幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜
魔王軍襲来④
エルフの森・森の中
フォレスvsシュルイ
「リルーゼさんはエルフのみんなに指示を出して、みんなを護ってね」
「……ここをお主に頼んでいいのか?」
「任せてよ。ここだけの話し、勇者よりも魔王よりも僕の方が強いから」
「!? 分かった。では、フォレス、ここは頼んだぞ」
そう言って、リルーゼさんは後ろに走って行った。
対戦相手を見ると、口に手を当てて僕のことを笑っていた。
「ふ、ふふ、見栄を張るのはおやめなさい。貴方が、魔王よりも勇者よりも強い? わ、笑わせないで下さいよ」
「それじゃ、戦おうよ。僕が二人よりも強いってこと教えてあげるよ」
僕は拳を、女は大きな大剣を構えた。
「私の名前はシュルイ。魔王様の右腕よ」
「僕はフォレス。勇者と魔王の守護者だ」
シュルイは大剣を大きく振りかぶり、僕を真っ二つにするんじゃないかという勢いで振り下ろした。
その威力は凄まじいものだった。見える限りの大地が抉られ、真っ二つに割れたんじゃないかという錯覚さえ起こさせるほどだった。
僕はその攻撃を横に飛んで避けた。
「当たれば終わりの一撃か……当たればね」
シュルイは立て続けに大剣を二回、三回と振り続けた。
僕はその攻撃を掻い潜りシュルイの顎目掛けて殴ったが、シュルイはその体さばきで、僕の拳が当たる直前に大剣の勢いに任せて横に転がり、それと同時に僕のお腹を蹴って吹き飛ばされた。
「ふー、やるじゃん」
「えぇ、あなたこそ、さっきの言葉は嘘ではないみたいですね」
二人とも体制を整えて再び衝突した。
「私の剣を拳一つで受け止める人は初めてですよ」
「それはどうも」
拮抗していた二人は互いに吹き飛ばされ、距離を取った。
「それにしても、本当にあなたが勇者と魔王よりも強いんですか? 相まみえてみても実感が湧きませんが……本気、出していませんか?」
「本気を出したら一瞬で終わっちゃうからさ、でも、そんなに僕の本気を見たいなら見せて上がる」
僕は今まで身に纏っていた魔力を一度引っ込めた。集中するために目を閉じ、魔力を一気に解放し、同時に『五つの城壁』を発動した。
「これで、君は僕に一切触れることが出来なくなった。僕の本気を見るための好奇心は良いけど、負けるためにそんなことするのは、良い事とは言えないな」
僕の本気を見たシュルイは体の震えが止まらなくなっていた。
「……な、なに、この魔力……い、息が、できな……勝て、ない……」
そして、シュルイは武器を置いて降参した。
降参したのを見て、僕も魔力を落ち着かせて『五つの城壁』を解除した。
「それじゃ、君を捕虜として連行する」
シュルイの手を背中に向けて、魔力で作った手錠をはめた。
その時だった、カリーナたちの方から今まで感じたことのない魔力を感じた。
「この魔力は、『ヘルヘイム』を森に放ったのですね」
その小さなつぶやきを聞いて、僕の頬に嫌な汗が一粒流れた。
「おい! 『ヘルヘイム』とはなんだ!」
僕はシュルイの胸倉を掴んで顔の前で叫んだ。
『ヘルヘイム』もし、僕の予想が当たっていたら、この森はどうしようもない。燃え尽きるのをただ見ることしか出来ない。
「『ヘルヘイム』は、それによって火が付いたものをすべて灰燼に帰す地獄の炎。あれが、放たれれば消化することはもう出来ない」
「!? やっぱり、クソ!! お前たちは、なんてものをエルフの森に放ちやがったんだ!!」
「ヘルヘイム様の目指す未来にはエルフなんて種族は必要ないんです!」
やっぱり、こいつらは殺しておいた方が良いのだろうか?
そんなことを考えていると、感じ慣れた魔力が近づいてきた。
「リュクス! どうしてここに、ってか、今までどこ行ってたの?」
「別に」
そう言って、リュクスはシュルイのことを見つめながら一周した。
「な、何よ」
「なぁ、フォレス。こいつ、俺が貰っていいか?」
その言葉に驚いたが、一応捕虜として連れて行ってからと言うと、リュクスは首を横に振った。
「いや、今すぐに俺が貰う。こいつは俺専用の……メイドにする」
「え、は、め、メイド!?!?」
「な、良いだろう? こいつには伸びしろがある。あんな、ポンコツの横に置いておくのは勿体ない」
リュクスはシュルイに顔を近づけた。
「お前は、もう、俺のもんだ」
「!?!? も、もしかして、魔王様……?」
「それじゃ、後は任せたぞ、フォレス。俺はこいつの教育をしてくる」
「おい、リュクス! ちょっと待て、って、行っちゃったよ。はぁ、まさかリュクスが人を求めるとは思いもしなかったよ」
次の瞬間、カリーナが居る方向からさっきと同じなのにそれ以上の魔力が森を全体を覆いだした。
フォレスvsシュルイ
「リルーゼさんはエルフのみんなに指示を出して、みんなを護ってね」
「……ここをお主に頼んでいいのか?」
「任せてよ。ここだけの話し、勇者よりも魔王よりも僕の方が強いから」
「!? 分かった。では、フォレス、ここは頼んだぞ」
そう言って、リルーゼさんは後ろに走って行った。
対戦相手を見ると、口に手を当てて僕のことを笑っていた。
「ふ、ふふ、見栄を張るのはおやめなさい。貴方が、魔王よりも勇者よりも強い? わ、笑わせないで下さいよ」
「それじゃ、戦おうよ。僕が二人よりも強いってこと教えてあげるよ」
僕は拳を、女は大きな大剣を構えた。
「私の名前はシュルイ。魔王様の右腕よ」
「僕はフォレス。勇者と魔王の守護者だ」
シュルイは大剣を大きく振りかぶり、僕を真っ二つにするんじゃないかという勢いで振り下ろした。
その威力は凄まじいものだった。見える限りの大地が抉られ、真っ二つに割れたんじゃないかという錯覚さえ起こさせるほどだった。
僕はその攻撃を横に飛んで避けた。
「当たれば終わりの一撃か……当たればね」
シュルイは立て続けに大剣を二回、三回と振り続けた。
僕はその攻撃を掻い潜りシュルイの顎目掛けて殴ったが、シュルイはその体さばきで、僕の拳が当たる直前に大剣の勢いに任せて横に転がり、それと同時に僕のお腹を蹴って吹き飛ばされた。
「ふー、やるじゃん」
「えぇ、あなたこそ、さっきの言葉は嘘ではないみたいですね」
二人とも体制を整えて再び衝突した。
「私の剣を拳一つで受け止める人は初めてですよ」
「それはどうも」
拮抗していた二人は互いに吹き飛ばされ、距離を取った。
「それにしても、本当にあなたが勇者と魔王よりも強いんですか? 相まみえてみても実感が湧きませんが……本気、出していませんか?」
「本気を出したら一瞬で終わっちゃうからさ、でも、そんなに僕の本気を見たいなら見せて上がる」
僕は今まで身に纏っていた魔力を一度引っ込めた。集中するために目を閉じ、魔力を一気に解放し、同時に『五つの城壁』を発動した。
「これで、君は僕に一切触れることが出来なくなった。僕の本気を見るための好奇心は良いけど、負けるためにそんなことするのは、良い事とは言えないな」
僕の本気を見たシュルイは体の震えが止まらなくなっていた。
「……な、なに、この魔力……い、息が、できな……勝て、ない……」
そして、シュルイは武器を置いて降参した。
降参したのを見て、僕も魔力を落ち着かせて『五つの城壁』を解除した。
「それじゃ、君を捕虜として連行する」
シュルイの手を背中に向けて、魔力で作った手錠をはめた。
その時だった、カリーナたちの方から今まで感じたことのない魔力を感じた。
「この魔力は、『ヘルヘイム』を森に放ったのですね」
その小さなつぶやきを聞いて、僕の頬に嫌な汗が一粒流れた。
「おい! 『ヘルヘイム』とはなんだ!」
僕はシュルイの胸倉を掴んで顔の前で叫んだ。
『ヘルヘイム』もし、僕の予想が当たっていたら、この森はどうしようもない。燃え尽きるのをただ見ることしか出来ない。
「『ヘルヘイム』は、それによって火が付いたものをすべて灰燼に帰す地獄の炎。あれが、放たれれば消化することはもう出来ない」
「!? やっぱり、クソ!! お前たちは、なんてものをエルフの森に放ちやがったんだ!!」
「ヘルヘイム様の目指す未来にはエルフなんて種族は必要ないんです!」
やっぱり、こいつらは殺しておいた方が良いのだろうか?
そんなことを考えていると、感じ慣れた魔力が近づいてきた。
「リュクス! どうしてここに、ってか、今までどこ行ってたの?」
「別に」
そう言って、リュクスはシュルイのことを見つめながら一周した。
「な、何よ」
「なぁ、フォレス。こいつ、俺が貰っていいか?」
その言葉に驚いたが、一応捕虜として連れて行ってからと言うと、リュクスは首を横に振った。
「いや、今すぐに俺が貰う。こいつは俺専用の……メイドにする」
「え、は、め、メイド!?!?」
「な、良いだろう? こいつには伸びしろがある。あんな、ポンコツの横に置いておくのは勿体ない」
リュクスはシュルイに顔を近づけた。
「お前は、もう、俺のもんだ」
「!?!? も、もしかして、魔王様……?」
「それじゃ、後は任せたぞ、フォレス。俺はこいつの教育をしてくる」
「おい、リュクス! ちょっと待て、って、行っちゃったよ。はぁ、まさかリュクスが人を求めるとは思いもしなかったよ」
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