幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜
遺跡の探索⑦
みんなが集合して少しの時間が経ってから遺跡の奥に向かった。
「ノルメ、顔色悪いけど大丈夫?」
「……え、あ、うん。楽しみだね!」
「? う、うん。楽しみ……だね」
「二人とも、速く来い」
「まったく……リュクスはなってないんだから。女の子の歩幅に合わせて歩いなさいよ」
「うるせぇ! さっさと行くぞ」
遺跡の奥に進んでいくと、足元にレンガが現れ始めた。
更に奥に進んでいくと、一枚の巨大な扉が見えてきた。その高さ、およそ十メートル。どうやってやって開けるのか、扉に手形がある訳でもなく、何かをはめ込む穴も開いていない。そんな時、院長が扉の隣にある石碑を見つけた。
そこに書かれていたのは言葉はこうだった。
『汝ら、諸悪の根源と正義の力を同刻にこの扉を崩壊させよ。さすれば虚像の扉は消滅し真の扉が開かれるだろう』
これを読んで、僕たちはカリーナとリュクスの二人を見た。
「任せろ!」
「任せなさい!」
「俺に合わせろよ」
「はぁ!? 私に合わせなさいよ」
「俺に合わせろ!!」
「私に合わせなさい!!」
二人が睨めあって喧嘩しているのをなだめ、合図は僕が出すことにした。
「それじゃ、せーのっ! っで行くよ」
「「了解」」
「せーのっ!」
そして、二人の魔力が扉にはタイミングのズレが発生して着弾した。
「あっちゃー、よくあるタイミングのずれが発生してるな」
「私もあれはやったことあるわ」
そのタイミングのズレは多分みんなやった事があると思う。「せーのっ!」を言い終わってから一拍置いてから魔力を放つのか、それとも「せーのっ!」を言い終わったと同時に魔力を放つのか、そのタイミングの違いでズレが発生したのだ。
「ちょっと!! なんで、一拍置かないの!!」
「お前こそ、なんで「せーのっ!」を言い終わった同時に魔力を撃たないんだよ!!」
「まぁまぁ、今のは僕がどっちで撃つか言ってなかったのが悪いから、次は一拍置いてから撃ってね」
そして、次で扉が開くかと思われたが、何故か次もタイミングがズレてしまった。
「……リュクス? わざとやったね」
カリーナは目を鋭くしながらリュクスを睨んでいた。
睨まれたリュクスは、お腹を抱えて笑い転げていた。
「はぁ、リュクス、お前なぁ……」
それを遠くで見ていた院長とノルメは昔を語っていた。
「あいつら、いつまであんなことやってるんだよ」
「その言い方だと、昔もあんなことやってたんですか?」
「やってたぞ、いつもリュクスがちょっかい出して、カリーナがそれに怒って喧嘩して、それをフォレスが止める。ほぼ毎日やってたな」
「あはは、そうなんですね」
「酷いときは食糧庫とか畑とか潰されたな」
院長の話を聞いていたノルメは苦笑いを浮かべていた。
「まぁ、それすらもたった数分で直していたけどな」
「……やっぱり、あの三人は凄いですね……私も見習わないと」
「見習うのか……頑張れよ」
「はい! 頑張ります」
そして、リュクスとカリーナを何とか宥めることに成功した。
「それじゃ、本番行くよ」
そして、合図とともに勇者カリーナと魔王リュクスの魔力が巨大な扉に衝突した。それと同時に扉が光り、煙になって消え更に巨大な扉が現れた。
「これ、押せるのかな?」
「リュクスとカリーナで押してみたら?」
「フォレス、合図はお願いね」
「了解だよ」
合図とともに押した扉はびくともしなかった。
「あれ? タイミングもばっちりだったんだけどな」
他に開けるための要因が何かあるのかと思いその扉に触れてほんの少しの力で押してみた。すると、扉はゴゴゴッと音を鳴らして開いてしまった。
「あ、あれ~? 何で開いたんだ?」
「何か、ヒントでもあったか?」
「いや~、本当に分からない」
みんなは、本当に何で開いたのかは分かっていない。そう、みんなが見落としているものがあった。それは、後ろの壁だ。実は後ろの壁には隠された石碑がある。そこには、勇者と魔王以外の人物がその扉を開けたら開くと書いてあった。
「ま、開いたんだし、先に行こうぜ」
リュクスを先頭に開いた扉に入っていった。入った先は巨大な広間になっていた。野球の球場が一個丸々入るぐらいの広間だ。その広間の壁に巨大な壁画が一枚描かれていた。
「これは、凄いな……」
「こんな綺麗な壁画初めて見ました」
「……」
「お兄ちゃん、どうしたの? それに、カリーナも魔王も……?」
「この壁画、大きすぎないか?」
「やっぱり、そうだよね」
「あの遺跡にあったのは、こんなに大きいサイズの壁画の跡じゃなかった」
僕たち三人が見た、初めての遺跡ではここまで大きい壁画ではなかった。もしかしたら、この壁画はまた別の壁画なのかもしれない。
この壁画には何かの大戦が描かれていた。左から右に視線を移していくとどんどん戦いが激しくなり、大戦が終結していくまでを描いた石碑になっていた。
「ノルメ、顔色悪いけど大丈夫?」
「……え、あ、うん。楽しみだね!」
「? う、うん。楽しみ……だね」
「二人とも、速く来い」
「まったく……リュクスはなってないんだから。女の子の歩幅に合わせて歩いなさいよ」
「うるせぇ! さっさと行くぞ」
遺跡の奥に進んでいくと、足元にレンガが現れ始めた。
更に奥に進んでいくと、一枚の巨大な扉が見えてきた。その高さ、およそ十メートル。どうやってやって開けるのか、扉に手形がある訳でもなく、何かをはめ込む穴も開いていない。そんな時、院長が扉の隣にある石碑を見つけた。
そこに書かれていたのは言葉はこうだった。
『汝ら、諸悪の根源と正義の力を同刻にこの扉を崩壊させよ。さすれば虚像の扉は消滅し真の扉が開かれるだろう』
これを読んで、僕たちはカリーナとリュクスの二人を見た。
「任せろ!」
「任せなさい!」
「俺に合わせろよ」
「はぁ!? 私に合わせなさいよ」
「俺に合わせろ!!」
「私に合わせなさい!!」
二人が睨めあって喧嘩しているのをなだめ、合図は僕が出すことにした。
「それじゃ、せーのっ! っで行くよ」
「「了解」」
「せーのっ!」
そして、二人の魔力が扉にはタイミングのズレが発生して着弾した。
「あっちゃー、よくあるタイミングのずれが発生してるな」
「私もあれはやったことあるわ」
そのタイミングのズレは多分みんなやった事があると思う。「せーのっ!」を言い終わってから一拍置いてから魔力を放つのか、それとも「せーのっ!」を言い終わったと同時に魔力を放つのか、そのタイミングの違いでズレが発生したのだ。
「ちょっと!! なんで、一拍置かないの!!」
「お前こそ、なんで「せーのっ!」を言い終わった同時に魔力を撃たないんだよ!!」
「まぁまぁ、今のは僕がどっちで撃つか言ってなかったのが悪いから、次は一拍置いてから撃ってね」
そして、次で扉が開くかと思われたが、何故か次もタイミングがズレてしまった。
「……リュクス? わざとやったね」
カリーナは目を鋭くしながらリュクスを睨んでいた。
睨まれたリュクスは、お腹を抱えて笑い転げていた。
「はぁ、リュクス、お前なぁ……」
それを遠くで見ていた院長とノルメは昔を語っていた。
「あいつら、いつまであんなことやってるんだよ」
「その言い方だと、昔もあんなことやってたんですか?」
「やってたぞ、いつもリュクスがちょっかい出して、カリーナがそれに怒って喧嘩して、それをフォレスが止める。ほぼ毎日やってたな」
「あはは、そうなんですね」
「酷いときは食糧庫とか畑とか潰されたな」
院長の話を聞いていたノルメは苦笑いを浮かべていた。
「まぁ、それすらもたった数分で直していたけどな」
「……やっぱり、あの三人は凄いですね……私も見習わないと」
「見習うのか……頑張れよ」
「はい! 頑張ります」
そして、リュクスとカリーナを何とか宥めることに成功した。
「それじゃ、本番行くよ」
そして、合図とともに勇者カリーナと魔王リュクスの魔力が巨大な扉に衝突した。それと同時に扉が光り、煙になって消え更に巨大な扉が現れた。
「これ、押せるのかな?」
「リュクスとカリーナで押してみたら?」
「フォレス、合図はお願いね」
「了解だよ」
合図とともに押した扉はびくともしなかった。
「あれ? タイミングもばっちりだったんだけどな」
他に開けるための要因が何かあるのかと思いその扉に触れてほんの少しの力で押してみた。すると、扉はゴゴゴッと音を鳴らして開いてしまった。
「あ、あれ~? 何で開いたんだ?」
「何か、ヒントでもあったか?」
「いや~、本当に分からない」
みんなは、本当に何で開いたのかは分かっていない。そう、みんなが見落としているものがあった。それは、後ろの壁だ。実は後ろの壁には隠された石碑がある。そこには、勇者と魔王以外の人物がその扉を開けたら開くと書いてあった。
「ま、開いたんだし、先に行こうぜ」
リュクスを先頭に開いた扉に入っていった。入った先は巨大な広間になっていた。野球の球場が一個丸々入るぐらいの広間だ。その広間の壁に巨大な壁画が一枚描かれていた。
「これは、凄いな……」
「こんな綺麗な壁画初めて見ました」
「……」
「お兄ちゃん、どうしたの? それに、カリーナも魔王も……?」
「この壁画、大きすぎないか?」
「やっぱり、そうだよね」
「あの遺跡にあったのは、こんなに大きいサイズの壁画の跡じゃなかった」
僕たち三人が見た、初めての遺跡ではここまで大きい壁画ではなかった。もしかしたら、この壁画はまた別の壁画なのかもしれない。
この壁画には何かの大戦が描かれていた。左から右に視線を移していくとどんどん戦いが激しくなり、大戦が終結していくまでを描いた石碑になっていた。
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