一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

手紙 5

〈来蘭side〉

混乱するしかなかった。

そうちゃんの靴箱から落ちたラブレターに、わたしは動揺した。
そうちゃんを想う人が居るということを見せつけられて動揺する自分にも動揺した。
だからそうちゃんの目を見ることが出来なかった。するとそうちゃんは、わたしの手を引きここに連れてきた。
そして話し出したそうちゃんの口から出てきたのは、こんな手紙をもらうのは一度や二度ではないという〈モテる〉発言。
それに対して初めて覚える嫉妬の感情...

多分あの時わたし、すごいそうちゃんのこと睨んだ...

その先の話しなんか、あの時本当は聞きたくなんかなかった...
でも、聞いてくれとそうちゃんが言うからだまって聞いた...

〈誰に告白されようと、手紙をもらおうと心が動いたこともなく、付き合ったこともなければ、好きになったこともない〉

...どんだけ難攻不落なのよ!そうちゃんは!!
って言おうとしたら...

〈俺の心を動かせるのは来蘭だけだ〉
この時点で頭がついていけてなかった。

そして、そうちゃんの口から出てきたのは
「好きだ」
という言葉だった。
  

短い時間にこれだけ感情をごちゃまぜにされたら混乱してしまうよ...

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