ゼロからはじめる島津大河誘致

郭隗の馬の骨

第46話 今あるものに感謝しよう

祭り之介とフウイは意見交換をしていました。
偶然なのか必然なのかはわかりませんが、外国戦力の侵略という点では二人の情報は一致していました。
フウイは横浜に住んではいますが横浜も広いです。
彼の住む場所は北西部であり、港のあるあの横浜とは違っていました。
またマンションの多い住宅街であるためか、外国人もそれほど多くはなかったのです。
祭り之介はというと田舎であり以前より増えたとはいえやはり外国人は少ないと言えました。
二人は考えました。
なぜ自分たちの住む町は平和で、彼ら、彼女らの住む町は侵略されるがごとくの状況になっているのだろうか。
少し議論をした後、ふたりが出した結論が【地方自治体がしっかりしているかどうか】でした。
地元の自治体がしっかりしていれば、言い換えれば地元の議員や官僚がしっかり自分の地域を守っているところは外国人も悪さをせず共存しています。
それに対して問題が多い地域は地元の議員が実は地元の人ではなかったり官僚が愛郷心がなくグローバリズムのもと無警戒で外国人を入れている状態でした。
そのような状態だと治安は悪化、日本人は肩身が狭くなり、法律は外国人優先日本人蔑視、地方予算も日本人ではなく外国人のためにバランスを欠いた状態で流されるのが道理でした。
もうこうなると議員を落とし官僚をやめさせ予算も見直しさせないといけませんがそのようなことは不可能に近いといえました。
フウイも祭り之介も今の自分たちの自治体に感謝していました。
とりわけ祭り之介は自分たちの地域がその土地の政治家、同じく役人によって何とか平和によそ者が介入するすきを与えず今の時点では防いでいることに感謝しました。
やはり、愛郷心は大事だ、二人の共通する思いでした。
愛郷心とはただ字も地で生まれただけでは生まれません。
そこで育ち、そこで教育を受け、その地域の歴史や文化を学び、誇りを持つ。
フウイは思いました。
失礼だが今問題になっている地域はそうした努力が足りなかったのではないか、あるいは外国勢力におもねるばかりに自分たちの伝統や文化を軽視し、いわば文化戦争に負けたのではないか、それが彼の考えでした。
祭り之介は思いました。
バカの一つ覚えというひともいたけどご先祖の伝統や文化を守ることはとても大事なことではないだろうか。
島津大河誘致運動はそうした文化侵略を防ぎ、貧しい南九州が札束で屈服する未来を防ぐ切り札になる!
祭り之介とフウイはこの点で一致した見解を持ち、それぞれの活動を再開するべく別れていきました。

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