禁断のアイテム『攻略本』を拾った村人は、プロデューサーのシナリオを壊せるのだろうか?
第9話・宝箱回収。
サァー、サァーとモンスターに見つからないように茂みや木の陰に隠れながら進みます。この世界にはモンスターが存在して、人間を見つけたら襲って来ます。それが世界の真実でした。
すぅ〜はぁ〜。すぅ〜はぁ〜。不思議なものちゃ。さっきまではモンスターなんていないと思っていたのに、こうやって今は見つからないように必死に隠れとるちゃ。我ながら恥ずかしいちゃ。
「だどもぉ〜?オラは村に帰っても、今まで通りに畑を耕すのかぁ〜?好きに生きると言うたんけど、何もする事がないしのぉ〜?」
このまま、村に帰って飯を食べて寝るだけなら、今までとほとんど同じです。唯一、違う事があるとしたら、畑は耕さないで放置していても、時間が経てば勝手に野菜が出現して、収穫出来るという事です。
サァー、サァーと隠れながら村に帰る道とは違う道を進みます。この西の森には残り2個の宝箱が隠されています。『頭を守る兜』と身に付けるだけで『幸運を呼ぶお守り』です。このまま、村に帰るよりも回収した方がいいかもしれないと、エッサは本を片手に宝箱を目指します。
「あった!この本を使えば、何処に何があるか簡単に分かるから、隠していても、オラには通用しない。」
パァカァと宝箱を開けると、中には金属製の兜が入っていました。頭部を守るだけのヘルメットタイプのようです。こんな重いものを被って戦える訳がありません。
「冒険者という人達はこんな重いものを被って、平気で動けるから凄いのぉ〜!どれ、んんっ?何で頭に被ったら軽くなるんじゃ?おかしいじゃろ!」
エッサは試しに『アイアンヘルム』と呼ばれる鉄の兜を被ってみました。さっきまでの兜の重さが嘘のように消えて、今の兜の重さは、麦わら帽子とほとんど変わりません。これがこの世界の仕組みなのかもしれません。
「魔法の力は凄いけど、やっぱり、この世界を作ったプロデューサーは頭がおかしいじゃろ。為して頭に被れば軽くなって、外したら重くなるんじゃ?こんなおかしな事が起きたら、みんな変に思うじゃろ。」
そう考える事が出来るのは、この世界でエッサだけです。他の人間はこれが常識だと思い込みます。そういう風に作られています。そういう意味では、エッサの存在自体が世界の人々にとっては変な存在です。決められた仕事をせずに、こんな森の中で、本来はエッサが手にしてはいけない剣と兜を持っています。
「あぁ、陽が落ち始めて暗くなって来ちょる。早くもう一つの宝箱を開けて、家さぁ帰らねぇと父ちゃんと母ちゃんが心配するのぉ〜。」
エッサは急いで隠されている宝箱を目指します。もちろん、モンスターに見つからないように、慎重に慎重にです。陽が落ちて暗くなる前に森から出ないといけません。モンスターの徘徊する暗い森の中で、一晩生き抜く力はエッサにはありません。無事に幸運のお守りを手に入れると、エッサは村に戻って行きました。
          
すぅ〜はぁ〜。すぅ〜はぁ〜。不思議なものちゃ。さっきまではモンスターなんていないと思っていたのに、こうやって今は見つからないように必死に隠れとるちゃ。我ながら恥ずかしいちゃ。
「だどもぉ〜?オラは村に帰っても、今まで通りに畑を耕すのかぁ〜?好きに生きると言うたんけど、何もする事がないしのぉ〜?」
このまま、村に帰って飯を食べて寝るだけなら、今までとほとんど同じです。唯一、違う事があるとしたら、畑は耕さないで放置していても、時間が経てば勝手に野菜が出現して、収穫出来るという事です。
サァー、サァーと隠れながら村に帰る道とは違う道を進みます。この西の森には残り2個の宝箱が隠されています。『頭を守る兜』と身に付けるだけで『幸運を呼ぶお守り』です。このまま、村に帰るよりも回収した方がいいかもしれないと、エッサは本を片手に宝箱を目指します。
「あった!この本を使えば、何処に何があるか簡単に分かるから、隠していても、オラには通用しない。」
パァカァと宝箱を開けると、中には金属製の兜が入っていました。頭部を守るだけのヘルメットタイプのようです。こんな重いものを被って戦える訳がありません。
「冒険者という人達はこんな重いものを被って、平気で動けるから凄いのぉ〜!どれ、んんっ?何で頭に被ったら軽くなるんじゃ?おかしいじゃろ!」
エッサは試しに『アイアンヘルム』と呼ばれる鉄の兜を被ってみました。さっきまでの兜の重さが嘘のように消えて、今の兜の重さは、麦わら帽子とほとんど変わりません。これがこの世界の仕組みなのかもしれません。
「魔法の力は凄いけど、やっぱり、この世界を作ったプロデューサーは頭がおかしいじゃろ。為して頭に被れば軽くなって、外したら重くなるんじゃ?こんなおかしな事が起きたら、みんな変に思うじゃろ。」
そう考える事が出来るのは、この世界でエッサだけです。他の人間はこれが常識だと思い込みます。そういう風に作られています。そういう意味では、エッサの存在自体が世界の人々にとっては変な存在です。決められた仕事をせずに、こんな森の中で、本来はエッサが手にしてはいけない剣と兜を持っています。
「あぁ、陽が落ち始めて暗くなって来ちょる。早くもう一つの宝箱を開けて、家さぁ帰らねぇと父ちゃんと母ちゃんが心配するのぉ〜。」
エッサは急いで隠されている宝箱を目指します。もちろん、モンスターに見つからないように、慎重に慎重にです。陽が落ちて暗くなる前に森から出ないといけません。モンスターの徘徊する暗い森の中で、一晩生き抜く力はエッサにはありません。無事に幸運のお守りを手に入れると、エッサは村に戻って行きました。
          
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