一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

手紙 7

「来蘭さっき机の中に紙が入っていただろ?来蘭が咄嗟に隠したの見えてたよ。白状すると、俺それ見て動揺したんだよ...どうした?って聞いても〈なんでもない〉って言ったろ?ラブレター的なやつなのか、嫌がらせ的なやつかわからなかったから、それ以上聞けなくてさ...そしたら俺の靴箱にも手紙入ってて、それ見て来蘭もあんな顔するからさ...」

「そうちゃんこれ見えてたの?...」
ブレザーのポケットから、机の中に入っていた紙切れを出した。

「見えてたよ...」
そうちゃんは少し寂しそうに笑った。

わたしはその紙切れを開いた。

〈明日の放課後に、旧館の図書館内の書庫に来てください。〉

と書いてあるのを、一度目を通すと、そうちゃんに渡した。
「わたしにもこれの意図が分からなくて...後でそうちゃんに相談しようと思って、ひとまずポケットに入れたの」

そうちゃんもそれに目を通すと、さっきそうちゃんの靴箱に入っていた手紙を取り出し、おもむろにそのかわいらしい封筒を破り、中の便箋を取り出して広げた。
書かれている文章を、そうちゃんの目が追っている。読み終わると、そうちゃんはその便箋をわたしに渡した。
そこには

〈明日の放課後、茶道室の裏に来てください。〉
と書いてあった。

「筆跡が同じだ!」
とそうちゃんが言った。

「同じ時間に、学校敷地内の端と端に俺と来蘭を別々に呼び出してる」
そうちゃんの声が怒りに震えてた...

「どうゆうこと?」

「アイツら...きっと来蘭がトイレで嫌な思いしたアイツらの仕業だ」

わたしは身体から血の気が引いていくのを感じた...

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