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「拝啓、親愛なるヒカルに告ゲル」

コバヤシライタ

第二部「僕に彼女に降り積もる雪」②

「松山新聞 Go! Go! 島野ヒカル! 2004年 9月13日」

考えられない結末がこの連載の終焉を呼ぼうとしている。地方リーグの入団で衝撃の球界カムバックを果たした島野ヒカルが独立リーグ交流戦の途中で引退宣言をしたのだ。記録的な大濃霧の中今回も間違いなく起こったサプライズは「三度目の正直」にしてはあまりにも悲しすぎるし皮肉すぎる。ヒカルの声明は「野球を続ける自信がなくなった」ことらしいが、入団一年目ながら交流戦までの前半戦は無傷の7連勝を含む8勝3敗であり、実力的にも年齢的にも「遅めのルーキー」と言われながらも、まだまだ問題がないはずだ。なぜこの時期に…。という気持ちは私だけではないであろうし、実際ただの地方リーグ選手であるのに全国ネットのニュースで一日中特集をしているので、「引退事件」はもはやトップニュースになってきてしまった。
この連載もここが潮時なのだろう。ヒカルが野球を辞めるとき、この連載の意味もほぼないものになってしまう。すでにこの展開を見越して多くの読者から連載を辞めないでというメールやFAXが届いているのだが、編集長からは「君が辞めたいときにやめていいよ」という意見を頂いた。再来週にこの連載の12周年を迎える。このときにこの連載の最後を迎えるのが妥当なのだろう。気が早いが、私の意志は既に固い。

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