付き合って結婚した後

三日月の空

優人と陽菜、家を買う。3

2人は建てる家のイメージを決めるため、モデルハウスへ来ていた。

「ここか?近くにあるんだな。」

少し歩くと、担当の人が出てきた。

「五十嵐(優人達の苗字)様、お待ちしておりました!担当の平尾です。」
「こちらこそよろしくお願いします。」
「では、こちらへ。」

ここはモデルハウスがいくつか並んでおり、手前の家へ入った。

「あらぁ〜!綺麗な玄関!」
「玄関を広くすることで、奥様の靴などを収納できます。」
「お、奥様?!そんなこと〜!」

陽菜は奥様と呼ばれてとても喜んでいた。
しかし少し喜んでいる時間が長いので、先にリビングへ向かった。

「ほら奥様だっけ?早く来い。」
「もぉ〜!優人は夫だから…夫様?夫様!」
「その場合は旦那様ですね。」

平尾さんもそんな真面目に答えなくていいのに…

「陽菜!IHのキッチンにしようぜ!」
「このモデルハウスですと、オール電化なので支払いなども楽ですよ。」

他にもダイニングキッチンなのでリビングが見える。

「次は寝室です。」
「 おお〜なんか収納が多いな。」

仕事で沢山衣装を持っている陽菜にとっては最高な部屋だろう。

「ちなみに防音なので、新婚さんに人気ですよ。」
「べ、別に防音なんていらないわよ!…たぶん。」

隣りには仕事用の書斎的な部屋もあった。

「2階には子供部屋がありますね。」
「多くないですか?」

子供部屋にしては3つも部屋があるので多い。

「そうですか?お店では子供3人の予定だと聞いていたもので…」
「何言ってるのよ優人〜!」
「子供部屋だけではなく、物置としても便利です。」

物置にしてもよいということで、部屋は3つにした。

「次の家ですね。こちらは屋根裏部屋が特徴です。」
「屋根裏部屋?!やったぁ!」

陽菜は真っ先に屋根裏部屋へ行ってしまった。

「すいませんね…元気なもんで…」
「いえいえ、楽しそうで何よりです。」

屋根裏部屋は、天井にある扉を開くとハシゴが出てくるのでそれを登る感じだ。

「すご〜い!優人!屋根裏部屋、絶対条件!」
「はいはい、分かりましたよ。」

許可したのは、優人の希望である地下室の交渉材料にするためでもあるが、何よりも陽菜が可愛いかったからだ。

「えへへ〜!ここに時計置いて、窓はここにして〜、」

この後もモデルハウスを巡って、後日間取りを決めることにした。

to be continued…

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