欺瞞~あの日、心が溶けるまで~

あんどうあいこ

第2話 好きな理由

詩音が中2の頃。
当時大学生だった『彼』と会った。

2人の出会いは家庭教師と生徒して。

『彼』は、中学生の詩音にとってはものすごい大人、で。
人間嫌いで、人となかなか打ち解けられなかった(と思っていた)詩音が、初めて好きになった人ーー

かっこよくて、大人で、話が面白くて、そしてエッチでーー



「詩音、この問題まで解いて」

「うーん。わからない」

「5分でいいから考えて」

「えー」

「…考えたら、ご褒美」


「…考える!」

「げんきん。」

『彼』がくすっと笑う。

詩音はもくもくと取り組んだ。



「終わった!」

「よし、見せてみ」

詩音は飼い犬のようにニコニコと『彼』の前に座る。

切れ長の、涼やかな瞳。
同級生とは比べ物にならない、大人の『彼』

「ん、1個合ってる」

「やりー!」

詩音はご主人様大好きな犬みたい。

『彼』はフフと笑った。

「5分の1だからなぁー」

「ご褒美!」

「何してほしい?」

『彼』はニヤリと笑う。

詩音は真っ赤になって言った。

「キス、したい…」

『彼』はまたくすりと笑う。

「いいよ」

「…」

詩音は真っ赤になってニコニコ笑った。

「おいで」

「…はい」

『彼』は詩音の顎を上向かせて「口、開けて」と言った。

詩音が素直に口を開けると、『彼』の軟らかな舌が詩音の中に入ってくる。

詩音の舌が、『彼』の口内に引き込まれる。

「ん!」

息が苦しくて、詩音は涙目になる。

『彼』は大人でーーわざと音を立てて詩音を掻き回す。

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