日常【BL】
わが身ひとつの 4
「ひろッチー! よく来たな~」
「だからなんで俺、ひろッチ?」
「だって名前、弘人なんだろ?」
「いや、そうだけど」
祐志は俺達のやり取りには見向きもしないで、車の方へと歩いて行ってしまう。
そして先輩の前に立つと、何かしら言った先輩の言葉に反応して、俯くように笑った。
俺は、祐志のそんな姿を見るのは初めてだった。祐志はいつも、憎たらしいぐらいに相手をまっすぐに見つめて、相手をその瞳で貫いて しまう。
普段なら俯くのは、祐志ではなく相手の方なのだ。それなのに、今は祐志が俯く仕草を見せている。
俺はどうしようもなく、言いようのない疎外感を覚えた。はっきり言ってしまうと、俺はその時、来た事を後悔していた。
「ひろッチ、行こうぜ」
竹内に引っ張られながら、2人の元へと走って行く。先輩は俺に気付くと、薄く微笑みを浮かべた。
祐志や竹内の先輩とだけあって、『昔はやんちゃでした』――と、笑ってもまだキツさを残す瞳 や、少し色を抜いた髪が言っている。
「坂城先輩。こいつ、友達の織田弘人です」
祐志からの紹介に、「よお」と頷いてくれる。
「だからなんで俺、ひろッチ?」
「だって名前、弘人なんだろ?」
「いや、そうだけど」
祐志は俺達のやり取りには見向きもしないで、車の方へと歩いて行ってしまう。
そして先輩の前に立つと、何かしら言った先輩の言葉に反応して、俯くように笑った。
俺は、祐志のそんな姿を見るのは初めてだった。祐志はいつも、憎たらしいぐらいに相手をまっすぐに見つめて、相手をその瞳で貫いて しまう。
普段なら俯くのは、祐志ではなく相手の方なのだ。それなのに、今は祐志が俯く仕草を見せている。
俺はどうしようもなく、言いようのない疎外感を覚えた。はっきり言ってしまうと、俺はその時、来た事を後悔していた。
「ひろッチ、行こうぜ」
竹内に引っ張られながら、2人の元へと走って行く。先輩は俺に気付くと、薄く微笑みを浮かべた。
祐志や竹内の先輩とだけあって、『昔はやんちゃでした』――と、笑ってもまだキツさを残す瞳 や、少し色を抜いた髪が言っている。
「坂城先輩。こいつ、友達の織田弘人です」
祐志からの紹介に、「よお」と頷いてくれる。
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