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邪神の力の一部で不死になったんだが!?

Mikuzi

ギルドマスターに会おう

 今回も遅れてすみません。
 今回から会話の行間を一行減らしました。この回以前の話は随時更新していきます。

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 私たちはミーナさんの後に続いてギルドの奥にある階段から2階へ上がり、第一会議室とこの世界の共通語で書かれた部屋へと案内されました。

 室内はよくある会社の会議室ではなく、学校の教室のような教卓と長机が向かい合うように並べられていました。


 「どうぞお好きな席へとお座り下さい。私はギルドマスターを呼んできますので、しばらく待っていてください。」


 そう言うとミーナさんは一礼して会議室を出て行きました。


 「冒険者ギルドにはこのような部屋がいくつかあるんですね。意外でした。」

 「そうね、ここは他の街と比べて冒険者が多いし、ランクの高い魔物も出現しやすいから、そう言う時の作戦会議に使われることが多いわね。」

 「ここは、新人冒険者のための講習会なんかにも使われるからね。」


 ラティナさんとヘンリさんにそう言われると、確かに大人数での作戦会議や講習会などに使われるなら、このような形の方が使いやすいのでしょう。


 「この街では、他の街よりも強い魔物が出現するんですか?」

 「そうだよ。ここは凍てつく山脈が近くにあるし、その手前にも広大なサルトレアの森が広がっていているからね。必然的に魔物のランクも高くなるんだよ。」

 「ちなみにグレイシアちゃん達と出会った辺りはまだ森の浅い所で、奥へ行くほどーーつまり山脈に近づくほど魔物は段階的に強くなっていくわ。」


 確かにラティナさんの言うように私たちが森の奥の家から、ラティナさん達に出会った辺りに行くにつれて、段々と魔物の強さ?と言うのか質?と言うのかわかりませんが、そう言うのが弱くなっていくのは感じました。

 さらに話を聞くと、サルトレアの森は階層型ダンジョンと同じように段階的に分けることができるようです。外側から順に低層ー中層ー深層という感じで分かれていて、私たちが出会った場所は低層ということだそうです。

 ちなみに、私たちの家があるのは、恐らく中層と深層の境目あたりに位置していると思われます。家からさらに凍てつく山脈方面へと行くと、寒さがより厳しくなっていたように感じられましたからね。


 「へぇ〜、そうなんですね。よかったです、奥まで迷い込まなくて。」


 私たちが森の奥に住んでいることを、悟らせないように微笑みながら誤魔化します。それが功を奏したのか、みなさんがかんずいtたあようすはありませんでした。

 しばらくすると、会議室の扉が開き、扉の奥からミーナさんが入室すると、その後から大きい影がぬうっと室内に入ってきました。

 その影の正体は、2メートルを超える強面の巨漢の男でした。

 巨漢の男性は室内を見回し、ヘンリさん達を順に視線を巡らせ、ロシエルのところで一度視線を止めると鋭い視線を送り、注意深く見定めるようにロシエルを観察しました。数舜の後には、観察し終わったのか視線を逸らし、最後に私を見つめると、途端にその男は眉を顰め、そのあと困惑したような表情を見せました。


 「あの・・・私の顔に何かありますか?」

 ずっと見つめられるのも居心地が悪いので、私からその男性に声をかけると・・・


 「あっ・・いや、そうじゃなくてだな。顔がどうと言うことよりも、そもそも君がフードを被っていて顔が見えないんだ・・・」

 「「「「「「・・・・・」」」」」」


 少し戸惑いながら、なぜ私の顔を見て困惑したのかを教えてくれました。


 「・・・そうでした。私、ずっとフードを被っているんでしたね。」


 私自身もスッカリ忘れていました。昨日ラティナさんに出会ってからは、一度もフードを脱いだことはありませんでした。

 フードを脱がなかった理由は単純に、顔を見られることによって私が吸血鬼であるとバレないようにするためです。

 さらに付け加えると、肌が日の光に直接当たると文字通り焼けてしまい、そこから正体が悟られてしまうかもしれない、と言う不安もあり極力肌を見せないようにしていました。

 昨夜、夜になってもフードを脱がなかったのは、ヘンリさん達から何も言及されなかったため、意識することもなくそのまま忘れていました。

 「えっと・・・私は体質で他の人よりも体が日差しに弱いので、極力日に当たらないようにしているんです。それだけでなくて、容姿も他の人よりちょっと目立ってしまうので、それらを避けるために常にフード和かぶっているんです。すみません。」


 私が吸血鬼と言うことを伏せて、でもできるだけ正直に皆さんに説明しました。

 「生まれながらに病弱で体が弱い人もいますから、大丈夫ですよ。」

 イリーナさんがそう言って、他の皆さんもそれで納得していただけたのか、追求はされませんでした。

 あっ、でもそう考えると、街に入るときにキールさんが何も言ってこなかったことが不思議です。

 本来であれば、私のようなフードを被った怪しい人物には、必ずフードを脱ぐよう指示するはずですが、なんででしょうか?

 そんな考えが雰囲気で伝わってきたのか、ヘンリさんが説明してくれました。


 「たぶん、キールさんはグレイシアさんを見て、悪い人物ではないと判断したんじゃないかな。あの人、長年門衛の仕事をしているから、人を見る目はあるんだと思うよ。」


 説明されてみれば、確かにあの人はベテランという感じで、周りからの信頼も厚そうでした。そんな人が何事もなく私を詰所まで案内したことで、部下の人たちはキールさんの判断に任せたのでしょう。


 「キールさんには後日改めてお礼をしないといけませんね。」

 「それがいいでしょうね。」

 「取り敢えず、そのことは後にして、誰か嬢ちゃん達のことを説明してくれねぇか?」


 私が改めてキールさんにお礼をすることを決め、そのことについてラティナさんが賛同してくれたところで、全く私たちの紹介へと入らないことに痺れを切らしたのか、巨漢の男性がヘンリさん達に促しました。


 「ギルドマスター、彼女達が今回の依頼の協力者であるグレイシアさんとロシエルさんです。」

 「そうか。自己紹介が遅れたな。もう気付いているだろうが俺が冒険者ギルドリカレオ支部のギルドマスターを務めるブロズと言う。以後よろしくな。」

 「はい、よろしくお願いします。」


 今日何度目かになる自己紹介を終えた後、巨漢の男性改めてブロズさんが席についたことで、ヘンリさんが今回の依頼について報告を始めました。

 報告は一階でミーナさんに説明したことに、詳細を加えた内容で、報告は進められていきました。


       〜〜〜〜


 「なるほど、つまり今回の異変は何者かの、または何らかの組織が関与していると、そう言うことだな。」

 「はい、私たちはそう考えています。」

 「普通のゴブリン・ジェネラルとは明らかに異なる力、それが何者かに使役され、何らかの目的のため冒険者を襲わせていたのだとしたら、これから何かが起こることは、簡単に推測することができるわ。」


 ラティナさんがそう自分の推察を述べて、報告は一旦終了しました。

 私もラティナさんたちと同じように推察しました。そもそも私は一ヶ月前に同じ人物、または組織の使役していたと思われるグランドベアと実際に戦い、何らかの目的があったと考えられました。

 それがこの街が関係しいるか確かなことは分かりませんが、私は無関係ではないと思います。

 この街に来て、と言うよりはこの世界に来て早々に事件に巻き込まれてしまいました。

 それに、ギルドマスターのブロズさんは先ほどから何やら気難しそうな表情で物思いに耽っていますから、今この街では何か起こっているのかもしれません。

 ブロズさんはこの部屋にいるみなさんの顔を見回して、意を決したように話しはじめました。


 「この場にいる者達はすでに察しているようだから話すが、実は明日、この街に共和国の重要人物が訪れる予定になっている。俺は領主から明日街中の警戒を強化してくれという要請を受けた。」

 「それってまさか、七公爵家の誰かってこと?」 

 「そこまでは俺も聞かされていないが、恐らくそれに準ずる人物だろう。」


 これを聞いて私は驚きました。まさか、私たちがこの町に来た次の日に、国を治めるほどの要人がこの町を訪れるとは、これは偶然なのか、それとも女神アストルティア様のお導きなのか・・・


 「でだ、帰ってきて早々で悪いと思うが、お前たちにも明日は街中の警戒を頼みたい。これは依頼ではないから報酬は出せないが頼む。」


 ブロズさんはそう言って皆さんに向かって頭を下げました。それを見た皆さんはお互いの顔を見合わせてうなずき合うと、ヘンリさんが代表して返事を返しました。


 「もちろん、俺たちも協力しますよ。明日はいつも以上に警戒を強めておきます。」

 「ありがたい。協力に感謝する。それで、そっちの二人はどうする?俺としちゃ是非とも協力して欲しいんだが。そういえば二人は旅人といっていたが、冒険者登録はしているのか?」


 ブロズさんに言われて思い出しました。私たちは冒険者登録するために、ギルドに来たんでした。ですが、ヘンリさんたちの報告に私たちも同行しなければいけなかったので、登録については後回しになっていました。


 「ええっと、私たちは元々冒険者になるためにギルドに来たんです。ヘンリさんたちもギルドに用事があると言うことで、案内してもらったんです。」

 「おおお!そうか。ならちょうどいい。是非君らにも協力してもらいたい。」


 特に断る理由もないので、ブロズさんの頼みを了承します。


 「この町には今日始めてきたので、お役に立てるかわかりませんが、私たちでよければ構いませんよ。」

 「そうか。もちろんそこまで過度な期待はしない。協力感謝する。ほんじゃあ、この後早速下で冒険者登録するか。ミーナ!聞いての通りだ。この二人の冒険者登録を頼む。俺たちはもう少し今回の森の異変について話をする。」

 「わかりました。ではグレイシアさんとロシエルさんは私の後についてきてください。」


 そう言うとミーナさんは部屋を出て、私たちは一度ヘンリさんたちにお辞儀をしてミーナさんの後に続いて部屋を出ました。


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 最後までお読みくださりありがとうございます。誤字・脱字やアドバイスなどのご意見があればコメントしてください。

   次回もよろしくお願いします。

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