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「拝啓、親愛なるヒカルに告ゲル」

コバヤシライタ

第三部 「野良猫な気持ち」④

「松山新聞 Go!Go!島野ヒカル! 1996年 5月7日」

明日はとうとうヒカルの最後の中学総体の試合となる。入学当初から期待されてきたヒカルの集大成ともいえる三年生最後の総体の決勝戦に出ることになるのだ。この連載がもし毎週火曜日ならば結果を書きしたためることが出来るはずだったのだが、それよりも明日の松山新聞スポーツ面の方が先に報告しそうである。私はヒカルを3年以上も追いかけているが、今年ほど充実したチームは興居島中野球創設以来初めての事だろう。ヒカルの安定感はもちろん、三番の青木と四番のヒカルの「ダブルヒカルコンビ」も中学生の中でもトップクラスのバッティングセンスを持ち、堅実な守備も県レベルに成長した。興居島中にとってしばらくのラストチャンスになるだろう。ただし、戦力の薄さは今も昔も否めない。部員はわずかに15人。しかもここまで全て9人で戦い抜いてきたことから、補欠の選手との実力差は大きいことも少なからずハンディキャップになるに違いない。さらに監督は大会前からも「この大会でベンチ入りの全ての選手を使う」と明言してきた。おそらく全員を代打攻勢で使ってくるのだろう。決勝戦の相手は強豪の津田中。練習試合の対戦成績は五分だが、ヒカルは七回までにリードを奪われると逆転が厳しくなってしまう。中学体育の教育面から生まれたファンとしては何とももったいないハンディだが、それでもヒカルは奇跡を起こしてくれそうな予感がするのは私だけであろうか。

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