祈れ!シスター戦士
シスターとガイコツ2人は冒険者
剣と魔法が支配する世界『ゼテレリア』
この世界には魔王がいます。強いです。独裁です。怖いです。私たち人間危ないです。
そんな魔王を討伐すべく、我ら人間の国の王様が冒険者を募りました。
その呼びかけにたくさんの人が集まりました。ついでに魔王に反旗を翻した魔物たちも集まりました。
でも魔王軍は強く大群なのでこちらの戦力は全然足りません、ですので追加の招集をかけました。
どこもかしこも人手不足なので、『エルゴの村』でシスターをしている私『クラウディア』も
神父様の命により魔王討伐の旅に出なければならなくなりました。
「というわけでクラウディア、魔王討伐の旅に行ってはくれないか?」
「わかりました神父様。国王様の招集にこの村だけ答えないわけにはいけませんものね」
「お前のようなシスターを戦地に送り込むのは心苦しいが、すまない」
「大丈夫ですよ神父様。これも神の思し召し。それに私は神に仕える身ですからギルドで『転職の儀式』を受け『僧侶』として
きっと冒険者さんたちのお役に立つことができるはずです」
「クラウディアは頼もしいな。この教会の長として誇りに思うぞ!」
「では早速、王都にある冒険者ギルドに行ってまいります」
「うむ。あっ!そうだその前に。クラウディアよ!直接戦闘が向かない君に心強い助っ人がいるのだ!
彼とともに行けばきっと冒険も楽になるだろう!」
なんということでしょう。か弱い私の身を案じて神父様が仲間を用意してくださったようです。
嬉しいです。感激です。筋骨隆々で屈強な殿方でしょうか?
不安だった私の心に一筋の光が差し込みました。
「彼の名前は『オーウェル』という。
今頃教会の外で君を待っているよ、さぁ行くがよいクラウディアよ!」
「はい、神父様」
『オーウェル』なんて素敵な名前なんでしょう。
私は期待に胸を膨らませ、駆け足で教会の外を目指しました。
多少はしたなくても良いのです。私は一刻も早く素敵な仲間にお会いしたいのです。
「オ、お前がクラウディアか。オ、俺がオーウェルだ。
ヨ、よろしく頼む」
おお、神よ。神父様よ。
私の目の前に現れたこの『ガイコツ』が『オーウェル』だというのですか。
魔王軍の手下でよく見かけるガイコツ戦士そのものではないですか。
筋骨隆々どころか筋肉がありません。骨だけです。
いくら人手不足で元魔王軍の魔物たちも冒険者として招集しているとはいえ
シスターとガイコツ見た目的におかしい組み合わせではないでしょうか。
そういえば神父様の私服って、形容しがたい独自のセンスな上に、上下の組み合わせが最悪でしたね。
でも、人?を見かけで判断してはいけませんね。なんせ神父様が選んでくださった仲間ですもの。
頼りになるに違いありません。きっとそうです。
「あなたがオーウェルさんですか、私はクラウディアよろしくお願いしますね
あなたもやはり魔王の独裁に嫌気がさして冒険者に?」
「マ、まぁそんなところだ。オ、俺たち魔物の自由のために戦うのだ!」
なんと素晴らしいお考えでしょうか。
やはり人?は見かけによりませんね。一瞬でも疑ってしまった自分が情けないです。
彼とならうまくやっていけそうな気がしてきました。
「自由を勝ち取った後、やりたいことはあるのですか?」
「オ、俺が魔王になって。マ、魔物たちを支配していずれ人間たちも、シ、支配してやるのだ!」
あれあれ?不穏な発言が飛び出しましたね。大丈夫でしょうか。
少し前の自分の気持ちにまた疑念が生まれてしまいました。
でも見たところ彼の頭の中身は軽そうなので、もしそうなっても大丈夫でしょう。
気にしない。気にしない。
「まぁ、それはすごいですね。
では早速王都の冒険者ギルドに向かいましょう」
エルゴの村の村から『王都ガルサニア』まではそんなに距離はありません。
道中、オーウェルさんの骨がカラカラと落ちたりもしましたが、ちゃんと拾いながら無事に王都のギルドに着くことができました。
気にしない。気にしない。
ギルド内は人間と魔物で溢れていて受付の最後尾を見つけるのがやっとでした。
受付の人は慌ただしく来た人たちに『転職の議』を行っております。
特殊なメガネでステータスを確認し、それに合った職業を告げ、魔法による儀式を行い
魔法によって作られたその人専用の『姿見の書』を渡す、それが転職の儀です。
私のいた教会よりずっと繁盛していますね。
「ゴブリンの兄ちゃんは、力が強いから戦士!隣の嬢ちゃんは魔力が高いから魔法使いね!これ本ね!はいはい!終わったらさっさと出て行って!」
「凄く忙しそうね、オーウェルさん」
「ア、ああ」
「ええっと、兄ちゃんは目つき悪いから盗賊!となりの狐耳の嬢ちゃんは可愛いから踊り子ね!」
あれあれ?流れ作業なうえにステータス以外の私的な判断入ってませんか?
目つきとか可愛いとか特殊なメガネ必要あります?
そんなことを考えていると私たちの番がやってきた。
「はいはい!次次!ええっと、嬢ちゃんは精神力が高くて隣のがいこつの兄ちゃんは力が高いっと、じゃあ戦士と僧侶ね!」
やりましたよ、戦士と僧侶です。
予想通りバランス最高ですね。これなら安全に冒険ができそうです。
「はい!これが本2冊ね!終わったらさっさと出て行って!」
私たちは本を受け取ると急いでギルドの外に出ました。
実は私、こうみえても密かに冒険に憧れたりもしていました。
ギルドに来て職業が決まり、姿見の書を貰ったことにより、高揚感が増してきました。
「ではでは、本を見てみましょう。ええっと、私は僧侶だからこっちの本で
オーウェルさんは戦士なんでこっちですね。・・・どれどれ表紙はどんな感じですかね『僧侶オーウェルの書』・・・ん?」
見間違えましたかね?
もう一度見てみても『僧侶オーウェルの書』ですね。
あれあれ?邪悪な魔物の代名詞、ガイコツのオーウェルさんが神に仕える僧侶?
「オーウェルさん、そちらの本を見せてもらっていいですか?」
「ア、ああ。コ、この本。オ、俺のじゃないみたい」
オーウェルさんに渡した戦士の本の表紙をめくってみるとそこには
『戦士クラウディアの書』と書かれていました。
あれあれ?シスターで非力な私が戦士?
「・・・返品です。これは返品して新しいのをもらいましょう」
この世界には魔王がいます。強いです。独裁です。怖いです。私たち人間危ないです。
そんな魔王を討伐すべく、我ら人間の国の王様が冒険者を募りました。
その呼びかけにたくさんの人が集まりました。ついでに魔王に反旗を翻した魔物たちも集まりました。
でも魔王軍は強く大群なのでこちらの戦力は全然足りません、ですので追加の招集をかけました。
どこもかしこも人手不足なので、『エルゴの村』でシスターをしている私『クラウディア』も
神父様の命により魔王討伐の旅に出なければならなくなりました。
「というわけでクラウディア、魔王討伐の旅に行ってはくれないか?」
「わかりました神父様。国王様の招集にこの村だけ答えないわけにはいけませんものね」
「お前のようなシスターを戦地に送り込むのは心苦しいが、すまない」
「大丈夫ですよ神父様。これも神の思し召し。それに私は神に仕える身ですからギルドで『転職の儀式』を受け『僧侶』として
きっと冒険者さんたちのお役に立つことができるはずです」
「クラウディアは頼もしいな。この教会の長として誇りに思うぞ!」
「では早速、王都にある冒険者ギルドに行ってまいります」
「うむ。あっ!そうだその前に。クラウディアよ!直接戦闘が向かない君に心強い助っ人がいるのだ!
彼とともに行けばきっと冒険も楽になるだろう!」
なんということでしょう。か弱い私の身を案じて神父様が仲間を用意してくださったようです。
嬉しいです。感激です。筋骨隆々で屈強な殿方でしょうか?
不安だった私の心に一筋の光が差し込みました。
「彼の名前は『オーウェル』という。
今頃教会の外で君を待っているよ、さぁ行くがよいクラウディアよ!」
「はい、神父様」
『オーウェル』なんて素敵な名前なんでしょう。
私は期待に胸を膨らませ、駆け足で教会の外を目指しました。
多少はしたなくても良いのです。私は一刻も早く素敵な仲間にお会いしたいのです。
「オ、お前がクラウディアか。オ、俺がオーウェルだ。
ヨ、よろしく頼む」
おお、神よ。神父様よ。
私の目の前に現れたこの『ガイコツ』が『オーウェル』だというのですか。
魔王軍の手下でよく見かけるガイコツ戦士そのものではないですか。
筋骨隆々どころか筋肉がありません。骨だけです。
いくら人手不足で元魔王軍の魔物たちも冒険者として招集しているとはいえ
シスターとガイコツ見た目的におかしい組み合わせではないでしょうか。
そういえば神父様の私服って、形容しがたい独自のセンスな上に、上下の組み合わせが最悪でしたね。
でも、人?を見かけで判断してはいけませんね。なんせ神父様が選んでくださった仲間ですもの。
頼りになるに違いありません。きっとそうです。
「あなたがオーウェルさんですか、私はクラウディアよろしくお願いしますね
あなたもやはり魔王の独裁に嫌気がさして冒険者に?」
「マ、まぁそんなところだ。オ、俺たち魔物の自由のために戦うのだ!」
なんと素晴らしいお考えでしょうか。
やはり人?は見かけによりませんね。一瞬でも疑ってしまった自分が情けないです。
彼とならうまくやっていけそうな気がしてきました。
「自由を勝ち取った後、やりたいことはあるのですか?」
「オ、俺が魔王になって。マ、魔物たちを支配していずれ人間たちも、シ、支配してやるのだ!」
あれあれ?不穏な発言が飛び出しましたね。大丈夫でしょうか。
少し前の自分の気持ちにまた疑念が生まれてしまいました。
でも見たところ彼の頭の中身は軽そうなので、もしそうなっても大丈夫でしょう。
気にしない。気にしない。
「まぁ、それはすごいですね。
では早速王都の冒険者ギルドに向かいましょう」
エルゴの村の村から『王都ガルサニア』まではそんなに距離はありません。
道中、オーウェルさんの骨がカラカラと落ちたりもしましたが、ちゃんと拾いながら無事に王都のギルドに着くことができました。
気にしない。気にしない。
ギルド内は人間と魔物で溢れていて受付の最後尾を見つけるのがやっとでした。
受付の人は慌ただしく来た人たちに『転職の議』を行っております。
特殊なメガネでステータスを確認し、それに合った職業を告げ、魔法による儀式を行い
魔法によって作られたその人専用の『姿見の書』を渡す、それが転職の儀です。
私のいた教会よりずっと繁盛していますね。
「ゴブリンの兄ちゃんは、力が強いから戦士!隣の嬢ちゃんは魔力が高いから魔法使いね!これ本ね!はいはい!終わったらさっさと出て行って!」
「凄く忙しそうね、オーウェルさん」
「ア、ああ」
「ええっと、兄ちゃんは目つき悪いから盗賊!となりの狐耳の嬢ちゃんは可愛いから踊り子ね!」
あれあれ?流れ作業なうえにステータス以外の私的な判断入ってませんか?
目つきとか可愛いとか特殊なメガネ必要あります?
そんなことを考えていると私たちの番がやってきた。
「はいはい!次次!ええっと、嬢ちゃんは精神力が高くて隣のがいこつの兄ちゃんは力が高いっと、じゃあ戦士と僧侶ね!」
やりましたよ、戦士と僧侶です。
予想通りバランス最高ですね。これなら安全に冒険ができそうです。
「はい!これが本2冊ね!終わったらさっさと出て行って!」
私たちは本を受け取ると急いでギルドの外に出ました。
実は私、こうみえても密かに冒険に憧れたりもしていました。
ギルドに来て職業が決まり、姿見の書を貰ったことにより、高揚感が増してきました。
「ではでは、本を見てみましょう。ええっと、私は僧侶だからこっちの本で
オーウェルさんは戦士なんでこっちですね。・・・どれどれ表紙はどんな感じですかね『僧侶オーウェルの書』・・・ん?」
見間違えましたかね?
もう一度見てみても『僧侶オーウェルの書』ですね。
あれあれ?邪悪な魔物の代名詞、ガイコツのオーウェルさんが神に仕える僧侶?
「オーウェルさん、そちらの本を見せてもらっていいですか?」
「ア、ああ。コ、この本。オ、俺のじゃないみたい」
オーウェルさんに渡した戦士の本の表紙をめくってみるとそこには
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