村人に転生したら、モンスターと会話できるようになってた。村人ライフしながらモンスター図鑑をつくろう!目指せモンスターキング!!

ピエロとサーカス

19話 仲間が急増殖中



 次の牢屋に入ろうとする前に、
 牢屋の外から見える少女の姿に絶句してしまった。
 なんとそいつは生き別れた妹ではないか、


 しかもあの妹は中二病の化身といっていいほどのやばいやつだった記憶が、


 執事長が危険信号を出すかのように僕の手を掴んだ。


「あの娘は危険です。牢屋番を3名ほど再起不能にしました、それは肉体的ではなくて精神的にです」
「そうだろうさ、あれは僕の妹だからね」
「な、なんとそれなら理解できます」
「なぜに理解しちゃうかな、そこのゴブリン3体なに納得してる」


「だってタダヒロは少し変わっているというか」
「おいしいものをたくさん知っているというか」
「乙女心をわかっていないというか」


「それすべて関係ないだろうが」


 僕は叫ぶと、
 妹がこちらを見た。


「にいにいだ」


「そ、そうだね」


「にいにいは牢の外からこちらを見ている。もしかしたら牢獄プレイしているの?」
「いや、そういうわけでは」
「にいにいは久しぶりなのになんで僕をこんなところに閉じ込めるの? やっぱりぴーしてるんだ。にいにいがいつも夜中にぴーしてたやつだ」


「勝手に解釈するな、そこゴブリンども何笑ってる」


「だって男ならぴーするでしょ」
「おなかすいたのだ」
「乙女心がわかっていないわ、あらもう男ったら」


「だからそこだまれえええええええ」




 僕はぜいぜいと息を吸いながら。牢屋をあけると、
 別の意味で抱きしめられる。股間を、
 そりゃ背丈の問題でそれはわかるけど、
 なぜ股間を掴む。


「む、にいにいはまだまだ成長してない」


「そこをつかむなああああああ」


「にいにいはここをどこか知ってる? やっぱり監獄プレイのエロゲーに転生とか?」
「すべてが間違ってるから、ここは異世界、異世界転生じゃなくて異世界召喚だから」
「ふーむ、エロゲーじゃないんだ。最近エロゲーばかりしててさ、まわりから腐女って呼ばれてたけどあれどういう意味? 男と男のラブロマンスを勉強して、中学で発表したら、みんなにひかれてたよ、なんで、なんでなの、だからなんでなの」


「うるさあああああいいいい、それはすべてお前の自己責任だ、つーかお前は牢屋にいたんだから少しは落ちこめ」


「これプレイでしょ?」


「だからなんでそうなるのおおおおおお」


「タダヒロ落ち着いて、目の前にいるのはお前の妹だぞ」
「そりゃ落ち着きたいさ、千佳、だけどこいつは異常なんだよ」
「ぷんぷんだ、僕は異常だよ」


「ほらね?」


「すみません、確かにそうでした」


「そうだ、なんか職業が見れるんだけどさ、なんで精霊騎士なの? わたしが空気と話をしているから」
「それはお前の病だ」


「そうだったな、病院いきたいなぁ」


「ここには精神病院はないぞ」


「なら僕が院長になって病院プレイしたい」


「ひとりでやってろ、執事、次にいこう」


「その人大丈夫なのですか?」
「ああ、大丈夫じゃない」


 僕は背中にしがみついている妹を取り払うことはせず、
 次の牢屋に向かったのであった。


 次の牢屋に入る前に、またもや執事長が声をかけてくる。


「そこの人は非常にエロくてやばいんです。20名の牢屋番が鼻血の大量出血で運ばれました」
「そ、そうか」


 牢屋を開けると、
 そこには一人の長身の女性がいる。
 おそらくバレー部にでも入っていたのだろうか、
 顔をみた瞬間、断言に代わる。


 彼女はバレー部に入っていた。


 ナイスバディ―、それは巨乳が存在している。
 どのくらいのカップかは判定不能だが。
 彼女は僕の通っていた高校の先輩であり、
 通称エロ魔と呼ばれている。
 あらゆる男性を魅了して、
 たくさんの魅了のすえ、
 とてつもなくホラーが嫌いなため、


 彼女にホラー映画を見せれば、ラッキースケベがおこり、


 彼女の胸の柔らかさ談義が広がっていたほどだ。


 彼女の名前は獅山奈々子、ちなみにさきほどの妹の名前は所沢香澄。


「せ、先輩」
「ふむ、うちをこんなホラーみたいな場所にいれていいわけ? 泣いてしぬわよ」


 奈々子さんは涙を血のように流していた。


 すげー怖かったよ、奈々子さんは怖がっているのはわかる。
 しかし彼女自体が恐怖だし、
 彼女は立ち上がると僕に抱き着いた。


 顔面に居乳が直撃する。
 うごおおおおと僕が叫び声をあげるが、 
 まるでマシュマロのような柔らかい巨乳に押しつぶされ、
 ゆっくりと鼻血が大量出血するまえに、ゴブリン3体が引き離してくれる。


「いやあああ、ゴブリンに犯されるうううう」


「落ちついでください彼らは仲間です」


「いやあああああ」


「とかいいなが、僕をふりまわすなああああ」




 僕は縦横無尽に振り回されていた。
 そりゃ背丈は1メートル90センチくらいある巨体に振り回されているのだ。
 頭を打ったら死ぬぞ。


―――落ち着くのに30分経過―――


「ぜはー」


「はぁはぁ」


「えっち」


「先輩が胸ばかりおしつけるからでしょう」


「ぽ」


 先輩はとても惚れっぽかった。


「大体の説明はしましたが他伝わりました?」
「うん、だいたいね、うちを誰だと思っている。特待生だぞ」
「その特待生がゴブリンごときで暴れますか」
「それはそうなのだがね」
「1つ最後に質問です。あなたの職業は?」
「うーんといいづらいんだけどいさ、なんでうちが死霊術死なの?」


「んなもんしるかああああ」




 ホラーが大嫌いな娘さんはホラー使いになってました。


 執事長と皇太子はなぜ僕が切れているのかわからないという表情で、次の生き物を僕たちに見せるのに少し迷っている表情であった。



コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品