一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

デート(楽器屋) 3

あれ...ここどこだ?
なんだか全然見慣れない景色が流れていた...
やばい、これ寝過ごしたなー
「次は赤羽ー赤羽ー」
電車は、俺たちの降りるべき東京駅をすっかり通り越していた。
来蘭はまだ寝てる...

「来蘭...やっちゃったわ、俺も寝ちゃって乗り過ごしたわ...」
俺の声掛けに、やっと来蘭が目を覚ました。
寝ぼけてる来蘭かわいい。

「どこ?ここ?」

「次は赤羽らしいよ」

「赤羽っ?」
と声に出すと、コロコロと笑い出した。
慌てたり、寝ちゃった俺を責めたりすることもなく笑ってる来蘭に釣られて俺も一緒になって笑った。
不測の事態だっていうのに笑っちゃう、来蘭のこうゆうとこ、好きだなって思った。

赤羽で降りて、反対の電車に乗り換えて、東京駅まで戻り、中央線で御茶ノ水へと向かった。幸い待ち合わせの時間前に着いた。

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