、大体授業が終わるのは17時くらいだそうだ。
 俺の学校が16時30分に終わるので、走っていけばぎりぎり授業が終わる前に校門にたどり着けるはずだ。


 適当に暇つぶしでもするか。
 鞄から携帯を取り出し、電源をつけて椅子を後ろに傾ける。 


 とか、思った次の瞬間に携帯が音をあげる。
 電話の着信だ。周りからは白い目を向けられる。


 勉強の邪魔してすみませんね。マナーモードにし忘れてました。
 俺はボタンを押して、耳に携帯を当てる。


 相手はセレーナさんだ。


 なんで電源入れて10秒くらいで電話がかかってきたのだろうか。
 実は隠しカメラで見られているんじゃないのか、俺。


『単刀直入に申し上げると、カリナ様がどこかに消えました』


 傾けた椅子がそのまま後ろへ。俺は強い衝撃に見舞われた。
 いてて、って今何つった?


「カリナが消えた!?」


 大きな声で復唱してしまう。
 周りの連中がひそひそ話を始める。


「カリナって、最近国立魔法学校に入学した子か?」


「おい、マジで猫之木知り合ってたのか!?」


「そう、二人はもう禁断の関係なのよー!」


「え? マジで? 猫之木って、結構面白い奴だったのに、残念」


 あいつら、好き勝手言いやがって。後、最後の奴。今度、じっくり話さないか?


『できれば、周りの人には内密にしていただきたいのですが』


「あーと、えーと」


 どうしよう。ここは、セレーナさんに嘘をついて、クラスの人たちには適当に嘘をついて切り抜けるか。


『まあ、ケイゴ様がアホーなのは知ってるのですぐにばれるとは思っていましたが』


 優秀だね、セレーナさんっ!
 もう、見事にばらしちゃいましたから。


「ええと、それで、カリナは?」


 昨日の、喧嘩を思い出してしまう。
 些細な言い合いだ。なんとなく、考えが一致しなかったから。


 今は気にしていられない。


『今こちらで全力で捜していますが、そうですか。その様子ではそちらには行っていないようですね』


「あ、すいません」


 何となく、謝ってしまう。
 昨日の、カリナとの会話。セレーナさんはきっと聞いていただろう。


 それについて言ったのか、それともただ単に力になれなくてなのかは自分でも分からない。
 セレーナさんは、俺の複雑な感情をすべて受けいれるように、優しく言ってくれる。


『あなたが謝る必要はありません。それよりも迷惑をかけました。一応、テスト中ではないのを確認して連絡しましたが、大丈夫ですか?』


 凄いな、セレーナさんは。他校の時間割までも把握しているのか。
 テストなのは、昨日カリナと話してたから知っててもおかしくはないけどさ。


「問題ありませんよ」


 テストは問題だらけだったがな。このままでは進級できないかも。


『そうですか。もしも、学校の周囲でカリナ様を見かけたら無理やりでもいいので捕まえてください。文句を言っても無視して構いませんから』


「あ、はい……」


 こ、怖いぞ相変わらずこのメイドは。
 セレーナさんは、見つけたらメールを入れておきますと言い残して電話を切った。


 携帯をぱたんと閉じて、俺は頭の後ろで手を組む。


 カリナ……。お前、どこにいるんだよ。
 セレーナさんやその他大勢いるだろう捜索班が心配してるぞ。


 試しに電話してみるが、カリナは携帯の電源を切っているのか、本当に圏外にいるのか繋がらない。
 はぁ。


 そろそろテストも始まるので携帯の電源を切って鞄にしまう。
 三時間目は、うげ魔法学。


 実技含めて週に10時間ある恐ろしいほどに範囲の広い科目だ。
 魔法の理論や、魔法の種類、属性の組み合わせによる新しい魔法の生み出され方などなど。


 魔法なんて、使えればいいじゃない! の俺には圧倒的に相性の悪い科目だ。
 後で実技試験もあるからなぁ。ま、今は実技のほうは心配ないんだが。


 って実技も魔法か。結局俺の成績は最下位のままかよ。
 なんで、学校側は俺が嫌いな教科を一日にぶつけまくるかなぁ……。


「おーい、教科書しまえー。悪あがきしてもたかがしれてるぞー」


 先生は手をたたきながら、無慈悲な一撃をくりだす。
 まあ、みんな一点でも伸ばしたいんだろうな。


 精々あがくがいい。と、上から目線で言ってみたが、俺はたぶん赤点だろうさ。
 せめてもの救いはマークシートってところだな。頼むぞ、ミーペンシル。


 試験は問題なく終了した。


 カリナ、大丈夫かな。
 ……いや、下手な心配をしてもあいつの怒りを買うだけだよな。


 現にこの前、それであいつに怒られたばかりだし。
 やめよう。今はテストに集中するべきだな。


 とはいえ、だ。
 すでに俺のテストは終了した。


 さすがペンシル。終わるの早いや。
 残り時間は、睡眠に当てよう。


 だが、目を瞑っても全く眠気は襲ってこない。いつもなら、すぐに眠れるのに。 
 頭の中はカリナのことで一杯だ。カリナ、くそ、どこにいるんだよ。


 まさか……誘拐、とかじゃないよな。あいつは狙われている。
 あり得ない話ではないはずだ。


 ああ、ダメだ。どんどん悪い方向に頭が回ってしまう。普段、こんなに深く考えたことなんて無いのに。
 やめだ、やめだ。


 切り替えるように机に突っ伏す。
 もう、なにも知らん。


『……ここ、どこよ? 誰か、いないの?』


『……怖い。助けて、誰か。……ケイゴ、助けてよ』


 がばっと目を覚まして、立ち上がる。
 ……なんだ、今の声。あれは絶対に、カリナのものだった。


 どこだ、近くにいるのか?


「おい、どうしたんだ。カンニングするならもっと上手くやれ」


 教室内を歩き回っていた先生に頭をひっぱたかれる。
 先生はこちらをだるそうに見ている。


「ああと、すいません。あの、ちょっと外に行ってもいいですか?」


 カリナのことが気になってしまって、ダメだ。
 教室で座ってなんていられない。


「はぁ? なんでだ?」


「あ、あーと……」


 普通に腹が痛いとか行って抜け出せばよかったのに。
 気が動転してて、そんなことに頭を回せなかった。


「カリナが……って、違う違う。体調が悪いんです」


「のわりに顔色はよさそうだが」


「頭が悪いんですっ!」


 しまった、自爆したぁ!
 これだと俺がバカを公表したようなモノじゃないか!


「そりゃ知っているが」


「先生! ひどいです!」


 ニヤニヤと先生は笑みを浮かべている。クラスの人間も先生にばれない程度にこちらへ顔を向けて、笑っている。
 お前らを俺は許さない!


 先生は悩むように視線を横にずらし、もごもごと口を動かす。


「カリナ……? ああ、あの魔界の。なるほどな」


 さっきの俺の発言で何かがわかったようだ。


「よし、腹が痛いんだっけか。行ってこい、なんだか知らんが青春してこい」


「え、あ、いや、ありがとうございます」


 許可ももらったのでさっさと校外へ向かう。
 一応ばれないように裏門から出たのだが、大丈夫だろうか。


 なぜだか、どこにいるのかわかる。
 契約したことにより、カリナレーダーでもついたのだろうか。


 そういえば、契約者と契約主は不思議な力で繋がってるって聞いたことあったな。
 急いでカリナを感じるほうへと走っていく。場所は、町外れの建物。


 何かの工場だったのかもしれないが、今は使われていない。
 その扉が何者かに開けられている。それも正規の手段とは思えない、鍵が壊されている。


 二階のような場所もあり、俺は緊急用のはしごから登る。
 窓があったので、中の様子を見る。


 ――いた。
 柱にくくりつけられるようにして、カリナが縛られている。


 キンキン喚いている。カリナの視線の先には三人の人間がいた。
 外に見張りを立てていないなんてバカだろあの誘拐犯。


 チャンスを窺っていたが、一人の男が気持ち悪い笑みを浮かべて近づいているのを見てそうも言っていられない。


 胸の辺りを睨むと、拳銃か魔法銃が入っているのか膨らみがある。
 ……ばればれだ。


 男がカリナに近づき、手を伸ばしたタイミングで俺は能力を発動して窓ガラスを割って飛び込む。


「な、なんだ!?」


 男がこちらに注意を向けた瞬間に飛びついて顔面を殴る。
 気絶したのを確認してから、服を引きちぎり銃を奪っておく。拳銃のグリップ部分に魔石が埋まっている。これは魔石銃だ。


「て、テメェはなんだよ!」


 残った二人の男がこちらに声を向けるが、俺は気にしないで背後にいるカリナに顔を向ける。


「よ、ヒーローはナイスタイミングでやってくるもんだろ?」


 カリナにとってナイスかどうかは知らないが、俺的にはナイスタイミングだ。


「ケイ、ゴ。何で来たのよ! 馬鹿! さっさと逃げなさい! 相手は拳銃持ってるのよ!」


「ノープロブレム」


 相手二人は油断なく構えているが、発砲する勇気があるようには思えない。
 敵はどう考えても犯罪初心者。人を殺すほどの勇気はない……はず。


「お、おい撃つぞ!」


「撃っちゃうぞ!」


 間抜けすぎる誘拐犯だ。
 拳銃を構えながらもがくがくと震えている。


「あんた、扱えるの……?」


 カリナがどこか驚いてるように聞こえる。
 俺は拳銃をくるりと回してから、


「スパルタな先輩から扱い方は教わってるさ」


 それに、今の俺には可愛いご主人様からの恩恵もあるからな。
 魔法銃を横に振る。


 そして、敵が持つ拳銃すべてに命中して、破壊する。


「え……?」


「脳ある啓吾は爪を隠す! これ日本のことわざね。覚えとけよカリナ」


「な、なんだテメェは!?」


 俺からすれば、お前もなんなのか聞きたいけどな……!
 今の俺はいつもとは違う、本気モードだ。


 戸惑う男に、俺は親指を自身に向けて高らかに宣言してやる。


「俺は、カリナの下僕だ!」


「ま、さか契約者か!? 人間のくせに、人間を捨てているのか!?」


「人間捨てたつもりはねえ」


 渾身のパンチ。やはり拳はいい。
 振りぬいた拳は男の顔面を射抜く。


 数メートル宙に浮かび、男は白目のまま地面にぶつかる。


「カリナ! 大丈夫か!?」


 男の安否よりも大切なカリナの安全。
 近寄って口につけられたガムテープをはがしてやる。


 痛そうだ。


「ケ、ケイゴ。ここにあいつの仲間向ってきてるのよ!? 逃げなさい!」


「ご主人様の命令よ」


「だったら、強制的に言えばいいじゃん。ケイゴに命ずる、ってな」


 俺はからかうように笑うと、沸点の低いカリナはこめかみをひくつかせる。


「言ってやるわよ。ケイゴに……んんーー!!」


 言い切る前に俺が彼女の口を手で覆い妨害する。


 倉庫の鉄柱に縛り付けられたまま、カリナは弱々しく唸る。
 なんで、手とか震えさせてまで強がるんだよ。


 俺は顔をぐいっと近づけると、カリナは恥ずかしいのか目元だけ逸らす。


「心配だったんだ」


 俺は正直に言ってやる。
 昨日、自分の馬鹿みたいな意地で捻じ曲げた本音を今日は全部駄々漏れにしてやる。


「しん……ぱい?」


 カリナは、きょとんと両目を見開いている。
 くく、俺も恥ずかしいけど、カリナの驚いた顔が見れるなら我慢するさ。


「お前がいなくなって、本当に怖かった。このままもう一生会えないような気がしてな」


 縄を解き、カリナを立たせる。俺を命令でいなくさせるのはあきらめてくれたようだ。
 急に静かになったカリナは俺が親戚の家に遊びに行った時によく似ている。


 制服のスカートについた砂を叩いてやると、カリナは一瞬怒ったような目つきになったが黙っていた。
 なぜだ。理由はすぐに分かった。


 ……親切でやったつもりだったけど、俺尻触ってるじゃん。
 柔らかい、覚えとこう。


「あんたが、怖いのってあたしがいないとあんたは力を使えないから?」


 不安そうに瞳が揺れる。


「それは違う。だけど、細かくは分からない。なんつーか、ぐわっとなってむしゃっとなる感覚」


 叩き終わると、カリナは十字架のように両腕を伸ばす。
 うんと顎でくいっと合図をする。


 よく、分からない。
 ひとまず、脇の下に手をいれて。


「高い、たか-い」


 カリナ離陸。


「……このまま足を頭に落とされたくなかったら、速やかに下ろしなさい」


 どうやら違ったようだ。
 俺は腕を下げて着陸させてやる。


「何すりゃいいんだ? ご褒美にちっぱい揉ませてくれる、とか?」


 ちっぱいというか、ないっぱいだけどな。


「ちっぱいじゃないわ。軽量化したのよ」


 冷静な口調だが、どうにもカリナさんは怒りゲージが溜まりまくっている。
 これ以上はまずい。カリナのこめかみがかなりひくひくして蛇のように動き出しそうだ。


「上の服」


「剝げと?」


 さらに目が鋭くなってしまう。


「ほこり落としなさい」


「つまり、ご褒美と?」


「変な場所触ったら、許さないから」


 きっと頬を染めながらカリナは強く睨む。
 それでも、うんと体を預けてくれるのは猫みたいで可愛いな。


 変なところ。出てないからどこら辺のかいまいち分からないな。


 俺は触らないように細心の注意を払って服についたほこりを落とす。
 そろそろいいか。


 俺が終わったーと言おうとした瞬間。
 倉庫の扉がぎぎぎと音をあげて開けられ、


「はっ! そこまでだぜ、小僧!」


 威勢のいい声と共に三人の男が入ってくる。
 中央に立つのが今回の事件を企てた主犯のようだ。


 ハゲにサングラス。なんともまあ、やばそうだ。見た目は。
 さらに左右に控える男は黒服にサングラス。これが流行りの双子ファッションか。


 うん、サングラス三兄弟だから三つ子だな。


「かなり実力はあるみたいだがな――」


 左右の男は剣を背中から抜き、さらに拳銃までも持っている。
 一本の剣に、一本の銃。近、中距離を補える武装だ。


 浩介が任務のときはこれだったな。そんですっげぇ無双してた。
 カリナがきゅっと服を掴んでくる。


 俺が少々足を後退させたのに、びびったのかもしれない。
 安心しろ。負けないさ、お前の下僕は。


 ここから、俺の本気を見せてやると魔法銃のトリガーに手を引っ掛ける。
 よし、こっちから仕掛けるか。


 どうにも、本気モードも効果が切れ始めている。いつもの自分に戻りつつあるようだ。
 早急に仕留める必要がある。


 かちかち。
 指を動かすが、虚しい音だけが俺の耳に届く。 


 う、ううーん? あれ? もしかして、弾薬切れ?
 うそーん。ありえへん、死ぬやん。


 だらだらだらだらと冷や汗があふれ出して止まらない。
 俺の焦りはまだ悟られていないのか、ハゲさんは気持ち良さそうに語っていた。


「この双子には勝てないだろうな。その昔暗殺者として活躍していた! さぁ、やれ!」


 キランと左右の男たちは剣を太陽に当てていい感じに恐怖を煽るように光らせる。


 どうする。まずは拳銃を敵に投げて隙を作って、武器を奪うか? 嫌、相手が一人ならまだしも……あぁ駄目だ! 頭がこんがらがってもう何がなんだか分からん!


 俺はカリナの頭に手を回してぎゅっと抱きしめ、凶刃から守ろうとする。


 …………。
 ……。


 あれ?


「全く。カリナ様、勝手な行動をしてはいけませんよ。家に帰りましたらお姉さまに説教してもらいますから」


「セレーナさん? なんで、ここが?」


 つんと澄ましたセレーナさんが手についた汚れを落とすようにパンパンと鳴らす。
 三人の男は皆顔面から地面にぶつかっていて、鼻血などが出ている。


 間抜けさんだな。


「メイドの勘です」


 メイドすげぇ!


「というのはもちろん冗談で。目撃情報などから割り出しました」


 意外と普通だった。魔法とかでも使ったのかもと思ってたんだけどちょっぴり期待が外れたな。


「それより、ケイゴ様。場所が分かったのなら一言伝えてくださればいいのに」


 そりゃ俺も連絡しようと思ったさ。


「携帯を――」


 忘れてしまって。と言い切る前にセレーナさんがわざとらしく大きな声で被せてきた。


「あー、もしかしてかっこよく助け出したかったのですか? それはすみません。こちらがデリカシーに欠けました」


「いや、違う! 違うから! カリナー! なんでちょっと引いてるんだよ! 酷いぞ!」


 カリナは顔を横に向けて、頬を赤くしながらどんどん離れていく。
 あれ、引いてるのとはちょっと違うか?


 すっかり戻った俺は理由が分からず首を捻っているとセレーナさんがちょこんと移動してきて、耳元に口を近づける。


「カリナ様は、あまり男性と接する機会がありませんでした。それで少々夢見る乙……」


 カリナに聞こえるように言う。耳が息でくすぐったい。


「セレーナー! さっさと事件の処理に行きなさいよ、バカー! 余計なこと言ってる暇があったら仕事しなさい! クビにするわよ!」


 夢見る、なんだ?
 カリナが邪魔して何をいったのか聞こえない。


 横暴に捲し立てるカリナは、顔を真っ赤にして両腕をぶんぶん上下に動かして奇妙な踊りを披露している。


「生憎ですが、カリナ様にやとわれているのではなくお父様からの命令でカリナ様の面倒を見ていますので、それは難しいかと」


 くす。セレーナさんは肌触りの良さそうなグローブをつけた手で口元を隠す。あ、セレーナさんの黒笑みが。
 メイドとして失格じゃないのかと疑問を思うほどにセレーナさんのからかいは怖い。


 標的にされないようにセレーナさんには敬意ある態度を示さなければならない。
 カリナよりも敬わねば。


 改めて心に刻む。


「もう! 馬鹿! 馬鹿! バカー!」


 カリナは何も言い返す言葉が見つからないのか、小学生の如き幼稚な罵倒を繰り返すだけ。
 やめろ、やめるんだカリナ。今のお前、すっごく惨めだぞ。


「カリナ様が壊れたところで、外に車の用意をしていますので乗ってください」


「だってさ、カリナ」


 俺は、暴走したカリナの両腕を掴んで地から足を離す。
 むがぁぁと暴れる両足を華麗に避けて車に乗った。





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