幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜
魔王軍襲来③
「ふざけるなぁぁぁぁ!! ヘルヘイム!!!!」
逆上したレイは弓を左手に持ち、腰から刃渡り十五センチのナイフを取り出しヘルヘイムに向かって走りだした。
ナイフを順手で持ち突き刺すようにナイフを振ったが体を左にずらして避けたられた。レイはヘルヘイムが避けた方向にナイフの刃を向けて横に振るったが、それすらも後に下がって避けられた。更に三撃目を繰り出そうと足を前に出したとき、ヘルヘイムがレイの足を邪魔して転ばした。
「クソ! なんで、なんで森を燃やすのよ!!!」
転んだ拍子でレイの手から弓が離れてしまった。
「へー、お前、面白いな」
「答えなさい! なんで、エルフの森を燃やすのよ!!!」
「そんなの決まっているだろう。いつもいつも、森の中に隠れて、自分たちは関係ない。外界とは関係ない、そんな態度で森に隠れ住んでいる。そんなお前たちが気に食わない。そんな存在は俺様が目指す未来には必要ない。だから、この森は燃やすんだ」
「……あなたの、あなたの目指す未来がどんなものか分からないけど、あなたの目指す未来はこの先絶対に来ないわ」
レイのその言葉に血が頭に登ったヘルヘイムは右手に『ヘルヘイム』を出した。
「お前のおかげで、もう一度これを使う時間が出来た。感謝するぞ、聖弓士」
「!? カリーナ! ノルメ!!」
「「任せなさい!!」」
ノルメは上を高々に掲げ目を閉じた。
杖の先端に付いている宝石から赤色の光が溢れ、その光がカリーナの全身に降り注いだ。
その光を受けたカリーナの速度は今までの比にならない程だった。
素早い動きでヘルヘイムに近づき、カリーナはヘルヘイムの顔面を掴み全体重で地面に押し付けた。
「お前に、森は燃やさせない!! お前はこのまま、殺す!」
ヘルヘイムはカリーナの腕を掴み、力を込めて持ち上げようとした。
「ん、いい、じゃねぇか、やってみろよ、クソ勇者」
ノルメの力によって強化された手を、腕の力だけで持ち上げた。
「う、うそ、でしょ?」
「おいおい、強化されてこれかよ……クソ勇者」
「ふざ、けないで!! きゃっ!」
ヘルヘイムはカリーナの腕を掴み、後ろに投げた。
カリーナは背中から気にぶつかった。肺から強制的に空気が抜けてそれと同時に血を吐いた。
「カリーナ!」
ノルメはカリーナを強化したように緑色の光が降り注いだ。
緑色の光が治まると、カリーナの受けていた傷が綺麗に無くなった。
「レイさん! 弓を持って助けて!」
「分かったわ! しょうがねぇ、手を貸してやるぜ、勇者様」
そう言ってレイは弓を取り立ち上がった。それと同時に矢を放った。
その矢は軽くあしらわれた。だが、その一本の矢のおかげで全員が集まる隙を作ることが出来た。
「レイには無茶を言っているのは分かってるけど、私に合わせ欲しい。出来る?」
「あ? 誰に言ってやがる、出来るに決まってるだろ!」
「レイさん、今度はありがたく受け取ってくださいね!」
ノルメの杖から赤色、橙色、黄色の三色がカリーナとレイに降り注いだ。
「ノルメ、後はお願いね」
「任せて!」
「カリーナ、援護は任せろよ」
「任せた」
カリーナは剣を握りなおしてヘルヘイムに向かって走り出した。
ヘルヘイムは土魔法をカリーナに向かって放った。
放たれた土魔法はそれを避けるカリーナに追尾して追いかけている。だが、それがカリーナに当たる前にレイの矢によって撃ち落されていく。
レイの精密な射撃に傍で見ていたノルメは驚いていた。
「レイさん、凄いですね」
「こんなの、当たり前だ。それより、お前も自分のやる事きっちりやれよ」
レイによってヘルヘイムの攻撃を喰らわずに済んだノルメは、そのままの勢いでヘルヘイムの残った右手を切り落とすために剣を振った。
が、ヘルヘイムはその剣を右手一本で掴んだ。
しかし、カリーナの剣は実体の剣では無い。魔力で出来ている。カリーナはその剣を一度消して左足でヘルヘイムの横っ腹に蹴りを入れた。
「ぐ!?」
右腕しかないヘルヘイムにそれを防ぐ手立ては無かった。もろに喰らったお腹の骨は二、三本折れただろう。
その時、ノルメの杖から青色、藍色、紫色の光がヘルヘイムに降り注いだ。
「カリーナ、レイさん、今です!!」
その光に呆気にとられ、お腹の痛みに耐えていたヘルヘイムは、ノルメのその言葉を聞いても咄嗟に体を動かすことが出来なかった。
レイが魔力で作り出した矢に水と風の命令式を与えた矢と、カリーナの剣による一撃を防ぐことが出来なかった。
「ぐぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ヘルヘイムは悲鳴を上げた。
その一撃で意識までも刈り取れていたらどれだけよかっただろうか……。
「ゴフッ、はぁはぁ、これで、はぁ、終わりだと思ったら大間違いだ、『ヘルヘイム』と言う名の本当の意味を今、教えてやろう」
ヘルヘイムから溢れ出す奇妙な魔力にカリーナたちは一歩後ろに下がった。
人間とは思えない動きでユラっと立ち上がったヘルヘイム。その姿がどんどん人間から程遠くなっていく。
髪や腕、脚が赤黒い炎に変わり、最初に切り落とした左腕も治っていく。その姿はまさに炎の化身、それすらも超える存在にヘルヘイムは変わって行く。
「俺様は、地獄の炎の精霊『ヘルヘイム』。今、お前たちの死が確定した。安心しな、地獄を味合わせて殺してやる」
逆上したレイは弓を左手に持ち、腰から刃渡り十五センチのナイフを取り出しヘルヘイムに向かって走りだした。
ナイフを順手で持ち突き刺すようにナイフを振ったが体を左にずらして避けたられた。レイはヘルヘイムが避けた方向にナイフの刃を向けて横に振るったが、それすらも後に下がって避けられた。更に三撃目を繰り出そうと足を前に出したとき、ヘルヘイムがレイの足を邪魔して転ばした。
「クソ! なんで、なんで森を燃やすのよ!!!」
転んだ拍子でレイの手から弓が離れてしまった。
「へー、お前、面白いな」
「答えなさい! なんで、エルフの森を燃やすのよ!!!」
「そんなの決まっているだろう。いつもいつも、森の中に隠れて、自分たちは関係ない。外界とは関係ない、そんな態度で森に隠れ住んでいる。そんなお前たちが気に食わない。そんな存在は俺様が目指す未来には必要ない。だから、この森は燃やすんだ」
「……あなたの、あなたの目指す未来がどんなものか分からないけど、あなたの目指す未来はこの先絶対に来ないわ」
レイのその言葉に血が頭に登ったヘルヘイムは右手に『ヘルヘイム』を出した。
「お前のおかげで、もう一度これを使う時間が出来た。感謝するぞ、聖弓士」
「!? カリーナ! ノルメ!!」
「「任せなさい!!」」
ノルメは上を高々に掲げ目を閉じた。
杖の先端に付いている宝石から赤色の光が溢れ、その光がカリーナの全身に降り注いだ。
その光を受けたカリーナの速度は今までの比にならない程だった。
素早い動きでヘルヘイムに近づき、カリーナはヘルヘイムの顔面を掴み全体重で地面に押し付けた。
「お前に、森は燃やさせない!! お前はこのまま、殺す!」
ヘルヘイムはカリーナの腕を掴み、力を込めて持ち上げようとした。
「ん、いい、じゃねぇか、やってみろよ、クソ勇者」
ノルメの力によって強化された手を、腕の力だけで持ち上げた。
「う、うそ、でしょ?」
「おいおい、強化されてこれかよ……クソ勇者」
「ふざ、けないで!! きゃっ!」
ヘルヘイムはカリーナの腕を掴み、後ろに投げた。
カリーナは背中から気にぶつかった。肺から強制的に空気が抜けてそれと同時に血を吐いた。
「カリーナ!」
ノルメはカリーナを強化したように緑色の光が降り注いだ。
緑色の光が治まると、カリーナの受けていた傷が綺麗に無くなった。
「レイさん! 弓を持って助けて!」
「分かったわ! しょうがねぇ、手を貸してやるぜ、勇者様」
そう言ってレイは弓を取り立ち上がった。それと同時に矢を放った。
その矢は軽くあしらわれた。だが、その一本の矢のおかげで全員が集まる隙を作ることが出来た。
「レイには無茶を言っているのは分かってるけど、私に合わせ欲しい。出来る?」
「あ? 誰に言ってやがる、出来るに決まってるだろ!」
「レイさん、今度はありがたく受け取ってくださいね!」
ノルメの杖から赤色、橙色、黄色の三色がカリーナとレイに降り注いだ。
「ノルメ、後はお願いね」
「任せて!」
「カリーナ、援護は任せろよ」
「任せた」
カリーナは剣を握りなおしてヘルヘイムに向かって走り出した。
ヘルヘイムは土魔法をカリーナに向かって放った。
放たれた土魔法はそれを避けるカリーナに追尾して追いかけている。だが、それがカリーナに当たる前にレイの矢によって撃ち落されていく。
レイの精密な射撃に傍で見ていたノルメは驚いていた。
「レイさん、凄いですね」
「こんなの、当たり前だ。それより、お前も自分のやる事きっちりやれよ」
レイによってヘルヘイムの攻撃を喰らわずに済んだノルメは、そのままの勢いでヘルヘイムの残った右手を切り落とすために剣を振った。
が、ヘルヘイムはその剣を右手一本で掴んだ。
しかし、カリーナの剣は実体の剣では無い。魔力で出来ている。カリーナはその剣を一度消して左足でヘルヘイムの横っ腹に蹴りを入れた。
「ぐ!?」
右腕しかないヘルヘイムにそれを防ぐ手立ては無かった。もろに喰らったお腹の骨は二、三本折れただろう。
その時、ノルメの杖から青色、藍色、紫色の光がヘルヘイムに降り注いだ。
「カリーナ、レイさん、今です!!」
その光に呆気にとられ、お腹の痛みに耐えていたヘルヘイムは、ノルメのその言葉を聞いても咄嗟に体を動かすことが出来なかった。
レイが魔力で作り出した矢に水と風の命令式を与えた矢と、カリーナの剣による一撃を防ぐことが出来なかった。
「ぐぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ヘルヘイムは悲鳴を上げた。
その一撃で意識までも刈り取れていたらどれだけよかっただろうか……。
「ゴフッ、はぁはぁ、これで、はぁ、終わりだと思ったら大間違いだ、『ヘルヘイム』と言う名の本当の意味を今、教えてやろう」
ヘルヘイムから溢れ出す奇妙な魔力にカリーナたちは一歩後ろに下がった。
人間とは思えない動きでユラっと立ち上がったヘルヘイム。その姿がどんどん人間から程遠くなっていく。
髪や腕、脚が赤黒い炎に変わり、最初に切り落とした左腕も治っていく。その姿はまさに炎の化身、それすらも超える存在にヘルヘイムは変わって行く。
「俺様は、地獄の炎の精霊『ヘルヘイム』。今、お前たちの死が確定した。安心しな、地獄を味合わせて殺してやる」
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