日常【BL】

Motoki-rhapsodos

月を見しかな 5


海がいい? プール? 映画? それとも山? 川? と、立て続けに問われて、「人のあまりいない所」と答えておいた。

『わかった。どっか探しとく』

「佐藤」

『ん?』

「電話、ありがとうな」

一瞬沈黙が流れて、すぐに笑いで返された。

『大袈裟だよ。これぐらいで』

じゃな、と軽い調子で、佐藤の電話は切れた。

結局、花火大会はどうするつもりなのかと思ったが、あの様子だと行くのはやめたのだろう。

俺の沈んだ気持ちを救ってくれた、1人の友と淡い光。



そして儚く淡い光に照らし出されのは、 俺の叶わぬ想い。


          

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