生きる事

増田朋美

生きる事

ある時は
点数がとれなくて泣いた。
点数がなければ愛されない、愛してもらえない
もう終わりだと思った。

またある時は
先生に捨てられて泣いた。
難しい課題をこなしたり
先生に命じられてコンクールで賞もとったけど
終わったらごみみたいに捨てられた
それっきり、連絡はこなかった。

ある時は
友達がなくて泣いた。
みんな何か言ってくれたり
私も助言したりしたのに
一瞬のうちに関係が途絶えてしまった。

またある時は
批判されて泣いた。
あなたは甘えている
死んでしまいなさい
そういわれて泣いた。

ある時は
車がなくて泣いた。
何処へも行けない
仕事へも行けない
仕事を教えてくれるところさえ
行けない
そういう事実を知って泣いた。

事実はあるだけなの
それに対して
どう動くかしか
できないのよ。
この言葉に何度救われただろう。

人生、勝つことばかりがすべてではない。
負けた人たちはいくらでもいる。
この世に負けがいてもいい。
それを知った時
嬉しくて泣いた。

だから決めた。
みんな批判と欲の塊。
そう知った時私は誓った。
人の批判は絶対にしない。
そのせいで傷ついた人たちは
大勢いるのだから。

私は、敗北者として生きています。きっと、これ以上幸せも得られないでしょうし、きっとこのまま惨めな人生を過ごすしかないのでしょう。
よく、甘えているとか、そういうことを言われます。すべてお前が悪いといわれます。それは確かにそうです。でも、そうしなければ、私は、生きていかれないのです。今のまま暮らしていくしか、生きる道もないのです。道は自分で開くという人もいますが、正直に言ってしまえば、そういうことができる人たちは、周りからの承諾を得た、幸せな人たちなのではないかと思います。
人の批判ができるという人は、周りの環境が整った幸せな人たちなのでしょう。環境は変えられるといわれますが、私はここ以外どこにも行くところがありません。ただ家の中で暮らしていくしかないのです。
そういう訳で、この言葉を誓いの言葉としました。人はどうしても上に立って、他人の批判をしたい生き物なのです。でも、それによって、傷ついてしまう人も、本当にたくさんいるのです。
多分、これを読んで、ああ、この人バカな人だと思うならそれでかまいません。
もしも願いが叶うなら、敗北者どうし語り合いたいものですね。
多分、そんな事もできないんでしょうけどね。




コメント

コメントを書く

「文学」の人気作品

書籍化作品