人類最強と呼ばれた男が転生したら赤ちゃんになりました〜赤子無双開幕〜
1話 人類最強散る
その男はあらゆる武術をマスターした男である。
どのような最強の武闘家も彼には触れることすらできない、
風のように舞い上がり、台風のように通過する。
銃弾を両手でつかみ、木刀で銃弾を弾くこともできる。
弓ならどんなものでも命中させることができる。
ヤクザも警察も国も彼を人類最強と認めていた。
人類最強の男の名前をミニーさんといった。
なぜ可愛らしい名前なのかというと、母親が名付けてくれた名前、
ミニーさんは寡黙だ。
ミニーさんはプライドが高い、
ミニーさんはオカマ説。
たくさんのミニーさんの武勇伝が残っている中、
ミニーさんは転んで顔面から地面に落下して死んだ。
とてつもないあっけない死に方に、世界中が涙したのだ。
そして現在、ミニーさんは神様の目の前で腕を組んでいた。
「だから、神様よ、今まで学んできた武術を応用できる世界に転生させてくれ、強い状態で異世界? というところで無双をしてみたいのだ」
「そうじゃのう、おぬし転んで死んだこと覚えとるか?」
「ああ、覚えている。子供が邪魔で死んだ」
「よろしい、ではお主は108個の国が戦争しているところがいいじゃろう」
「それは本望だ」
「その世界の名前はヴィレニアムワールドと呼ばれている。神話と幻想とファンタジーの世界じゃ、おぬしは生き残ることができるかのう、ふぉふぉふぉ」
「よっしゃ」
「では逝け」
ミニーさんの体がどんどんと光の結晶みたくなっていく、
ほんわりと暖かい匂いをかもしだしながら、
次の瞬間、とてもとても広い空を見ていた。
川に流されているのがわかるが、体がすごく重たいし、
なにより何かに入れられて流されている気がする。
水しぶきがまだ柔らかい肌をつつむ、
肌が柔らかい?
ミニーさんは人生において非常にまずい状況にいることがわかった。
それは自分自身が赤子になっているということ、
「くそったれ」
なぜか言葉を話すことはできるし、
赤子の入れ物から立ち上がることもできる。
へその緒があることから生まれたばかりだということもわかり、
ミニーさんは驚愕する。
生まれたばかりの赤子が立ち上がり、言葉を発することができる。
それがミニーさんの息子だったら喜ぶけど、
普通の家庭だったら悲鳴ものだろう、
辺りをうかがうといたるところから火煙が巻き起こっている。
沢山の人々の雄たけびが聞こえる。
川は所々が真っ赤な血で染まっている。
沢山の住宅地の中に入っていく川の中を流れていると、
沢山のおじいさんとおばあさんがいた。
あれか? 桃太郎なのか?
ミニーさんが桃太郎で、
爺さん婆さんがあの有名なやつなのか?
だが物語のようにはいかないものだ。
爺さん婆さんは誰もが赤子が流されているということを知りつつも、
見て見ぬふりをしていた。
そんなところだろうと思っているし、
そういう現実なのだろうということもわかっている。
川の岸に到達すると、
ミニーさんは赤ちゃんの足で歩き、
とことこと入れ物から脱出することに成功した。
入れ物の下には手紙らしきものがあったので、とりあえず衣服にしまい込む、
辺りでは大人たちが剣やら槍やら魔法を炸裂させて殺し合いをしている。
それをミニー赤子は腕を組んでみている。
沢山の大きな鎧の兵士はとても肉体的に肉付きがよくて、
闘いに有利そうだ。
一方で片方は小さい鎧をつけた一団でありながら、
どこからどうみても小さいので、ミニーさんは赤子ながらにいろいろと考える。
すると結論がでてくる。
それはミニーさんの世界では映画などで出現することが多いとされているもの、
ドワーフ族だ。
小さい鎧を身に着けているドワーフたちの髭はまるで武者のように格好よかった。
張りつめた空気の中でドワーフたちは全滅させられそうになっている。
次から次へと大きな鎧の人間が集まってくる。
それをよーく見ると、人間だということが分かる。
ミニーさんが赤子になることにより、人間の大きさをはかる尺度がなくなり、
大きく見えていたようだ。
どっちが侵略者なんてわからない、
ミニーにとって、どちらが悪いとか、どちらが良いとかないのだ。
殺し合いにそういった世界はない、
ミニーにとって人を殺すやつらすべてが悪だ。
睨みあう人間とドワーフの真ん中に、赤子が歩いてくる。
最初人間の軍勢もドワーフの軍勢もわけがわからない顔している。
布でくるまれた衣服を着用している赤子は、
優雅にとことこと歩き、
辺りを見渡す。
「僕が最強だ」
大きな声で、胸から一杯の声でほとばしらせると、
人間もドワーフの軍勢も次から次へと爆笑の渦に包まれる。
彼らは理解していないのだ。生まれたばかりの赤子がしゃべる時点で異常事態だということに、彼らは理解していないのだ。彼が人類最強だということを。
人類最強が赤子になろうと、人類最強が老人になろうと、
そこにあった伝説は消えないのだ。
しかしミニーも感じるところはある。赤子になっても戦うことができるのか?
赤ちゃんになった時点でミニーの夢は潰えたのではないのだろうかと。
だがそれはすべて杞憂に終わる。
人間が5人前に出て、槍で突っ込んでいく、
ドワーフが10人斧を担いで、踊りかかる。
ミニーはにやりとほくそ笑む、
カポエラの構えを取る。
その短い脚で何ができるのかと、ミニーも思った。
しかし頭をじくにする。
頭はまだ柔らかいだろう、
だけど気合そのもので堅くすると、
右足と左足を回転させる。
カポエラの両足攻撃によって弾き飛ばそうとした。
しかし効果は絶大そのものになる。
まるで旋風脚のように、
回転する渦ができる。次に竜巻のような風が発生すると、
5人の人間と10人のドワーフを瞬殺した。
弾き飛ばすのではない、もはや渦に巻き込ませ肉体をミンチにさせられる。
赤ちゃんの容赦のない攻撃により、
人間の軍勢もドワーフの軍勢もパニックに包まれる。
「ば、ばけもの」
「うそだろ、あれ赤ちゃんだろ」
「あれだ。亡霊なんだ」
「ドワーフの亡霊か」
「でもあれ人間の子供だぞ、人間の亡霊じゃないか」
「ばかいえ、亡霊が足を回転させるか」
「じゃあ、あれはなんなんあろおおおおお」
最後の叫び声、
それは赤ちゃんであるミニーさんが近くにあった巨大な丸太を持ち上げたこと、
その場にいた人々はパニックを引き起こす、それでも赤ちゃんのせいで撤退したなんて言えない。
ミニーさんは人間とドワーフを殺してしまった。
それに対して罪悪感はある。
だけど、これは戦争なのだ。
不思議と赤ちゃんなのか柔らかい思考回路になっていた。
どのような最強の武闘家も彼には触れることすらできない、
風のように舞い上がり、台風のように通過する。
銃弾を両手でつかみ、木刀で銃弾を弾くこともできる。
弓ならどんなものでも命中させることができる。
ヤクザも警察も国も彼を人類最強と認めていた。
人類最強の男の名前をミニーさんといった。
なぜ可愛らしい名前なのかというと、母親が名付けてくれた名前、
ミニーさんは寡黙だ。
ミニーさんはプライドが高い、
ミニーさんはオカマ説。
たくさんのミニーさんの武勇伝が残っている中、
ミニーさんは転んで顔面から地面に落下して死んだ。
とてつもないあっけない死に方に、世界中が涙したのだ。
そして現在、ミニーさんは神様の目の前で腕を組んでいた。
「だから、神様よ、今まで学んできた武術を応用できる世界に転生させてくれ、強い状態で異世界? というところで無双をしてみたいのだ」
「そうじゃのう、おぬし転んで死んだこと覚えとるか?」
「ああ、覚えている。子供が邪魔で死んだ」
「よろしい、ではお主は108個の国が戦争しているところがいいじゃろう」
「それは本望だ」
「その世界の名前はヴィレニアムワールドと呼ばれている。神話と幻想とファンタジーの世界じゃ、おぬしは生き残ることができるかのう、ふぉふぉふぉ」
「よっしゃ」
「では逝け」
ミニーさんの体がどんどんと光の結晶みたくなっていく、
ほんわりと暖かい匂いをかもしだしながら、
次の瞬間、とてもとても広い空を見ていた。
川に流されているのがわかるが、体がすごく重たいし、
なにより何かに入れられて流されている気がする。
水しぶきがまだ柔らかい肌をつつむ、
肌が柔らかい?
ミニーさんは人生において非常にまずい状況にいることがわかった。
それは自分自身が赤子になっているということ、
「くそったれ」
なぜか言葉を話すことはできるし、
赤子の入れ物から立ち上がることもできる。
へその緒があることから生まれたばかりだということもわかり、
ミニーさんは驚愕する。
生まれたばかりの赤子が立ち上がり、言葉を発することができる。
それがミニーさんの息子だったら喜ぶけど、
普通の家庭だったら悲鳴ものだろう、
辺りをうかがうといたるところから火煙が巻き起こっている。
沢山の人々の雄たけびが聞こえる。
川は所々が真っ赤な血で染まっている。
沢山の住宅地の中に入っていく川の中を流れていると、
沢山のおじいさんとおばあさんがいた。
あれか? 桃太郎なのか?
ミニーさんが桃太郎で、
爺さん婆さんがあの有名なやつなのか?
だが物語のようにはいかないものだ。
爺さん婆さんは誰もが赤子が流されているということを知りつつも、
見て見ぬふりをしていた。
そんなところだろうと思っているし、
そういう現実なのだろうということもわかっている。
川の岸に到達すると、
ミニーさんは赤ちゃんの足で歩き、
とことこと入れ物から脱出することに成功した。
入れ物の下には手紙らしきものがあったので、とりあえず衣服にしまい込む、
辺りでは大人たちが剣やら槍やら魔法を炸裂させて殺し合いをしている。
それをミニー赤子は腕を組んでみている。
沢山の大きな鎧の兵士はとても肉体的に肉付きがよくて、
闘いに有利そうだ。
一方で片方は小さい鎧をつけた一団でありながら、
どこからどうみても小さいので、ミニーさんは赤子ながらにいろいろと考える。
すると結論がでてくる。
それはミニーさんの世界では映画などで出現することが多いとされているもの、
ドワーフ族だ。
小さい鎧を身に着けているドワーフたちの髭はまるで武者のように格好よかった。
張りつめた空気の中でドワーフたちは全滅させられそうになっている。
次から次へと大きな鎧の人間が集まってくる。
それをよーく見ると、人間だということが分かる。
ミニーさんが赤子になることにより、人間の大きさをはかる尺度がなくなり、
大きく見えていたようだ。
どっちが侵略者なんてわからない、
ミニーにとって、どちらが悪いとか、どちらが良いとかないのだ。
殺し合いにそういった世界はない、
ミニーにとって人を殺すやつらすべてが悪だ。
睨みあう人間とドワーフの真ん中に、赤子が歩いてくる。
最初人間の軍勢もドワーフの軍勢もわけがわからない顔している。
布でくるまれた衣服を着用している赤子は、
優雅にとことこと歩き、
辺りを見渡す。
「僕が最強だ」
大きな声で、胸から一杯の声でほとばしらせると、
人間もドワーフの軍勢も次から次へと爆笑の渦に包まれる。
彼らは理解していないのだ。生まれたばかりの赤子がしゃべる時点で異常事態だということに、彼らは理解していないのだ。彼が人類最強だということを。
人類最強が赤子になろうと、人類最強が老人になろうと、
そこにあった伝説は消えないのだ。
しかしミニーも感じるところはある。赤子になっても戦うことができるのか?
赤ちゃんになった時点でミニーの夢は潰えたのではないのだろうかと。
だがそれはすべて杞憂に終わる。
人間が5人前に出て、槍で突っ込んでいく、
ドワーフが10人斧を担いで、踊りかかる。
ミニーはにやりとほくそ笑む、
カポエラの構えを取る。
その短い脚で何ができるのかと、ミニーも思った。
しかし頭をじくにする。
頭はまだ柔らかいだろう、
だけど気合そのもので堅くすると、
右足と左足を回転させる。
カポエラの両足攻撃によって弾き飛ばそうとした。
しかし効果は絶大そのものになる。
まるで旋風脚のように、
回転する渦ができる。次に竜巻のような風が発生すると、
5人の人間と10人のドワーフを瞬殺した。
弾き飛ばすのではない、もはや渦に巻き込ませ肉体をミンチにさせられる。
赤ちゃんの容赦のない攻撃により、
人間の軍勢もドワーフの軍勢もパニックに包まれる。
「ば、ばけもの」
「うそだろ、あれ赤ちゃんだろ」
「あれだ。亡霊なんだ」
「ドワーフの亡霊か」
「でもあれ人間の子供だぞ、人間の亡霊じゃないか」
「ばかいえ、亡霊が足を回転させるか」
「じゃあ、あれはなんなんあろおおおおお」
最後の叫び声、
それは赤ちゃんであるミニーさんが近くにあった巨大な丸太を持ち上げたこと、
その場にいた人々はパニックを引き起こす、それでも赤ちゃんのせいで撤退したなんて言えない。
ミニーさんは人間とドワーフを殺してしまった。
それに対して罪悪感はある。
だけど、これは戦争なのだ。
不思議と赤ちゃんなのか柔らかい思考回路になっていた。
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