付き合って結婚した後

三日月の空

2人っきりの夜

家族が帰ってしまい、2人っきりになった優人と陽菜であった。

「優人〜ワイン飲も〜!」
「こらこら、そうやって開けるんじゃねぇよ。」

優人は陽菜の持っているボトルを取って栓を開けてあげた。

「ほほぉ〜こうやって開けるんですなぁ〜」
「陽菜お前、飲んでもないのに酔ってんのか?」

陽菜はグラスに注ぐ前に顔が赤かった。
ちなみに、このワインは妊娠している陽菜の為に、中身がぶどうジュースになっている。

「よ、酔ってないわよ!その…なんだか今日だけ優人を見てると緊張しちゃって…!」
「陽菜…!俺の事をそんな風に…!」
「そっ!そんなんじゃないから!」

陽菜は急いでグラスに注ぎ、先に飲んだ。

「おい、大丈夫か?」
「だぁ〜いじょうぶよぉ〜!ほら、乾杯しましょ〜!」

陽菜はグラスを目の前に出して、にっこり笑った。



しばらく飲んでお互いにかなり酔ってきた。(ちなみに陽菜は酔ったと思い込んでいる。)

「ねぇ優人ぉ〜お腹空いたぁ〜!」
「じゃあなんか買いに行くか?」
「でぇ〜もぉ〜!」

陽菜は向かいあって座っていたが、優人の椅子を奪おうと近寄った。

「陽菜…俺も理性を保てそうにないからそういうのやめてくれ…」
「きゃあ!」

陽菜が体重をかけて優人に乗ったので、椅子ごと倒れてしまった。
目を開けると、陽菜が優人の上にいた。

「酔ってきちゃった…」
「そのさ…き、キス…しないか…?」
「いい…よ…」

陽菜が唇を近づけた瞬間、ドアが開いた。

「ごめーん!陽芽が忘れ物したらしいんだけど…」
「はぁ?!優人お前…私の可愛い妹になんてこと…!」

現れたのは陽芽と空であった。

「ちちち違いますよ!これは誤解で…!」
「しっつれいしました〜!さよなら〜!」

空が陽芽を連れて走っていって安心したはずだが、優人は話のネタにされかねないと不安でしょうがなかった。

「なんか…酔いが冷めてきちゃった…」
「風呂…入ろうか…」
「うん!一緒に、ね?」

やっぱり陽菜酔い冷めてないな?

to be continued...

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