禁断のアイテム『攻略本』を拾った村人は、プロデューサーのシナリオを壊せるのだろうか?
第99話・システムエラー。
「くそ!何でA3は死んでないんだよ!やっぱり、バグか?バグなのか?」
最新のフルダイブ技術を使用した1人用RPGの開発終了間際に、岩田プロデューサーは重大な欠陥に気づいたようです。
(ゲームの公開は明日なんだぞ!……A3に過度に接触したNPCのほとんどが、おかしな行動を取るようになりやがる。)
今すぐにA3を強制消去したいものの、スポンサーの田所さんがA3の活動を映像記録しているし。それにメインラスボスのグロリアを消したら、さすがにストーリーそのものが崩壊するし。田所のババアが勝手にA3をコンティニューなんかした所為で最悪な事になりやがった。
岩田プロデューサーの開発チームは、メインストーリーが始まる前の6年前の過去の世界を使って、大量のAI搭載型のNPCの試験観察を続けていました。
このゲームの最大の特徴は、プレイヤーの行動次第でNPCの行動や感情に様々な変化が起こります。それが最終的に世界に広がって、プレイヤーの理想する夢のようなゲーム世界に進化して行くのが最大の魅力でした。牧場物語のような箱庭ゲームの世界版のようなものでした。
(オーディンめ……戦闘プログラムをせっかく弄って強くしてやったのに、役に立たないNPCだ。早く次の手を用意しないと俺のクビでは済まないぞ……)
◆
「ふぅ〜、流石に疲れたな。エッサ、一度浮遊城に戻って休憩しよう。エッサ?聞いているのか。」
(オラは絶対に死んでいたはずだべぇ。オーディンが嘘をついたべぇか?)
エッサは全方位魔法で自分が死ななかった事が気になるようです。全方位魔法とは、即ち全体攻撃を意味します。システム的にはオーディンの攻撃範囲に入っていたら、鎧だろうと盾だろうと関係なく貫通して、ダメージを受けるはずです。現にグロリアは鎧を着ていたのに、魔法が貫通してダメージを受けていました。
「グロリア、ちょっと聞きたいべぇが。オラを守る時に盾に特殊な技とか使わなかったべぇか?」
「………いや、そんなものは使った覚えがない。ただ絶対にエッサを死なせないという気持ちだけだったぞ。まあ、助かったんだからいいじゃないか!はっははは、ラッキーだったと思うんだな。」
(ラッキーだべぇか?そんな事ありえるんだべぇか?)
◆
『チュンチュン。チュンチュン。』
昨日の戦闘で随分と疲れていたようです。グッスリと2人は朝まで眠ってしまいました。今日からはEXダンジョン『恐怖』に挑戦する日です。
「敵のレベルは150だべぇ。オラ達と同じ程度の実力だと思って、戦うべき強敵なんだな。」
『名前・マシンソルジャー。種族・機械人間。レベル150。HP136000。MP不明。攻撃力2135。魔力1035。敏捷720。』
(基本的に攻撃力では勝てないべぇ。2人掛かりで常に全力で攻撃するしかないべぇ。まずは61階から70階まで進んでみるんだな。)
エッサは合体必殺技を使用して、短時間でマシンソルジャーを倒して行きます。この敵はグロリアが暮らしている異世界の住民が、過酷な環境に適応する為に人体のほとんどを機械に改造した姿です。
「天使の次は同胞を倒す事になるとはな。コイツらがいるという事は、本当にウルスラがいるのかもしれないな。」
全体的に敵の強さはアップしましたが、キチンとレベルアップして準備していたエッサ達には勝てません。獲得経験値は5倍から7倍になり、1体倒すだけで、経験値43000も入るようになりました。
「ウルスラさんのレベルは190だべぇ。オラ達も同じぐらいは強くならないと話し合いが通じない時に困った事になるべぇ。とりあえずはレベル200を目標に頑張るしかないんだな。」
オラがグロリアに付き合うのはここまでだべぇ。ウルスラさんにグロリアを会わせたら、オラは本来の目的に戻るんだべぇな。
(レベル200。ここまで上げれば王都の誰もオラには勝てないはずだべぇ。尻軽の泥棒女に奪われた、オラの幸せと娘を絶対に奪い返してやるべぇ!)
最新のフルダイブ技術を使用した1人用RPGの開発終了間際に、岩田プロデューサーは重大な欠陥に気づいたようです。
(ゲームの公開は明日なんだぞ!……A3に過度に接触したNPCのほとんどが、おかしな行動を取るようになりやがる。)
今すぐにA3を強制消去したいものの、スポンサーの田所さんがA3の活動を映像記録しているし。それにメインラスボスのグロリアを消したら、さすがにストーリーそのものが崩壊するし。田所のババアが勝手にA3をコンティニューなんかした所為で最悪な事になりやがった。
岩田プロデューサーの開発チームは、メインストーリーが始まる前の6年前の過去の世界を使って、大量のAI搭載型のNPCの試験観察を続けていました。
このゲームの最大の特徴は、プレイヤーの行動次第でNPCの行動や感情に様々な変化が起こります。それが最終的に世界に広がって、プレイヤーの理想する夢のようなゲーム世界に進化して行くのが最大の魅力でした。牧場物語のような箱庭ゲームの世界版のようなものでした。
(オーディンめ……戦闘プログラムをせっかく弄って強くしてやったのに、役に立たないNPCだ。早く次の手を用意しないと俺のクビでは済まないぞ……)
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「ふぅ〜、流石に疲れたな。エッサ、一度浮遊城に戻って休憩しよう。エッサ?聞いているのか。」
(オラは絶対に死んでいたはずだべぇ。オーディンが嘘をついたべぇか?)
エッサは全方位魔法で自分が死ななかった事が気になるようです。全方位魔法とは、即ち全体攻撃を意味します。システム的にはオーディンの攻撃範囲に入っていたら、鎧だろうと盾だろうと関係なく貫通して、ダメージを受けるはずです。現にグロリアは鎧を着ていたのに、魔法が貫通してダメージを受けていました。
「グロリア、ちょっと聞きたいべぇが。オラを守る時に盾に特殊な技とか使わなかったべぇか?」
「………いや、そんなものは使った覚えがない。ただ絶対にエッサを死なせないという気持ちだけだったぞ。まあ、助かったんだからいいじゃないか!はっははは、ラッキーだったと思うんだな。」
(ラッキーだべぇか?そんな事ありえるんだべぇか?)
◆
『チュンチュン。チュンチュン。』
昨日の戦闘で随分と疲れていたようです。グッスリと2人は朝まで眠ってしまいました。今日からはEXダンジョン『恐怖』に挑戦する日です。
「敵のレベルは150だべぇ。オラ達と同じ程度の実力だと思って、戦うべき強敵なんだな。」
『名前・マシンソルジャー。種族・機械人間。レベル150。HP136000。MP不明。攻撃力2135。魔力1035。敏捷720。』
(基本的に攻撃力では勝てないべぇ。2人掛かりで常に全力で攻撃するしかないべぇ。まずは61階から70階まで進んでみるんだな。)
エッサは合体必殺技を使用して、短時間でマシンソルジャーを倒して行きます。この敵はグロリアが暮らしている異世界の住民が、過酷な環境に適応する為に人体のほとんどを機械に改造した姿です。
「天使の次は同胞を倒す事になるとはな。コイツらがいるという事は、本当にウルスラがいるのかもしれないな。」
全体的に敵の強さはアップしましたが、キチンとレベルアップして準備していたエッサ達には勝てません。獲得経験値は5倍から7倍になり、1体倒すだけで、経験値43000も入るようになりました。
「ウルスラさんのレベルは190だべぇ。オラ達も同じぐらいは強くならないと話し合いが通じない時に困った事になるべぇ。とりあえずはレベル200を目標に頑張るしかないんだな。」
オラがグロリアに付き合うのはここまでだべぇ。ウルスラさんにグロリアを会わせたら、オラは本来の目的に戻るんだべぇな。
(レベル200。ここまで上げれば王都の誰もオラには勝てないはずだべぇ。尻軽の泥棒女に奪われた、オラの幸せと娘を絶対に奪い返してやるべぇ!)
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