悪役令嬢を目指します! 番外編集

木崎優

登場人物紹介 詳細版

人間


レティシア・シルヴェストル


得意属性:風 黒髪に青い目の公爵令嬢。


思いこみが激しくて鈍感な幼少期に前世の記憶を取り戻した結果、悪役になろうと決意する。
思いこみの激しさと鈍さはそのままに成長しているため、他の人からするとわけのわからない行動が多い。
自己中心的な性格で、他人に対する関心が薄かったのだが、自分のしていたことをそのままやり返されたことにより多少改善。


前世は中学生で病弱、その前は聖女という魂の持ち主。
魔族の従者や王子の婚約者、無詠唱魔法、公爵令嬢と設定だけなら主人公級。
ただし本人の自己評価が低いことや、ぼんやりとした性格のせいでいまいち発揮できていない。
自称、小心者で楽観主義なハッピーエンド至上主義。


実際には身近な人に嫌われたくない臆病者なだけで、小心者でもなんでもない。身近な人以外はどうでもよく、興味が薄い。
恋愛事に関する知識が薄いことや、リリアの記憶もあるため逃げ腰で、隙あらば逃げようとする。逃げられないときは心の中で悪態を吐くことで、心の平穏を取り戻そうと頑張っているが、傍目には普通に赤くなったりしているのでわかりやすい。




ヒロイン:クロエ
得意属性:闇 金色の髪に青い目の元勇者。


市井の生まれでありながら魔力の高さを見込まれて学園に入学。
本来は上級クラスに上がれるほどの実力があったが、本人のやる気がなかったせいで一年生時は下級クラスに所属していた。ただし魔法学だけ上級クラス。
年度最後の試験で満点を取ったため、二年生からは上級クラスに上がった

元勇者という魂を持っているため、魔族や魔法に関してある程度の知識を所有。天使と見紛う見た目や、王族に匹敵する魔力、知識量とある意味チートな人物。


リリアの魂に負い目があるためレティシアの幸せを願っている。
女神が嫌いで、この世界も嫌いだが母親は好きなので、母親が一番大切。父親は彼女が産まれる前に死んでいる。


女神の願いを使い、見せかけだけの加護を貰ったりしたが、本当は「もう二度と呼ぶな」と願うのが正解。魔族関係で問題が起こったらまた頼ろうと女神が考えていることを知らない。
出奔した先代王弟の子どもだが、それを知っているのは王太子とクロエの母親のみ。
第一章で人攫いに合っていたレティシアを助けたことがある。




王子様:ルシアン・ミストラル
得意属性:火 銀髪に紫の目の第二王子。


幼少期に母親と過ごすことが多かったせいか、母親に対してはだいぶ盲目的。
金髪ではないせいで他国からの反発をよく受けているため、王族に相応しくあろうと奮闘中。
他者と争うことなく、心乱すことなく、優秀であれと自らに言い聞かせているだけなので、内面と外面が釣り合っていない。


十歳のころに自分を探しにきたレティシアに好意を抱き、募らせ続けた結果、愛の域にまで達した。
だいぶ嫉妬深く排他的なのだが、立場を守るために頑張って隠している。


クロエ相手に母親の話をしたり、ノイジィにかけられた魔法が『クロエが理想の女性に見える』というものなので、母親が理想の女性像であることは間違いない。
ただ、レティシアも理想の女性像の一つなのでレティシアはレティシア、母上は母上と考えている。
わざわざそれを口にしないだけの思慮深さは持ち合わせているので、レティシアには慕っているけどそこまでじゃないと言っている。






騎士様:セドリック・ヴィクス
得意属性:土 赤茶色の髪に濃い緑色の目の騎士団長子息。


幼少期から王族に仕えるようにと言われ続け、十歳で一時的にルシアンの護衛につく。
学園でもルシアンの護衛をしつつ、主人の恋路に頭を痛めていた、
ルシアンを被虐趣味の持ち主で女性の趣味が悪いとまで思っているが、主として尊敬もしている
クリステル・ペルシェとは幼い頃からの婚約者で、破天荒な彼女にだいぶ振り回されているせいか、色恋沙汰にはだいぶ疎い。
クリステルの騎士団入りを認めたことにより、第二夫人をどうするかという悩みが増えた。




宰相子息:シモン・パルテレミー
得意属性:氷 灰色の髪に琥珀色の目の宰相子息。


聖女の魔力について研究していたのだが、ラストに脅されたため一時的に保留状態となっている。
読書好きで暇さえあれば本を読んでいる。図書室に入り浸っているせいでレティシアからは図書室の主と思われているが、本人は知らない。
パルテレミー家の一人息子として自己保身の精神が強い。さっさと新しい妻を娶って子どもを産ませればいいのにと思っている。


眼鏡をかけているが、視力は悪くない。魔力量が見える特別製で、自分の開発したものなので使っているだけなのだが、これのせいでラストに脅され、ノイジィに目をつけられたので、ろくなことにならないと眼鏡は保管することにした。


知識量では誰にも負けていないと自負していたが、一年生終了時の試験でルシアンだけでなくクロエにまで負けた。
レティシアには色々思うところはあるものの、魔法のとかれた今では何かするつもりはない。きっぱりと断られてからは、自分に名を呼ぶ資格はないと考えているためレティシアと呼ばないようにしている。




隣国の王子:ディートリヒ・グレーデン・ローデンヴァルト
得意属性:水 金髪に緑色の目のローデンヴァルト国第十八王子。


学舎の裏手で女性といちゃいちゃしたり、レティシアにちょっかいをかけたり、ルシアンに喧嘩を売ったりと忙しい。
元は商家の息子と伯爵家の娘の間に産まれた子どもで、親族がライアーによって殺されている。その後ローデンヴァルト王の介入により、母親が王の妻に、自分は養子となった。
王の命令で学園にやって来たので、ある程度王子らしい振る舞いを心がけている。
クロエの策略により魔族を知る一人となった。


レティシアを傷つける意図はないため、魔法による攻撃やノイジィが降ってきたときに庇う行動をしているのだが、レティシアには視界が遮られて邪魔ぐらいにしか思われていない。


自分の家族を殺した魔族や、生家を嵌めて母親を娶った王を嫌っている。
ルシアンに対しても逆恨みしており、全方位に悪意を持っていたのだがフィーネと接するうちに多少毒気が抜かれた。
本篇終了後は自国の第二王子を玉座に座らせた。






教皇子息:サミュエル・マティス
得意属性:雷 黒髪に青い目の教皇子息。


傍目にはおどおどしていて気弱に見えるが、言葉を選んだりしているだけで内面はそうでもない。
教会の厳しい教えの中で育ったため、好きなものも嫌いなものもなかったのだがクラリスと出会うことにより変化する。
欲しいものを手に入れるためには手段を選ばず、父親に薬を盛ることも厭わない。


フィーネとの出会いにより友人を得たことや諭されたことで、多少正攻法を取ることを覚えた。




クラリス・アンペール
得意属性;土 金髪に若草色の目の侯爵令嬢。


地震の多い土地出身で、幼い頃に母親を失っている。
そのため教会に対する反発が強く、サミュエルと従兄のシモンに対しての当たりが強い。
レティシアに命を救われたので態度が軟化した。


女神の視た未来では故人。レティシアが介入したことでルシアンが他国を回ることになり、その結果ティエン村に立ち寄ることになったため、あの日あの場にいた。
実は一番レティシアの影響を受けているのだが、誰も知らない。


実は林檎ぐらいなら片手で握りつぶせる。
サミュエルから逃げられないので、遠い未来では腹を括ることになるのだが、それまでにどれだけ教育できるかで彼女の未来は変わる。




焼き菓子ちゃん:マドレーヌ・ルジャンドル
得意属性:火 茶色い髪に緑色の目の侯爵令嬢。


激情家で恋愛脳。ささいなことで感激して泣き出すほど。
婚約者であるシモンを心の底から慕っているため、いくら邪険に扱われようとめげない。
レティシアにゲームでの嫌がらせ事件の主犯と思われていたが、完全な濡れ衣である。


恋愛面に関してはだいぶ聡い子で、シモンの気持ちやクリステルの抱いている想いも察していた。




女騎士様:クリステル・ペルシェ
得意属性:土 金色の髪に茶色い目の侯爵令嬢。


両親を幼いときに亡くし、弟と一緒に侯爵家の養子となった。
将来の夢は騎士となることで、セドリック打倒を目指して日々鍛錬を積んでいる。
セドリックの婚約者なのだが、甘い空気になったことは一度もない。
互いに朴念仁ではあるが、女性の友人がいるためセドリックよりは色恋に詳しい。どんぐりの背比べ程度で。


セドリックのことを慕っており、母親のように愛する人を待つ生活ではなく自分の手で守りたいと願う。その先で国民が守られれば尚よし。
騎士団の人たちには可愛がられており、内部事情とかを聞くことも多い。




王太子;フレデリク・ミストラル
得意属性:闇 金色の髪に紫の目の王太子。


金色の髪に青い目の王太子。
物事に対する切り替えと割り切りが早い。損得で判断することも多い。ただし弟に関することは除く。
どこをどう間違えたのか弟大好きな人間に育った。
自分の容姿が優れていることは理解しているので、武器として使うことにためらいがない。


クロエのことは協力者として考えているのだが、多少の情は抱いている。
父親のことは完全に見限っていたが、死に目を看取れなかったことを実は気にしている。
色々頭の痛む問題は多いが、弟が幸せそうならそれでよし。




魔女:モイラ
得意属性:風 銀色の髪に青い目の魔女


魔力によって怪奇現象を起こしていたため、忌み子として疎まれていたところを三代目勇者に拾われた。
ジールから言葉を習い、魔族から魔法の使い方を学ぶ。
竜討伐後に苦しむ三代目勇者の命を奪い、以降魔女と呼ばれるようになった。


魔女だからと襲われることも多かったが、三代目勇者が文字通り命を張って守った人間たちだからと殺すことなくされるがままにされていた結果、世界中に子孫ができる。
クロエには「そういう輩は遠慮なく殺せ」と言われたので、今後は襲われそうになったら殺すことにした。


王妃であるアルフィーネの母親で、自分に似ていることと、愛を語った男性との間にできた子どもであることもあって気にかけていた。
変わらない見た目に周囲が訝しがりはじめ、姿をくらましアルフィーネはライアーに託す。
それからクロエについて聞くまでライアーの故郷である溶岩地帯に身を潜めていた。




リュカ:名無し
得意属性:水 黒い髪に青い目をした双子の姉


十歳で死んだリュカの代わりを務めているフィーネの生まれ変わり。
幻覚魔法と催眠魔法と隠匿魔法を併用して見た目をリュカに寄せていた。前髪を目が隠れるほどに伸ばしていたりと、ギャルゲ主人公のような見た目をしている。
両親から疎まれているのを知っているので、学園卒業後に身を隠す準備を進めていた。その一環としてディートリヒとサミュエルの相談役を無理矢理買って出る。


当初フィーネの記憶は断片的なものだったが、ノイジィに押し付けられた魔法により、よりフィーネに近くなる。
サミュエルに自身のことを聖女として語り、教会を手に入れた。


サミュエルとディートリヒのことは友人と認識している。






魔族


リューゲ:ライアー
得意属性:火 水色の髪に赤い目の魔族。
名前の通り適当な嘘をぽんぽん吐く。言動や振る舞いは策士系なのに、実はだいぶ短絡的。
レティシアの前々世であるリリアがお気に入りで、リリアの死後にその姉であるフィーネを殺害。その結果ルースレスと百年近い鬼ごっこをしていた。
リリアとフィーネが暮らしていた村を襲ったり、ディートリヒの親類を殺していたりと、魔族の中では中堅どころの強さだが、殺害数だけならトップクラス。
彼の手を取るとバッドエンド一直線になる。


知的好奇心を埋めるためならなんでもする。その一環としてフィーネとリリアの村を襲った。
リリアのことは最初は目新しい玩具程度にしか思っていなかったが、次第にほだされていく。持って生まれた性分は変えられず、取り返しのつかないことになった。


レティシアに対して、最初はリリアの魂なら将来的にリリアになるかもとか考えていた。そのため、成長したら攫う予定だったのだが、リリアと違っていく姿を見て止める。
改めてリリアは二度と戻らないことを突きつけられる結果となった。


ルシアンの母親が教え子だったこともあり、ルシアンに対して色々複雑な思いを抱いている。




残虐卑劣極悪非道魔族:ルースレス
得意属性:氷 深紫色の髪に赤い目の魔族。


ハートフル・ラヴァー(一作目)におけるメインヒーロー。
町を襲って妹攫って主人公に魔物をけしかけるけどメインヒーロー。
リリアの改変により、町を襲いもしなければ魔物をけしかけもしなかったが、フィーネとリリアの両方を攫った。
その後、リリアをライアーに預け、自分はフィーネを自室に監禁。
リリアと普通に会話するぐらいにまで進歩したが、フィーネをライアーに殺されたので逆戻り。
魔族の中では上位の強さを誇るが、本人にやる気がなかったので殺害数はそれほど多くない。


フィーネの魂ならフィーネなので守るだけだと考えている。作中一ぶれない人物。




万年発情期:ラスト
得意属性:風 赤い髪に赤い目の魔族。


とりあえず一回やってから考えようという思考の持ち主。
性欲旺盛というよりは快楽主義なだけなので、無理強いまではしない。殺そうとしてくる相手を組み伏せる趣味はない。


情報収集のため屋外にいることが多いので、他の魔族に連絡をするときは猫や鳥の使い魔を使役する。
ライアーとルースレスの鬼ごっこにはあまり興味がないため、どちらかに加担することはない。ただ必要なときはルースレスの居場所をライアーに流すことがある。


魔族の中ではそこそこ強いが、情報収集を主としていたので他の魔族に比べたら殺害数は少なめ。




陰険魔族:ノイジィ
得意属性:闇 青い髪に赤い目の魔族。


自称愛の伝道師で愛の吟遊詩人で愛そのもの。
労働環境に嫌気か差したので学園に潜伏し、アーロンという名前の芸術担当の教師として活動していた。


愛の素晴らしさを教えるために日夜愛の歌を歌っている。
元々は歌自体に興味を示していたのだが、勇者の不用意な一言により愛の素晴らしさを伝えることに目覚める。


百年前の戦いでは老若男女問わず愛を語らせていた。ただし肉体的な愛には興味がなく、精神的なものを求めていたので人間側のダメージは軽度で済んだ。
魔族の中では最弱だが、対人間という意味ではある意味最強。ただし直接的な攻撃手段がないため殺害数は一番少ない。




桃色の魔族:ジール
得意属性:雷 桃色の髪に赤い目の魔族。


凝り性な性格で、モイラに言葉を教えるようにクロエに命じられたことにより女装をはじめ、女言葉を習得しようとした。
その結果可愛いもの好きに目覚め、自身も可愛い恰好をしている。時代を先取りしすぎている黒を基調としたフリフリの――要はゴスロリ。


六歳の魔王が可愛かったという理由だけで配下になった。
言葉選びは最低最悪だが、人間を嫌っているわけではない。


百年前の戦いでは魔王の料理係を務めていたため、殺害数はそこまで多くはない。




緑色の魔族:レイジー
得意属性:土 緑色の髪をした赤い目の魔族。


非常にものぐさで動くことすら面倒がる。
百年前も戦うのが面倒だという理由でさっさと死んだ。
それでも勇者との義理立てのために魔王に挑んだのだが、途中で面倒になり配下になる。
百年後、復活の瞬間にレティシアが立ち会い、復活早々魔王に連れ攫われた。


リリアと直接会ったことはなく、リリアも伝聞でしか彼のことを知らなかった。


魔王に破壊活動を命じられた際は地面を崩したりなどの、あまり動かないものを選んでいたが巻き込まれて死んだ者が多い。




若草色の魔族:キュリアス
得意属性:水 若草色の髪と赤い目の魔族。


深海に生まれ、魔王に救出されるまで復活と死を繰り返していた。
そのせいか水を厭い、魔法が使えない。
百年前も戦わず屋敷にこもっていた。魔王の家出後、魔法が使えない魔族としてなめられたので襲われることが多かった。
襲ってくる人間をなぎ倒していたので、魔法は使えないながらも殺害数はそこそこ。


魔族の中でも一番精神が幼く、小生意気な性格をしてる。








百年前の人




聖女:リリア
得意属性:土 黒い髪に青い目をした聖女。


レティシアの前々世。自分の行く末を知り、それを変えようと頑張った。
復讐心を隠し取り繕うために、必要以上に明るく振る舞うことも多い。
元凶であるフィーネには非常に複雑な気持ちを抱いていたが、大切な姉であることには変わりなく、気兼ねなく笑い合える未来を夢見ていた。
教皇であるアベルと結婚後、六週間ほど監禁虐待を受ける。自身の内にある復讐心をアベルの中にある怒りに重ね、似た者同士の夫婦だと受け入れたが、結婚生活はアベルの死によって終わった。
アベルの死後聖女として教会を治めていたが、落石事故に合い死亡。




主人公、姉:フィーネ
得意属性:なし 白い髪に青い目をした平民


元は黒髪だったが、ライアーに魔力ごと目玉を奪われた結果色を失う。
リリアのことは大切な妹と考えており、なんとしても守ろうと心に決めていた。
ルースレスに攫われて一度は消沈したが、気を取り直してルースレスとの距離を詰めた。
その結果、リリアの死後リリアのもとに向かう許可を得られるまでになった。
リリアの代わりになると言ったのがライアーの気に障り、殺される。




若い王様:ディオン・ミストラル
得意属性:闇 金の髪に紫の目をした王


父親が早世し、六歳という若さで王になった。
王となった瞬間に名は失われ、王としか呼ばれなくなるのだが、国を分けたことにより幼少期の名前をまた名乗ることにした。
リリアには恩義と恋心を抱いていたが、アベルのこともあり後者に関しては匂わすだけに留めている。そのためリリアには気づかれていなかった。


魔王の正体を知って以降は、壮大な王位継承権争いだったと受け止めていた。
そのため兄である魔王との和解を試みていたのだが、アベルの死により色々なことを忘れてしまう。


残していた手記や手紙である程度のことを察していたが、忘れられることが兄の意思ならば、と従うことにした。


魂はこの世界のもので生まれ変わってもいるが、作中において明かされることはない。




茶色い髪の女の子:エリーゼ・ローデンヴァルト
得意属性:未設定 茶色い髪に青い目の聖女


五代目勇者召喚時に女神の夢を見て、五代目勇者を迎えにいった。
そのまま魔物や魔族を殲滅するための旅に同行したが、四代目勇者とリリアとの出会いにより女神の意思を知る。


リリアが女神と本当に会話ができるのかどうかを確認したのも彼女。その結果、リリアを女神の意思が聞ける聖女であると認めた。
分けた国の王には信用のできる人を置きたいという意向により、ローデンヴァルトの初代王として君臨した。


魂は異世界のものだが、前世の記憶はない。死後は元の世界に帰った。




騎士然とした青年:アベル・マティス
得意属性:未設定 銀の髪に青い目の教皇


教皇兼異端審問最高責任者。
五代目勇者と共に魔物と魔族を殲滅するための旅に出て、その道中でリリアと出会う。
父親を魔族に殺されており、並々ならぬ憎しみを抱いていた。
魔族に対して屈託なく笑うリリアに対して、八つ当たり気味の怒りをぶつける。リリアの生い立ちや両親が魔族に殺されていることやリリアの抱いている復讐心については知らないので、そのあたりのことを話し合えていたらもっと違った結果になれた。


モイラと同じ色合いをしているが、血縁関係はない。


魂はこの世界のもので、現在はローデンヴァルト第五王子として生活しており、清廉潔白な人格者として知られている。




発明家の女の子:アリエル・パルテレミー
得意属性:雷 灰色の髪に茶色い目の技師


子爵家の生まれで、風変りな人物として知られていた。
からくり技師として知られていたのをリリアに乞われ、魔道具の発明と開発に助力することになった。
魔族から散々な言われ様をされているが、物怖じしない性格だったこともあり喧嘩友達や悪友のような関係だった。


魂はこの世界のものだが、生まれ変わっているかどうかの設定は今のところない。




見習い騎士の男の子:名称未設定
得意属性:未設定 見た目未設定


ヴィクス家の生まれで、魔族に対して悪意を抱いていないという理由だけで魔族関係の騎士に任命された。
公爵位を賜ったときには畏れ多いと辞退しかけるほどの小心者。
魔族の喧嘩の仲裁役を買って出ることも多く、胃薬が手放せない生活を送っていた。




壮年の男性:名称未設定
得意属性:未設定 見た目未設定


シルヴェストル家の生まれで、聡明さから魔族との交渉役に任命された。




見守っていた女性:名称未設定
得意属性:未設定 見た目未設定


ラクロワ家の生まれで、穏やかな女性。
リリアとフィーネの世話役に任命された。








脇役+名前の出ていない人たち


お父様:エルネスト・シルヴェストル
レティシアの父親で公爵家当主。
妻を溺愛していたが、魔法が解けてからは喧嘩が増えている。
ベアトリスからの無理難題の最中に魔族と出会い、手記に記す。




お兄様:アレクシス・シルヴェストル
レティシアの兄で次期公爵家当主。
レティシアに貴族の妻は務まらないと考えて、サミュエルを呼び寄せたが思わぬ結果となった。
マリーを妻に娶り、現在は父親の補佐を務めている。




お母様:ベアトリス・シルヴェストル
レティシアの母で公爵夫人。
元は聖女となって教会を治める立場につくはずが、エルネストと恋仲になり弟に譲った。
教会を治めるには性格がちょっと、と弟に評されるような人物
エルネストに惹かれていたが、無理難題を押し付けたりして諦めさせようと画策していた。


都合の悪いことはとぼけて誤魔化す癖があり、魔族についてもリリアの子の日記を盗み見たので知っていたが誤魔化している。






マリー
元レティシア付きの侍女。
現在はアレクシスの妻として屋敷の管理を頑張っている。
モイラの子孫の一人。




アドリーヌ・バルビエ
伯爵家令嬢でレティシアの友人。
レティシアの母が決めた友人であり、一人だけ中級クラス所属のためほとんど出番がない。
ルシアンの第二夫人となるべくレティシアの友人となったが、レティシアと接するルシアンを見て、これは無理だと諦めた。




カミーユ・ラクロワ
元はエルネストの婚約者で、子爵家の男子を婿にとった。
子どもはいないがそれなりに幸せに生活している。
本人は未登場。




宰相:アルフレッド・パルテレミー
シモンの父親。
地震で妻を失い、それ以降独り身。息子からは妻を娶って子どもを産めと言われている。
学生時代は聖女に言い寄ったりもしていたが、その噂を聞いた親に後の妻を婚約者として引き合わされる。
ヤンデレ気味の妻に恐れおののいていたが、次第にほだされて夫婦になった。




置物の化身:アドルフ・ポーランジェ
必要なことすら喋らない騎士。
子どもの頃は歌の道を夢見ていたが、父親に騙された結果騎士になった。
全身甲冑を普段着ているため、素顔をさらすことはあまりない。
色恋に興味がなく、誰かを娶る気はない。魔族との交渉の場で歌うことによって多少吹っ切れた。
第二の愛の使者としてノイジィに目をつけられたが、本人は知らない。




執事:ロイド
第一話に登場したエルネスト付きの執事。




子爵家の男の子:リュカ・モリエール
得意属性:未設定 茶色い髪に緑の目の子爵家の嫡男。


本来のリュカは十歳の頃に死んでおり、以後はフィーネの生まれ変わりがリュカの代わりを務めている。


ローデンヴァルト王:名称未設定
狂信者だらけの国を治めている王様。妻と子どもがたくさんいる。
女神を信奉しているわけではないが、国民性を無視するわけにもいかず辟易していたので渡りに船とばかりに第二王子に玉座を明け渡した。


ディートリヒの生家を嵌めてディートリヒを養子にしたのは、女神の教えに染まっていない使い勝手のよい道具が欲しかったのと、平民の生まれで魔法が使えるのが広まらないようにするため。
初代ローデンヴァルト王の手記を持ち、聖女と魔族、魔王についても知っている。
第二王子にそれを託す気はなく、隠居後は手記を燃やした。




ローデンヴァルト第二王子:名称未設定
悪意を持って悪意を振りまく人。
愚鈍な振りをしているが、すべて計算づく。父親が嫌いで、ミストラル国との軋轢が深まればいいと考えて悪意ある噂をルシアンとフレデリクに吹き込んだ。
父親の子飼いであるディートリヒに話したのも父親に対するあてつけ。
でも別に嘘はついていない。








勇者と魔王




魔王:名無し
得意属性:闇 金の髪に紫の目の魔王


人間の魔力の最大値が百、魔族が千とした場合、彼は億を超えている。桁外れの魔力の持ち主。
この世界を自分が楽しむための箱庭だと考えており、それを邪魔するものを排除することには余念がない。


母親を出産で失い、双子だったことで父親に捨てられる。修道士が育ての親になってくれたのだが、五歳で災厄として覚醒し殺してしまう。
自分の生まれは知っていたので、父親に会いにいったのだがその場で父親も死亡。
自分を受け入れない世界なら滅んでしまえ、と自暴自棄になっていたときに四代目勇者と出会い、魔王を辞めて「旅に出る」と書置きをして魔族の前から姿を消した。
それからは世界に溢れすぎた魔力を吸収したり、勇者と旅をしたりして悠々自適に過ごしていた。


四代目勇者とは同年代だが、加護のせいで成長しないためいまいち恋愛感情にはつながりにくい。それでも必要不可欠、唯一無二の存在として大切に扱っている。
自身は二十を超えたあたりで成長が止まった。やろうと思えば幼児期の姿を取ることもできるが、旅をするにあたって大人の方が便利なのでする気はない。


四代目勇者が死にたくなったら、あるいは自分が世界に飽きたら死ぬ気でいる。四代目勇者に殺されるか、勇者を殺して自ら命を絶つかは今のところ決めていない。




初代勇者:名称不明
得意属性:不明 金の髪に青い目の勇者


大樹を切り倒すために異世界から借りた魂を持つ。
女神の加護を与えられ大樹を切ろうと頑張っていたら、気づいたら周囲に人が増え、国になっていた。
妻が紫の目だっただけで、紫の目の持ち主ではない。




二代目勇者:名称不明
得意属性:不明 金の髪に青い目の勇者


巨大蛙を倒したのだが、初代勇者と竜と戦った三代目勇者に挟まれているせいで話題に上がりにくい。
一人で旅をして、一人で戦い、一人で死んだ。




三代目勇者:名称不明
得意属性:不明 金の髪に青い目の勇者


竜と戦ったが一度敗北している。
その後、共に竜と戦えそうな者を求めて人が足を運ばないような場所を巡った。
魔族や女神の理から外れた存在を仲間にし、再度竜に挑戦、見事討つ。
竜討伐後、加護によって変化してしまった肉体が耐えきれなくなり苦しみもがき、死を望んだ。




四代目勇者:名称不明
得意属性:不明 金の髪に青い目の勇者


魔王と戦うはずだったが、旅をして早々に魔王と出会う。
まさか本物の魔王とは思わずに接していたら、まさかの本物だった。
勇者が最後どうなるのかを聞き、魔王を倒すのを止め、一緒に旅をする道を選んだ。


普通に縛っただけだと引きちぎるので、縄でぐるぐる巻きにされることが多い。
魔王に対しては駄目な幼馴染を見ているような複雑な感情を抱いている。




五代目勇者:名称不明
得意属性:不明


平和ぼけした日本人男子高校生。
夢の中で女神様に助力を乞われ、どうせ夢だし美人だし恰好つけようと気障な感じで安請け合いしたら異世界に飛ばされた。
万物の声が聞こえるという能力しか持っていないので、戦う術は一切身に着けていない。
博愛主義というわけではないが、言葉の通じる相手を殺せずにいた。


リリアが女神と交渉した後、加護が外れる。災厄相手ではない、勇者を対象にしたものだったので色々特別製だった。
異世界に帰ってからはこの世界の記憶は忘れ、普通に生活している。








女神


世界を作ったもの。女神と呼ばれているが神という種族名があるわけではない。
同種の間では落ちこぼれ気味で、力も弱い。うっかり寝てしまうことも多く、そのせいで世界に塵が入り込んだ。
失敗から学ぶと豪語しているが、失敗が多いので手が回らないことも多々。
成功例を踏襲する傾向にあり、初代勇者にあやかって手を加えた部分も多い。


五代目勇者を喚ぶのに力を使い果たし、百年近く眠りについていた。起きたら色々まずいことになっていて慌てた。


同種からは失敗作だから別の世界を作れと言われているが、初めて作った世界なので愛着もあり、見捨てられない。
親しい同種に他世界から魂を借りるのはどうかと提案され、初代勇者の魂を借りて加護を与えた。
それからも何かあったときに備えて定期的に魂を借りている。そのため、異世界の魂を持つ者が世界には一定数存在する。


死んだ者の記憶の封印を自分の手で行っているので、眠っている間に死んだ者に関してはおざなりな記憶処理が行われている。
レティシアやクロエの魂を入れ替えたりしたので、フィーネの魂の記憶に手を加えるのをうっかり忘れていた。





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