幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜
魔王軍襲来⑥
『ヘルヘイム』vs勇者一行
「俺様は、地獄の炎の精霊『ヘルヘイム』。この地一帯を灰燼に帰す」
そして、『ヘルヘイム』の猛攻が始まった。
『ヘルヘイム』が空中に移動し、自分の周りに八つの火球を作り出した。
「気を付けてね、あれは、ただの火球じゃないよ。一つ一つがヘルヘイムだ。ノルメはバフとデバフをお願い。レイは精霊に効果的な攻撃持ってる?」
「そうだな、持ってないことは無いが、あの技は溜が長すぎてまともに使えない」
「その時間位、私たちが稼いでみせるよ」
「我も混ぜてもらおうか」
「助かります……?!」
いきなり現れたリルーゼにカリーナたちは驚いた。
その一瞬を『ヘルヘイム』は見逃さない。
ここは、戦場。話し合っているところを待ってくれるほど甘くない。
「お主ら避けろ!」
その攻撃にいち早く気が付いたリルーゼが声を上げ、反射的に動いた三人は無事に避けることが出来た。
「長は、俺様の守護を頼みたい!」
「任せろ!」
「聖女! お前もこっちに来い」
ノルメがバックステップでレイの真横に付いた。
それと同時にリルーゼは結界を張った。
「この中から絶対に出るでないぞ」
「はい!」
結界内から七色の光が溢れた。
その光は、それが必要な人に降り注いだ。
「『ヘルヘイム』、お前は、ここで倒す!!」
「お前らごときに、地獄の炎そのものである私が倒せるとでも思っているのか? 滑稽だな」
『ヘルヘイム』の周りを回っている炎を一つ手に取った。
それに、息を一息吹くと炎が大きく燃え上がった。
一つ手を叩いて広げると、その炎が幾つにも分裂した。
「ヘルヘイム・レイン」
そして、雨など生ぬるい威力のヘルヘイムが降り注だ。それは、まるで流星群だ。
それを見上げながら、カリーナは普段では見れないほどの冷静さを見せていた。
(なんで、私はこんなにも冷静なのだろうか? まぁ良い、あれをどうしようか。今の私はあれに対抗するスキルなんて持っていない。どうしよう)
(それなら、私たちを使いなさい)
(誰?)
(私たちはあなた、あなたは私たち。応援しているわよ)
(待って!)
(……)
カリーナは今起きた出来事が理解できなかったが、頭に浮かぶ文字列を言葉にした。
「聖なる霊よ。私の言霊に反応せよ。目の前の精霊を打つ力を私に授けたまえ」
ヘルヘイムがカリーナやリルーゼに当たる直前それはヘルヘイムを消して現れた。
「お呼びでしょうか、主よ」
そこに現れたのは、金髪紫眼の少女だった。だが、その体からあふれ出るオーラは少女とは呼ぶことの出来ないオーラだった。
「あ、あなた、誰?」
顔を上げた少女はカリーナの顔を見るなりそう言って顔を傾けた。
「あれ? だって、さっきの召喚呪文、あの人のもの、でも、違う。なんで? ん? あー、なるほどね。イレギュラーってことね。事態は把握したわ」
そこで、言葉を区切ったその少女は膝まづいた姿勢を辞めて立ち上がった。
「精霊王の名の下にお前、エルフの長に命を下す。今すぐにこの森を破棄して逃げなさい」
その言葉を聞いたみんなが驚いた。
「せ、精霊王様!?」
「逃げるだと!? ふざけるな!!」
「口を慎め、レイ! あのお方は、我ら精霊族の生みの親。逆らうでない」
「ちょ、ちょっと待ってください、精霊王さん。なんで、逃げるんですか!?」
ノルメの質問に精霊王は『ヘルヘイム』を指さして口を開いた。
「あれは、精霊王が作った精霊ではない。神が、作った精霊だ。そんな、馬鹿げたものにこの世界の誰が勝てる。後ろで溜をしている聖弓士。そんなちゃちな攻撃ではあいつに効果はない。強いて言うなら、勇者のお前が、全ての力を完璧に使いこなしてやっと倒せるほどの精霊だ」
「で、でも、あなたが居れば勝てるんじゃ……だって、今だって、飛んできているヘルヘイムを打ち消しているじゃないですか」
今こうして話している間も『ヘルヘイム』はヘルヘイムを放ってきている。それを発射と同時に打ち消しているのは精霊王だった。
「消すことは精霊だったら、誰だってできる。だが、あの姿のあいつを殺すことの出来る一撃をもっている精霊はいない」
その時、『ヘルヘイム』は苛立っていた。ヘルヘイムを放とうとするとその瞬間に消されてします。それが、『ヘルヘイム』にとって苛立ちを覚えるのに十分なものだった。
「……けるな、さっきから、なんなんだ、お前は!! ヘルヘイムを放とうとする瞬間に消すんじゃねぇ!! うざいんだよ!! 適当に遊んでやろうと思ったけど、もういいや。お前ら全員死んじまえ」
そう言うと、『ヘルヘイム』は全身を燃え上げらせ、カリーナたちに突っ込んだ。
その道なりにある木々は一瞬で灰になり、『ヘルヘイム』のスピードで灰になった木々は吹き飛んだ。
そして、『ヘルヘイム』の攻撃にカリーナたちは反応する事すら許すことなく吹き飛ばした。
「俺様は、地獄の炎の精霊『ヘルヘイム』。この地一帯を灰燼に帰す」
そして、『ヘルヘイム』の猛攻が始まった。
『ヘルヘイム』が空中に移動し、自分の周りに八つの火球を作り出した。
「気を付けてね、あれは、ただの火球じゃないよ。一つ一つがヘルヘイムだ。ノルメはバフとデバフをお願い。レイは精霊に効果的な攻撃持ってる?」
「そうだな、持ってないことは無いが、あの技は溜が長すぎてまともに使えない」
「その時間位、私たちが稼いでみせるよ」
「我も混ぜてもらおうか」
「助かります……?!」
いきなり現れたリルーゼにカリーナたちは驚いた。
その一瞬を『ヘルヘイム』は見逃さない。
ここは、戦場。話し合っているところを待ってくれるほど甘くない。
「お主ら避けろ!」
その攻撃にいち早く気が付いたリルーゼが声を上げ、反射的に動いた三人は無事に避けることが出来た。
「長は、俺様の守護を頼みたい!」
「任せろ!」
「聖女! お前もこっちに来い」
ノルメがバックステップでレイの真横に付いた。
それと同時にリルーゼは結界を張った。
「この中から絶対に出るでないぞ」
「はい!」
結界内から七色の光が溢れた。
その光は、それが必要な人に降り注いだ。
「『ヘルヘイム』、お前は、ここで倒す!!」
「お前らごときに、地獄の炎そのものである私が倒せるとでも思っているのか? 滑稽だな」
『ヘルヘイム』の周りを回っている炎を一つ手に取った。
それに、息を一息吹くと炎が大きく燃え上がった。
一つ手を叩いて広げると、その炎が幾つにも分裂した。
「ヘルヘイム・レイン」
そして、雨など生ぬるい威力のヘルヘイムが降り注だ。それは、まるで流星群だ。
それを見上げながら、カリーナは普段では見れないほどの冷静さを見せていた。
(なんで、私はこんなにも冷静なのだろうか? まぁ良い、あれをどうしようか。今の私はあれに対抗するスキルなんて持っていない。どうしよう)
(それなら、私たちを使いなさい)
(誰?)
(私たちはあなた、あなたは私たち。応援しているわよ)
(待って!)
(……)
カリーナは今起きた出来事が理解できなかったが、頭に浮かぶ文字列を言葉にした。
「聖なる霊よ。私の言霊に反応せよ。目の前の精霊を打つ力を私に授けたまえ」
ヘルヘイムがカリーナやリルーゼに当たる直前それはヘルヘイムを消して現れた。
「お呼びでしょうか、主よ」
そこに現れたのは、金髪紫眼の少女だった。だが、その体からあふれ出るオーラは少女とは呼ぶことの出来ないオーラだった。
「あ、あなた、誰?」
顔を上げた少女はカリーナの顔を見るなりそう言って顔を傾けた。
「あれ? だって、さっきの召喚呪文、あの人のもの、でも、違う。なんで? ん? あー、なるほどね。イレギュラーってことね。事態は把握したわ」
そこで、言葉を区切ったその少女は膝まづいた姿勢を辞めて立ち上がった。
「精霊王の名の下にお前、エルフの長に命を下す。今すぐにこの森を破棄して逃げなさい」
その言葉を聞いたみんなが驚いた。
「せ、精霊王様!?」
「逃げるだと!? ふざけるな!!」
「口を慎め、レイ! あのお方は、我ら精霊族の生みの親。逆らうでない」
「ちょ、ちょっと待ってください、精霊王さん。なんで、逃げるんですか!?」
ノルメの質問に精霊王は『ヘルヘイム』を指さして口を開いた。
「あれは、精霊王が作った精霊ではない。神が、作った精霊だ。そんな、馬鹿げたものにこの世界の誰が勝てる。後ろで溜をしている聖弓士。そんなちゃちな攻撃ではあいつに効果はない。強いて言うなら、勇者のお前が、全ての力を完璧に使いこなしてやっと倒せるほどの精霊だ」
「で、でも、あなたが居れば勝てるんじゃ……だって、今だって、飛んできているヘルヘイムを打ち消しているじゃないですか」
今こうして話している間も『ヘルヘイム』はヘルヘイムを放ってきている。それを発射と同時に打ち消しているのは精霊王だった。
「消すことは精霊だったら、誰だってできる。だが、あの姿のあいつを殺すことの出来る一撃をもっている精霊はいない」
その時、『ヘルヘイム』は苛立っていた。ヘルヘイムを放とうとするとその瞬間に消されてします。それが、『ヘルヘイム』にとって苛立ちを覚えるのに十分なものだった。
「……けるな、さっきから、なんなんだ、お前は!! ヘルヘイムを放とうとする瞬間に消すんじゃねぇ!! うざいんだよ!! 適当に遊んでやろうと思ったけど、もういいや。お前ら全員死んじまえ」
そう言うと、『ヘルヘイム』は全身を燃え上げらせ、カリーナたちに突っ込んだ。
その道なりにある木々は一瞬で灰になり、『ヘルヘイム』のスピードで灰になった木々は吹き飛んだ。
そして、『ヘルヘイム』の攻撃にカリーナたちは反応する事すら許すことなく吹き飛ばした。
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