栴檀少女礼賛
茨を引っ掻き回す悪童
ある日、僕が学校に着くと何やら騒がしい雰囲気を感じた。僕は何事かと気になって、疎らに出来ている人集りの中心を、コソッと覗いて見た。
そこには、久しく見ていなかった男の姿があった。僕と同じクラスの鬼神 松太だ。アミとは違う方向で頭が良く、アミとは違う方向で頭脳を使っている。簡単に言えばインテリヤンキーだ。
「謹慎明けか? ショウタ。」
「あぁハヤテ、久しぶりだな。」
「入学早々に先生ぶん殴ったの、マジで後にも先にもお前だけだろうよ。」
「ちげぇねぇ。」
ショウタもアミと同じように、本来ならもっと偏差値が上の高校に行けたはずの頭脳の持ち主である。
しかしながらアミが自らの意思でこの高校を選んだのに対し、ショウタの場合は中学生の時点で相当素行が悪かったせいで、偏差値が上の高校から「ウチの高校は受験しないで下さい。」と書かれた手紙が中学に送られてきて、シャーなしでココを選んだそうな。
「首席になれなかったってのは残念だけどよ、ショウタの頭の良さに変わりはねぇじゃねえか。」
「勿論そうなんだがよォ。」
ショウタが先生をブン殴った理由、それは『首席になれなかった』というシンプルな物だ。
基本、入学時に首席として扱われるのは入試の点数の最上位1名なのだが、僕らが入った年はアミとショウタが満点を取ったものだから、どちらを首席にするか会議が行われたそうだ。
そこで、ショウタの素行の悪さを指摘した先生が居て、ショウタの首席扱いはお流れ、アミに首席の座が回ってきたのだ。
ショウタは自身が満点を取ったにも関わらず、首席になれなかったことを先生に問い詰め、そして会議で素行の悪さを指摘した先生を特定、そしてブン殴った......という感じだ。
「これからのテスト、全て満点を取ってアミを出し抜いてやらねぇと気が済まねぇ。その為だけに、こんなクソ高校に戻ってきたと言っても過言じゃねーよ。」
ショウタはイライラした様子で、勉強道具を机の上に乱雑に置いた。モチベーションの維持の仕方はどうかと思うが、やる気がありそうな感じは良い事だと思った。
「どうかなショウタ、アミに勝てるかな?」
「お、何だよハヤテ、やけにアミの肩を持つじゃねぇか。」
「別に肩を持つってワケじゃないんだけど、アミは別に勉強を『勝ち負け』として認識してないと思うんだよね。」
「んなこた、どぉでも良いんだよ。どうせ俺の自己満足だ、勝手にやらせろ。」
そこには、久しく見ていなかった男の姿があった。僕と同じクラスの鬼神 松太だ。アミとは違う方向で頭が良く、アミとは違う方向で頭脳を使っている。簡単に言えばインテリヤンキーだ。
「謹慎明けか? ショウタ。」
「あぁハヤテ、久しぶりだな。」
「入学早々に先生ぶん殴ったの、マジで後にも先にもお前だけだろうよ。」
「ちげぇねぇ。」
ショウタもアミと同じように、本来ならもっと偏差値が上の高校に行けたはずの頭脳の持ち主である。
しかしながらアミが自らの意思でこの高校を選んだのに対し、ショウタの場合は中学生の時点で相当素行が悪かったせいで、偏差値が上の高校から「ウチの高校は受験しないで下さい。」と書かれた手紙が中学に送られてきて、シャーなしでココを選んだそうな。
「首席になれなかったってのは残念だけどよ、ショウタの頭の良さに変わりはねぇじゃねえか。」
「勿論そうなんだがよォ。」
ショウタが先生をブン殴った理由、それは『首席になれなかった』というシンプルな物だ。
基本、入学時に首席として扱われるのは入試の点数の最上位1名なのだが、僕らが入った年はアミとショウタが満点を取ったものだから、どちらを首席にするか会議が行われたそうだ。
そこで、ショウタの素行の悪さを指摘した先生が居て、ショウタの首席扱いはお流れ、アミに首席の座が回ってきたのだ。
ショウタは自身が満点を取ったにも関わらず、首席になれなかったことを先生に問い詰め、そして会議で素行の悪さを指摘した先生を特定、そしてブン殴った......という感じだ。
「これからのテスト、全て満点を取ってアミを出し抜いてやらねぇと気が済まねぇ。その為だけに、こんなクソ高校に戻ってきたと言っても過言じゃねーよ。」
ショウタはイライラした様子で、勉強道具を机の上に乱雑に置いた。モチベーションの維持の仕方はどうかと思うが、やる気がありそうな感じは良い事だと思った。
「どうかなショウタ、アミに勝てるかな?」
「お、何だよハヤテ、やけにアミの肩を持つじゃねぇか。」
「別に肩を持つってワケじゃないんだけど、アミは別に勉強を『勝ち負け』として認識してないと思うんだよね。」
「んなこた、どぉでも良いんだよ。どうせ俺の自己満足だ、勝手にやらせろ。」
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