一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

手紙 12

茶道室は別館にある。
学校敷地内の1番端だ。
更にその裏との指定された場所は、ほとんど人が来ないような所だった。
その場所に着くと、白石 綾はもうそこに居て、俺を待っていた...

「やっぱり白石だったんだな...」

「来てくれたんだね、奏太」

「お前ときちんと話しをするべきだと思ったからな」

「中1の時、あたしがはじめて告白した時以来だよね、ちゃんとこうして奏太があたしと話しをしてくれるのは...」

「うん、そうだな...そうゆうことになるんだろうな...その中1の時の白石の告白を断って以来、俺は白石と関わることを避けたし、思えば白石は何度となく俺に〈向き合って欲しい〉と示していたのに、一度も向き合わずに来たもんな...」

「今になってそんなこと言うんだね...」

「俺がちゃんとお前と向き合うことをしなかったから、マネージャーの佐々木のことも傷付けることになってしまったし...今度は来蘭を傷付けるつもりなんだろ?それだけは許すわけにはいかない!だからこうしてお前と話しをしにここに来たんだ」

「なんなの?来蘭、来蘭って!あんなブスでデブのどこがいいの?」

「白石...今の言葉撤回してくれないか...」
煮えくり返るくらい頭に来ていたが、俺はあえて冷静に言った。

「いやよ!だって事実じゃない!あんな子が奏太のとなりで笑ってるなんて許せないのよ!」

「白石...お前は確かに容姿は美しいと思うよ。だけど、そうゆう言葉を平気で口にするのなら、心は美しいとは言えないと思うよ...そうゆう女のことは男は見抜くよ?
容姿だけがいい女を連れて歩きたい奴もいるとは思う。でもそんな男にアクセサリーみたく扱われたいか?そうゆう男は、お前の中身とか本当のお前のことを見てくれようとはしないんだぞ?」

「わかったようなこと言わないでよ!奏太にあたしの何がわかるのよ!あたしがどれだけ奏太のこと好きか、どれだけ奏太のこと見てきたか...なんにも知らないくせに!」

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