栴檀少女礼賛

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二度目の補講とオマケ

 今日も今日とて、放課後に先輩達に集まってもらった。その中には、昨日の帰路で出会ったアキバ先輩も居た。


「さて、昨日回収したテキストの添削を行いました。やはり、皆さんのニガテを詰め込んだだけあって正答率は......まぁ芳しくないというのが実情です。

しかし『正答率』のみに重きを置くのは、些か早計であります。本日からは、昨日とはちょっと違った感じになるかと思います。ハヤテ『添削済テキスト』と『今日の分のテキスト』配ってくれる?」


「はいよ。」


 僕は昨日の2倍の量のテキストを配った。先輩1人につき2冊のテキストが配られる計算だ。



「昨日のテキストに書いて頂いた『何がどう分からないのか』や『どこをどう間違ったか』を元に、私なりに『正解へ近づく為のヒント』を添削時に書きました。

昨日の時点でちゃんと正解した問題の分は新しく用意した問題に置き換わっていて、それ以外はそのままにしてあります。

今日やってもらうのは『昨日の自分の失敗から得たヒント』を使って、昨日乗り越えられなかった問題を乗り越えてもらうことと、新しい問題にチャレンジしてもらう事です。

そして昨日言ったルールはそのままで、誤字脱字のみを消して、分からなかったら何が分からないのかを書くという事を徹底するようお願い致します。」


 先輩達は至って真剣な表情でミカの話を聞いていた。やはり野球部、根は真面目であるという事なのかもしれない。


「それでは始めてください!」


 ミカの号令と共に、先輩達は一斉にテキストに取り掛かった。添削済テキストに書かれたミカのヒントを見ながら、四苦八苦して自分のニガテへと立ち向かっている。


 言うなれば、逆上がりに挑戦している少年のようだ。最初は何の補助無しでは無理だけど、『ミカのヒント』という補助板さえあれば逆上がり出来る。そして何度かやって慣れた後、補助板が無くても逆上がり出来るようになる。


 僕がそうして先輩達を見守っていると、廊下から誰かが覗いているのが見えた。


 僕が気になって教室の外へ出てみると、そこにはミカの姿があった。


「なんだ、冷やかしか?」


「違うわよ。ただ単に、昨晩貴方たちが言ってた『特別補講』が如何様に行われてるのか見に来ただけ。」


「あぁ、いつものネタ探しか。」


「なかなか面白いことやってるじゃん。」


「そりゃどうも。」


「ミカも特別補講受けるかい?」


「私は別にいいよ。なんかの成績ヤバいってワケじゃ......」


「古典と化学赤点。」


「えっ......何故それを?」

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