付き合って結婚した後

三日月の空

式の後の夜

ノックされたドアを開けると、陽芽と優梨(優人の妹)と2人の両親がいた。

「優人、良かったぞ。」
「父さん?!なんでいんだよ!」
「陽菜おねーちゃん!久しぶり〜!」

優梨は陽菜に抱きついて、頬を擦りつけた。

「あぁ!優梨!陽菜に迷惑だろうが!」
「別にいいわよ。優梨ちゃん可愛いし!」
「優人君?」

陽菜の父が強く低い声で話しだした。

「陽菜はな、こう見えても弱いんだから少しでもおかしいと思ったらしっかり寄り添ってあげるんだぞ。」

陽菜の父はいつも過度なツンデレで、全く優人には優しくしないが、珍しく少しだけ優しかった。

「優人、陽菜の食欲が無さそうな時には卵入りのおかゆを食べさせろよ。コイツ、それ以外食べないから。」

一流のシェフとして修行してきた陽芽の言うことだ。信用して覚えておこう。

「あの…私は…?一応今回の主役なんですけど…」
「陽菜、悪い!」
「別に優人が謝ることじゃないし…というか早く帰ってよみんな〜!」

陽菜は怒って優人に抱きついて胸に顔を埋めた。

「うおぉ?!陽菜!それは恥ずかしい…」
「やっぱ気に入らねぇ!私が一緒に住む!」

陽芽が陽菜を捕まえてなかなか離してくれない。

「優人、これ持っておけ。これは滑らかで使いやすいぞ。」
「は、はい…ありがとうございます…って、お姉さん?!」

陽芽から受け取った小包を開けてみると、中には1ダースのゴムと、ここでは言えないあんなものやこんなものが入っていた。

「何入ってたの〜?」
「ばか陽菜!これは見なくていいから!」

陽菜は優人の制止を無視して、小包を無理矢理見た。

「優人の変態!ばか!えっち!アホ!イケメン!クソ童貞!」
「酷いな…てか最後は違くないか?」

陽菜がまるで汚いものを見るかのように、陽芽の方へ逃げた。

「おねーちゃん〜!優人が変態!助けて〜!」
「いやお姉さんから貰ったんだけど。」

そうこうしていると、みんな帰ってしまい2人っきりになってしまった。

to be continued...

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