禁断のアイテム『攻略本』を拾った村人は、プロデューサーのシナリオを壊せるのだろうか?

ノベルバユーザー399768

第51話・4人パーティー始動。

 エッサ達4人はお昼の難破船行きの船に乗り、難破船に向かいました。夕方の帰りの船が来るまでの4〜5時間の間に、多くのモンスターを倒して、素人2人をレベルアップする計画です。

『名前・エッサ。職業・王都の魔法剣士。称号・王都の貢献者。レベルの発見者。レベル26。HP1600。MP500。攻撃力130。魔力140。敏捷235。』

『名前・ルナ。職業・商人狩人。レベル13。HP146。MP177。攻撃力40。魔力52。敏捷342。』

『名前・エミィ。職業・村人僧侶。レベル1。HP110。MP100。攻撃力22。魔力85。敏捷110。』

『名前・ロックタ。職業・奴隷剣士。レベル3。HP160。MP116。攻撃力34。魔力44。敏捷139。」

「いいべぇか?エミィとロックタはここのモンスターに一撃でやられるぐらい、まだまだ弱いべぇ。絶対にモンスターを攻撃したら駄目だべぇ。モンスターは攻撃する相手に優先的に向かって来るから、黙って見ていれば襲われる事は少ないはずだべぇ。」

 うんうんと2人は頭を振って、エッサの話をよく聴いています。エッサの計画では、称号はあとで獲得しても、称号分のレベルやステータスは追加で上がるので、さっさとレベル上げとパーティー戦闘の練習をした方がいいと判断しました。

「斬空乱波(ざんくうらっぱ)!」

 空を飛んでいた魚モンスターに、一直線に三日月型の大きな衝撃波が飛んで行きます。

『ズゥパァン!』

 エッサの斬空乱波が魚モンスターに命中しました。斬空波を使い続けると、新しい上位の剣技を習得する事が出来ます。斬空波の2.5倍の攻撃力と強い衝撃を敵に与えるのですが、消費するMPが3倍に増えてしまうのが問題です。でも、ダメージは630以上と強力です。

 ふっふふふ。まずは派手な剣技で攻撃してオラの凄さを2人に見せないといけないべぇ。うんだぁ。トドメは最近覚えたばかりの新技だべぇ!

「豪(ごう)・昇竜斬!」

 エッサは両手で剣をしっかりと握ると、下から上に向かって、剣を力強く振り上げました。剣が腹に当たると、グゥシャと嫌な音を立てて魚モンスターが高々と打ち上げられました。天井の木の板にぶつかると、下に落ちて来る間に消えてしまいました。

「わぁ〜〜!凄い!本当にエッサは凄いんだね!」

 こらこらこら、まだモンスターは残っているからエミィは騒いだら駄目だべぇ。もう、仕方ないべぇなぁ〜。

 エミィはキラキラした目でエッサを見つめていますが、少年剣士のロックタはエッサの戦い方を覚える為に静かに観戦しています。ロックタは前衛の剣士として拾われたので、役に立たないと捨てられてしまうと危機感を覚えているのでしょう。

「エッサ!流石に2人を連れて奥までは行けないよ。部屋数も多いし、死角もあるんだから、それに狭い場所じゃ私の弓矢はまともに使えないよ!」

 そう言えばそうです。狭い室内で剣や弓矢を使うのは結構面倒です。壁に振り回した剣が当たったり、真っ直ぐしか飛ばない矢は部屋に隠れられたら簡単に避けれます。

「大丈夫だべぇ。予定通りなんだな。3人はここで待機して、オラだけで奥までモンスターを倒しながら進むんだべぇ。2人も今の戦闘で少し強くなっているはずだから、モンスターの1、2体はルナと協力して倒せるべぇ。」

 ルナが使わないジェネラルソード+4をロックタに持たせると、モンスターが来た時は、とりあえず斬空波でルナの攻撃援護をするように指示しました。

 今のオラなら前回の60匹以上は倒せるべぇ。とりあえず今日は難破船のモンスターを70匹倒したら、3人を称号持ちにする方法を考えるんだな。それに酒場の部屋から引っ越しするんだし、レベッカさん達にもキチンとお礼を言わないといけないべぇ。今日はやる事が多そうなんだな。










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