家族もチート!?な貴族に転生しました。
5話 お勉強Part4
ダイニングに着くと両親ともすでに座っておりシオンも急いで席に着いた。
「おはようございます。遅くなりました。」
「おはよう。大丈夫だ。父さんも今来たところだからね。」
「おはようシオン。気にする必要はないわよ。」
相変わらず2人ともシオンに甘かった。
「それじゃあ、神々の恵みに感謝を。」
「「感謝を。」」
宗教染みているかもしれないがこれがこの世界のいただきますである。最初は、違和感を覚えたシオンも今では、何一つ違和感がなくご飯を食べる前の挨拶になっていた。
「シオン。ご飯を食べ終わったら動きやすい服に着替えて中庭においで。」
アルフレッドはいつにも増してご飯を早く食べ、ダイニングを出ていった。それを見てエミリアが、クスクスと笑っている。
「どうしたのですか?」
シオンは不思議に思い、エミリアに質問した。
「お父様は、シオンとたくさん剣術の練習をしたいからと今日やるはずの仕事を昨日急いで終わらせたのよ。そして、今は、明日の分をやっているのよ。」
アルフレッドが、急いでいる理由はご飯をゆっくり食べる時間さえないくらい仕事が忙しいのではなく、シオンとたくさん剣術の鍛錬をしたいというだけであった。アルフレッドのわがままともいえる行動に付き合わされる文官たちは少し可哀そうだとも思うがシオン自身少しでもたくさん剣術を学ぶことが出来、そしてアルフレッドと何かできることがうれしかった。
「凄くありがたいけど、ご飯くらい一緒にゆっくり食べたいな。」
ポロッとつぶやいたその一言をエミリアは聞いており、アルフレッドに伝えた次の日からゆっくりと食べるようになったのは内緒である。
「そろそろ、お父様も仕事を終えて剣術の鍛錬を始めると思うから準備しに向かった方がいいと思うわよ。」
ゆっくりと紅茶を楽しんでいたシオンにそう伝えるとシオンはハッとして慌ててダイニングから出ていった。
「あの人に似たのね。」
楽しそうにシオンが出ていった方を眺めクスリと笑い紅茶を静かな朝のひと時を楽しむエミリアであった。
シオンは、部屋に戻ると急いで動きやすい服に着替え中庭に向かった。
「よし、シオン来たな。体力づくりのためにまずは少しランニングをしようか。」
「はい。お父様。」
2人は、中庭を出発して裏庭や屋敷の正面玄関の前などを走った。アルフレッドはいつも屋敷の左奥にある山を走っているのだがシオンとのランニングということで危なくないよう敷地内でランニングを行った。
そこらの5歳児より体力はあったもののやはり英雄と呼ばれたアルフレッドとは天と地ほどの差があった。
「この辺で、少し休憩をしようか。」
2人は、裏庭の芝生の上に座りメイドに準備してもらったお茶を飲みながら話をした。
「シオン。この生活楽しいかい?まだ、一度も屋敷を出たことがないし、シオンにはたくさん我慢をさせているんじゃないかと思うのだけど。」
アルフレッドはシオンを心配そうに見つめた。
「大丈夫ですよ。お父様。使用人のみんなも優しいしお父様やお母様とのお勉強も始まりワクワクが止まりません。」
本心をそのまま伝える。こういう時は、そのまま伝えるべきだと前世のじっちゃんが言っていた...気がする。
「そうか。それなら良かったよ。シオンは上2人が5歳だった時に比べても大人びているからな。わがままも言わないし、自慢の息子であることは間違いないが少し寂しくも思うな。」
寂しそうに笑う父にシオンは本当のことを伝えたい。そう思ってしまった。
「お父様。今日の夜ご飯の時お話があります。」
そう言ってしまった。後に引くことが出来なくなったが引く気は一切ないのであまり関係ないだろう。
「ん?なんだ?楽しみに待っているよ。」
アルフレッドはさっきの寂しそうな笑顔とは裏腹にとてもうれしそうに笑みをこぼした。
「よし、休憩もしたし、もう少しランニングするか!」
アルフレッドは、そう言って走り出した。
「お父様。待ってくださいよ!!」
シオンも楽しそうに走り出したのだった。
########
やっと話が進みそうです。
話の展開を速くしようとグダグダ書かないようにしているのですがもう少し詳しく書いた方がいいという意見も頂いたので内容盛りだくさん(?)でした!
次回、カミングアウト
お楽しみに
※
まだ書いてないのでどうなるかは分かりません
########
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