村人に転生したら、モンスターと会話できるようになってた。村人ライフしながらモンスター図鑑をつくろう!目指せモンスターキング!!
25話 解放されし村人たち
村長宅には、僕と木人と皇女だけが入ることとなった。
他のメンバーは村長宅の外にてゆっくりとベンチのような木材に座って会話を弾ませている。
僕と木人とバナーネ皇女は村長宅に入ると、
まず最初に村長が腰を抜かしていた。
それもそのはずバナーネ皇女の全身を覆う鎧は王家の印を示しており、
バナーネ皇女のことを知らずとも、その鎧を見るだけで、何者かを察してしまう。
村長は腰をぬかしつつも、ジェシを呼ぶのであった。
ジェシは奥の部屋から軽いお菓子を持ってきている。
どうやらお菓子を買える程度まで経済力があがっているとみていいだろう。
「師匠、おかえりなさいませ」
「元気でしたか? ジェシ」
ジェシは僕の1人目の弟子となり、
僕のことを【マスター】【主人】【師匠】といろいろと敬称を変えて呼んでくれる。
ジェシには交易の仕組みについて教えこんでいるし、
僕にもジェシに勝てないところもある。
ジェシはこの世界の作物とかモンスターにくわしく、
僕はまだまだなのだ。
「ではジムラ村の村長に告げる。我ら王家はすべての村、または街に無理難題の税金を払う義務をなくすと伝える。これはイカリ国王の決断と、そこにいるタダヒロどのの決断のおかげでもある」
村長は全身をこわばらせており、
きっと村人だからといって追い出したあの若者が、
自分たちを救ってくれるなんて、
とは思ってもいなかったようで。
村長は涙をぽろぽろと流しながら、
大きな両腕で僕を抱きしめてくれた。
これはBLとかという概念ではないことを伝えておこう、
さすがに村長とラブなんてのはいやなわけで、
僕と村長の魂と魂の絆だと思っている。
「本当にありがとう、本当にすまなかった。ひどい行いをして」
「もういいです、何度謝られても、僕はとっくの昔にあなたたちを許していますから」
「おおおおお」
村長は子供のようにわんわんと鳴いたのであった。
村長が落ち着くと、
ジェシが村人たちに伝言がてらこの現状を伝えにいった。
村長はこちらを見ると。
「ゴブリンキング殿から言伝を頼まれている」
「はい、ちょうどゴブリンキン殿のところに向かおうとおもっていました」
「そうか、それなら、今のうちに説明しておこう、ゴブリンキング殿はオークキングとオーガキングとの和平が崩れ去りそうで、びくびくしている。もしかしたら戦争が起こるかもしれず、なんとかこれを対処してほしいとのことで相談があるようだ」
「そうですか、ひとついいですか? 僕はゴブリンキング殿の領地がすべてゴブリンだとおもっていました」
「わしぃが知る限りだと、ゴブリンキング殿の領地の隣には無数のモンスターの領地があり、オークキングとオーガキングとの和平はここ最近で、それまではいろいろな事情で戦争をしていたと聞いている。そのいろいろな事情というのはわしぃにもわからぬ、心してかかってくれ、それとジェシをつれていってくれ」
最後の言葉には絶句しつつも。
「ですが村長の大切な子供ではないのですか?」
「実はジェシはわしぃと血が繋がっとらん、ジェシもまた異世界召喚されたものなのだ。それも普通の人間の世界ではない、ジェシは人間ではないのだ」
「本当にこの世界の人々はそう簡単に異世界召喚なんてしないでくださいよ、もしとんでもないやつがこの世界にやってきたらこの世界滅びますよ」
「は、はは、肝に銘じておこう」
ちょうどジェシが戻ってくると、
「話はだいたい聞いております。父上から師匠、うちにたくさんのことを教授してください、うちはたくさんの村を平和にしたいのであります」
最初と会ったときと言葉遣いがすごい変わっているが、
それがジェシの覚悟ということなのだろう。
「ではジェシ、僕が教えることは教えようと思う、でも僕の世界では一般常識なんだ」
「はい」
「だから僕にたくさんを求めず、オリジナルを求めるなら、僕が教えた内容からオリジナルを考えることを勧める」
「はい」
「では村長、僕はゴブリンキングの領地に行こうと思う、他に何か用事はあるか?」
「いえありませぬ、ご健闘を祈りまする」
「では行こうジェシ」
「御意」
さきほどまで黙っていた木人が突如動き出す。
「村長、これを受けとってくだされ」
「こ、これはエリクサ、そうだ、エリクサは交易の品にだしてよいかでプラントたちと相談しているのですが」
「ふむあやつらはわしの分身ならではで賢いからのう、そうじゃのうエリクサは本当に必要な人に配るようにしてくれ、値段はそちらが決めてくれ」
「は、はい」
「エリクサを転売しようとする不埒なやらからはたくさんおると聞く、それだけ危険なのじゃ。このエリクサ3枚は国王にさしあげるものだったが、国王はほしいけどよくばらないそうでな、おぬしたちが使ってくれ、これは商売の品ではなく、おぬしたちが死にかけたら使え、それを忘れるな」
「は、はい、木人様、いえ世界樹の王様ありがとうございます」
「気にするな、ではいこうぞタダヒロ殿」
僕は扉をあける。
そこには仲間たちがたくさんいる。
彼らはこちらを見てほほ笑む。
さぁゴブリンキング領地へ出発だ。
最初の始まりの場所、
それがゴブリンキングの領地。
他のメンバーは村長宅の外にてゆっくりとベンチのような木材に座って会話を弾ませている。
僕と木人とバナーネ皇女は村長宅に入ると、
まず最初に村長が腰を抜かしていた。
それもそのはずバナーネ皇女の全身を覆う鎧は王家の印を示しており、
バナーネ皇女のことを知らずとも、その鎧を見るだけで、何者かを察してしまう。
村長は腰をぬかしつつも、ジェシを呼ぶのであった。
ジェシは奥の部屋から軽いお菓子を持ってきている。
どうやらお菓子を買える程度まで経済力があがっているとみていいだろう。
「師匠、おかえりなさいませ」
「元気でしたか? ジェシ」
ジェシは僕の1人目の弟子となり、
僕のことを【マスター】【主人】【師匠】といろいろと敬称を変えて呼んでくれる。
ジェシには交易の仕組みについて教えこんでいるし、
僕にもジェシに勝てないところもある。
ジェシはこの世界の作物とかモンスターにくわしく、
僕はまだまだなのだ。
「ではジムラ村の村長に告げる。我ら王家はすべての村、または街に無理難題の税金を払う義務をなくすと伝える。これはイカリ国王の決断と、そこにいるタダヒロどのの決断のおかげでもある」
村長は全身をこわばらせており、
きっと村人だからといって追い出したあの若者が、
自分たちを救ってくれるなんて、
とは思ってもいなかったようで。
村長は涙をぽろぽろと流しながら、
大きな両腕で僕を抱きしめてくれた。
これはBLとかという概念ではないことを伝えておこう、
さすがに村長とラブなんてのはいやなわけで、
僕と村長の魂と魂の絆だと思っている。
「本当にありがとう、本当にすまなかった。ひどい行いをして」
「もういいです、何度謝られても、僕はとっくの昔にあなたたちを許していますから」
「おおおおお」
村長は子供のようにわんわんと鳴いたのであった。
村長が落ち着くと、
ジェシが村人たちに伝言がてらこの現状を伝えにいった。
村長はこちらを見ると。
「ゴブリンキング殿から言伝を頼まれている」
「はい、ちょうどゴブリンキン殿のところに向かおうとおもっていました」
「そうか、それなら、今のうちに説明しておこう、ゴブリンキング殿はオークキングとオーガキングとの和平が崩れ去りそうで、びくびくしている。もしかしたら戦争が起こるかもしれず、なんとかこれを対処してほしいとのことで相談があるようだ」
「そうですか、ひとついいですか? 僕はゴブリンキング殿の領地がすべてゴブリンだとおもっていました」
「わしぃが知る限りだと、ゴブリンキング殿の領地の隣には無数のモンスターの領地があり、オークキングとオーガキングとの和平はここ最近で、それまではいろいろな事情で戦争をしていたと聞いている。そのいろいろな事情というのはわしぃにもわからぬ、心してかかってくれ、それとジェシをつれていってくれ」
最後の言葉には絶句しつつも。
「ですが村長の大切な子供ではないのですか?」
「実はジェシはわしぃと血が繋がっとらん、ジェシもまた異世界召喚されたものなのだ。それも普通の人間の世界ではない、ジェシは人間ではないのだ」
「本当にこの世界の人々はそう簡単に異世界召喚なんてしないでくださいよ、もしとんでもないやつがこの世界にやってきたらこの世界滅びますよ」
「は、はは、肝に銘じておこう」
ちょうどジェシが戻ってくると、
「話はだいたい聞いております。父上から師匠、うちにたくさんのことを教授してください、うちはたくさんの村を平和にしたいのであります」
最初と会ったときと言葉遣いがすごい変わっているが、
それがジェシの覚悟ということなのだろう。
「ではジェシ、僕が教えることは教えようと思う、でも僕の世界では一般常識なんだ」
「はい」
「だから僕にたくさんを求めず、オリジナルを求めるなら、僕が教えた内容からオリジナルを考えることを勧める」
「はい」
「では村長、僕はゴブリンキングの領地に行こうと思う、他に何か用事はあるか?」
「いえありませぬ、ご健闘を祈りまする」
「では行こうジェシ」
「御意」
さきほどまで黙っていた木人が突如動き出す。
「村長、これを受けとってくだされ」
「こ、これはエリクサ、そうだ、エリクサは交易の品にだしてよいかでプラントたちと相談しているのですが」
「ふむあやつらはわしの分身ならではで賢いからのう、そうじゃのうエリクサは本当に必要な人に配るようにしてくれ、値段はそちらが決めてくれ」
「は、はい」
「エリクサを転売しようとする不埒なやらからはたくさんおると聞く、それだけ危険なのじゃ。このエリクサ3枚は国王にさしあげるものだったが、国王はほしいけどよくばらないそうでな、おぬしたちが使ってくれ、これは商売の品ではなく、おぬしたちが死にかけたら使え、それを忘れるな」
「は、はい、木人様、いえ世界樹の王様ありがとうございます」
「気にするな、ではいこうぞタダヒロ殿」
僕は扉をあける。
そこには仲間たちがたくさんいる。
彼らはこちらを見てほほ笑む。
さぁゴブリンキング領地へ出発だ。
最初の始まりの場所、
それがゴブリンキングの領地。
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