陽菜を取り返す

優人は決心して、陽菜へと電話をかけた。

「もしもし…陽菜です…」
「あっ！優人だ！優人！今から家行っていいか?!」

少し間があき、また陽菜が喋った。

「いい…よ…」
「分かった！今！今行くから！」

 優人は電話も切らずに走って車へと向かった。
陽菜は切られないままの電話から、「やべぇ…」とか「あぁ！カギ閉め忘れた！」などと聞こえてくるのを聞きながら待っていた。

「陽菜！電話切り忘れてた！あ、家の前着いたよ！」
「分かった！ドア開ける！」

そこには、やつれた姿の陽菜がいた。

「陽菜！ごめん！俺のせいで…止められなくて…」
「私こそ…優人の言葉を…」

2人はドアを開けたまま、玄関でハグをした。

「えへへ…よかった…優人、嫌いになってない？」
「まさか！俺は陽菜を愛してる！」

陽菜は涙を流して、頬にキスしてくれた。

「オイ…なんでお前がいる…！」
「陽芽さん?!その…俺のせいで、」
「陽菜を泣かせるヤツは誰であろうと許さない。」

陽芽は殴って、腹を蹴った。

「それでも…俺は…」

諦めちゃダメだ…静香先生の言葉を思い出す。

「私は離婚しろと言ったぞ。陽菜、まだしてないのか?!」
「しないわよ！私を泣かせたのは、おねーちゃんじゃない！」
「陽菜…」

陽菜は姉を力いっぱい叩いた。

「おねーちゃんのバカ！私は優人についていく！大嫌い！」
「陽菜…待ってくれ…」

そこに陽菜の父も来てしまった。最悪の展開だ。

「何故来た…？お前は来るべきじゃない…」
「お父さん！陽菜を泣かせてしまってもうし…」
「馬鹿野郎！お前さえいなければよかった…」

陽菜の父に首をしめられ、そこに到着した空が止めに入った。

「私は優人を選びます。気に入らないなら、縁を切ってください。」
「陽菜待て！」

陽菜は優人の車に乗ってしまった。

「おい陽菜！それでいいのかよ！」
「私は離婚なんかしたくない！」

今気づいたが、ずっと泣いていたのだ。

「ほら、家に戻りましょ。」
「お、おお。」

それから、優人の家族にも話が伝わり家族含めて関係が悪くなってしまった。

to be continued…