5、転生してませんか？

 ＿＿ んん、何だ。

 「 あらあら、起きちゃいましたか … まだ 寝ていてください。お嬢様 。」

 いやいや、お嬢様って誰だよ。起きた瞬間からままごと何て、たまったもんじゃないわ。従姉妹の世話で 充分だっての。

 … ていうか、私 、確か 車に轢かれて… 

 血の気が引く感覚。でも、何で 生きてるんだろう。
 
 視界もやけに ハッキリしないし、身体も 思うように 動かないぞ … 

 もごもご 動いていたら、ハッと気付いた。

 手足 ちっさ。

 何何？ 、私 何で 赤ちゃん？ 

 新しい 人生なのか 。

… ふむ、先ずは 冷静に … ？ 
 

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転生きたぁぁぁぁぁ !! 

 心の中で 叫んでいた。前世に悔いが無い訳じゃないけど、無愛想で 仕事ばかりな 両親なんて 知らないもんだ。

＿ てか、部屋 豪華じゃね？ 

 ぱちくりと はっきりしない 視界を 一生懸命凝らしながらも、金に 溢れている 部屋に 目を ちかちか させていた。

 はっ、やはりな。

 私は、神に 選ばれし 愛し子。

 幸せな 人生、ゲッツ！ 


 厨二病 、ついに 現実へと … ?! 

 「 それにしても、お嬢様は 相変わらずお可愛いのね … まるで 天使様のよう。」

 「 本当。」

 うっとりとした声が 、上手く まだ 機能していない耳に 響く。

  美少女設定きたぁぁぁぁぁ !! 

 私も 自分の顔見たいぃぃー 。

 あうあう、と 暴れていたら 、なぜ分かったのか 謎だが、

「 お嬢様も、お顔を見たいのですね。」

 鏡を私の前に 差し出す。

 わぁ … 可愛い … 

 映ったのは、食べちゃいたいくらい 可愛い 、本当に 天使みたいな 女の子 。

 赤ちゃんなのに、こんなに 可愛い何て … 

 とくんっ。

 ってなるかよ !! 、んだよ！ 。転生前もこんな風に 生まれさせろよ！ 

 前世の私が嫉妬するくらい、本当まじで 可愛い。

 シルバーブロンドの艶やかな髪。赤ちゃんだから まだ 短いけど、本当に 綺麗。翡翠色の 宝石のような キラキラした 瞳。透き通った 白肌は、まさに "白雪姫 " みたいだった。

 はぁ … うっとりだよ。

 暫く 鏡を 見詰めていたのだが、私は 嫌な予感がしていた。

 自分の外見が、余りにも 美しいからじゃない。余りにも、" イザベラお姉様 " に 似ているからだ。 

 … まっ、まっさかぁー。

 棒読み気味に 心の中で呟く。あはは、まさか アニメキャラに 、お姉様に 転生するわけないじゃんね 。

「 イザベラお嬢様は、きっと 将来 この帝国で 一番美しい 姫君になるわよ！」

 はい、確定しましたァ 。

 何と 何と、私は 憧れの イザベラお姉様に 転生していたのだった。