一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...
優輝と由香の恋 3
〈来蘭side〉
追加公演の横浜アリーナ公演2daysが、無事に終わった。
この後1ヶ月のインターバルの後、首都圏最大級アリーナであるさいたまスーパーアリーナ公演が待っている。
この間に登校日数を稼ぐべく、久しぶりに普通の高校生ライフを過ごしていた。
3年生となった私たちは、事務所側と学校側の話し合いによって、セキュリティ上の問題から、5人とも同じクラスにされていた。
久しぶりに5人揃って登校してきてるとあって、休み時間の度に、Re Lightメンバーを一目見ようと、うちのクラス付近には人集りが出来ていた。
そんな中、イヤフォンをしてぼんやりと窓の外を眺める優輝くんが気になって、スっと視界に入ってみた。
「わ!来蘭ちゃん!びっくりした!」
「びっくりさせちゃった?ごめんごめん」
「なんか前にも同じようなことあったね...」
「駅のホーム!!」
2人同時に思い出して口を揃えた。
「あの曲、由香ちゃんにはもう聞かせてあげたの?」
「うん...聞いてくれたみたいだよ...由香のお母さんから由香がすごく喜んでいたってメッセージが来たから...」
そう言って、優輝くんは力なく笑った...
「由香ちゃんの具合良くないの?」
「強い抗がん剤だから、副作用も強いらしくて高熱が続いているみたいなんだ...もう後は由香の体力勝負らしい...」
堪えきれずに涙を流した優輝くんを、わたしはみんなから見えないように隠しながら、ブラウスの裾でそっと涙を拭いてやった...
「ちょっと上行こ!」
そう言って、優輝くんの手を引いた。
「久しぶりに来たねーここ」
授業開始のチャイムを聞きながら、誰も居ない屋上に2人、寝転がって空を見ていた。
「今日の空は、あの時の来蘭ちゃんのパンツの色と一緒だー」
「ちょっともー!それいい加減忘れてよー!」
「忘れられるわけないだろー?あんなん」
「いや、まぁ、そうかもしれないけどさ、わたしとの出会いは?って取材される度に〈屋上パンチラ事件〉とか名前まで付けて嬉しそうに語らないでよー」
そんな会話を、寝転びながら2人でのたうち回りながら爆笑した。
「久しぶりに思い切り笑ったわー
ありがとね、来蘭ちゃん...」
「ん...」
こうゆう時、言葉は無力だ。
薄っぺらな言葉をかけるくらいなら、こうして一緒に空を見るくらいがいい。
「奏太さ、あいつ隙あらば来蘭ちゃんにkissするじゃん?」
「え?あ、いや、うん、そうだね」
「すんごい好きな子出来た今なら、よくわかるよ...四六時中抱きしめていたいし、kissしたくなるもんなんだな...」
「そうなの?」
「そうだよ」
「さいたまスーパーアリーナがんばろうな!」
「うん!」
「今僕に出来ることを精一杯やることが、きっと由香の力になるよな?」
わたしは溢れそうになる涙を必死に堪えて、大きく頷いた。
追加公演の横浜アリーナ公演2daysが、無事に終わった。
この後1ヶ月のインターバルの後、首都圏最大級アリーナであるさいたまスーパーアリーナ公演が待っている。
この間に登校日数を稼ぐべく、久しぶりに普通の高校生ライフを過ごしていた。
3年生となった私たちは、事務所側と学校側の話し合いによって、セキュリティ上の問題から、5人とも同じクラスにされていた。
久しぶりに5人揃って登校してきてるとあって、休み時間の度に、Re Lightメンバーを一目見ようと、うちのクラス付近には人集りが出来ていた。
そんな中、イヤフォンをしてぼんやりと窓の外を眺める優輝くんが気になって、スっと視界に入ってみた。
「わ!来蘭ちゃん!びっくりした!」
「びっくりさせちゃった?ごめんごめん」
「なんか前にも同じようなことあったね...」
「駅のホーム!!」
2人同時に思い出して口を揃えた。
「あの曲、由香ちゃんにはもう聞かせてあげたの?」
「うん...聞いてくれたみたいだよ...由香のお母さんから由香がすごく喜んでいたってメッセージが来たから...」
そう言って、優輝くんは力なく笑った...
「由香ちゃんの具合良くないの?」
「強い抗がん剤だから、副作用も強いらしくて高熱が続いているみたいなんだ...もう後は由香の体力勝負らしい...」
堪えきれずに涙を流した優輝くんを、わたしはみんなから見えないように隠しながら、ブラウスの裾でそっと涙を拭いてやった...
「ちょっと上行こ!」
そう言って、優輝くんの手を引いた。
「久しぶりに来たねーここ」
授業開始のチャイムを聞きながら、誰も居ない屋上に2人、寝転がって空を見ていた。
「今日の空は、あの時の来蘭ちゃんのパンツの色と一緒だー」
「ちょっともー!それいい加減忘れてよー!」
「忘れられるわけないだろー?あんなん」
「いや、まぁ、そうかもしれないけどさ、わたしとの出会いは?って取材される度に〈屋上パンチラ事件〉とか名前まで付けて嬉しそうに語らないでよー」
そんな会話を、寝転びながら2人でのたうち回りながら爆笑した。
「久しぶりに思い切り笑ったわー
ありがとね、来蘭ちゃん...」
「ん...」
こうゆう時、言葉は無力だ。
薄っぺらな言葉をかけるくらいなら、こうして一緒に空を見るくらいがいい。
「奏太さ、あいつ隙あらば来蘭ちゃんにkissするじゃん?」
「え?あ、いや、うん、そうだね」
「すんごい好きな子出来た今なら、よくわかるよ...四六時中抱きしめていたいし、kissしたくなるもんなんだな...」
「そうなの?」
「そうだよ」
「さいたまスーパーアリーナがんばろうな!」
「うん!」
「今僕に出来ることを精一杯やることが、きっと由香の力になるよな?」
わたしは溢れそうになる涙を必死に堪えて、大きく頷いた。
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