聖玉と巫女の物語

ともるん77

『聖玉と巫女の物語』設定

 カインデルの国は、城と城下町で構成された城郭都市と、その周辺の村や町、そして魔の森と呼ばれる北の森とで成り立っていた。


 国は、蛮族を打ち破って国を統治した、王族の先祖である建国王バイサイファルを神として崇めており、彼を祀る礼拝所は城下町や近隣の村や町のいたる所にあった。


 巫女や騎士たちは、通常、城壁に守られた居住地で暮らしている。
 城壁の中には、神殿を中心として、南に王族たちの住むカインデル城があり、城を取り囲むように貴族の邸宅、さらにその東側一帯に城下町が広がっていた。神殿の東側の居住区は通称シュノス街と呼ばれ、神官やその家族が多く住んでいる。また巫女の一族もほとんどここに住んでいる。


 一方、城の東側にあるウバル街は、城を警護する騎士たちが多く住んでいた。その二つの街の間にはランダーク通りという、様々な店が立ち並ぶ商店街があった。巫女は基本的に俗世間と隔離された環境で日常を送るのが慣わしであったが、それほど厳しいものではなく、年に何回かは、お忍びでこのランダーク通りの商店街をうろつくことがあった。侍女と共に変装して買物をする時の緊張は巫女にとって楽しいものであった。


 お城の南方には高台があり、ここに若い騎士たちが共同で住むバシュラークと呼ばれている場所があった。騎士団の拠点となっている所だ。主に独身の者が寝泊りする寄宿舎のようなものだった。城や国境付近の警備のほか、魔族狩りの時には、何隊かここから出発する。騎士で所帯を持つ者は通常は家族と共にウバル街に住んでおり、時おり高台や城へ赴く。そのほか、城下町には様々な職業の人たちが暮らしていた。


 城郭の表門である北門を含め、八ヶ所に神官と騎士たちが交替で詰める望楼という間があり、彼らが強固な結界を張っている為、まず魔族は城壁の中へ入れない。


 魔族たちは、カインデルの城郭都市のはるか北にある、昼でもなお暗く寒い、広大な針葉樹の森を棲みかとしていた。その北の森には古代からの巨木がたくさん自生しており、人間にとっては木材の調達のためにも魔族が邪魔であった。城の大改修などで木材が大量に必要になると、人間側は、魔族狩りの一隊を伴って北の森に侵入することもあった。北の森の周りには、城壁に守られていない集落も点在しており、それぞれ町や村の入り口には結界が張られていたが、満月の夜など、妖魔が結界を破って町へ侵入する事があった。


 カインデルの国は四方を他国に囲まれていたが、南西には標高の高い山々、レイテイ山脈が連なり、それが防御の代わりになっていた。さらに、妖魔の棲まう北の森の存在が他国にとっては脅威となっていた。北の森のさらに北には、ローデンヌという海に面した国があり、この国はカインデルの北西に広がっていた。カインデルはここから日持ちするように加工された海産物などを調達していた。南には山向こうにジュスラスという国が存在していたが国交はなかった。東にはバルディスという国があり、この国はよく周辺国といざこざを起こしており、カインデルの国境付近でも同様だった。

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