聖玉と巫女の物語
声
誰かの叫びを聞いた気がして、ファルサは目覚めた。
毎晩、夢を見る。妖魔たちの哀しい目。
彼らは、ささやく。
《神殿へ行け。そこにあるものを見ろ》
神殿に何があるというの。
ファルサが物思いにふけっていると、彼女の天幕の外でかすかに羽音が聞こえた。
(まさか、近くに妖魔が?)
躊躇せず、外に出ると、交替で見張りをしていた騎士が驚いた。
「どうかしましたか?」
馬たちも騒いでいる様子はない。
耳を澄ましてみたが、もう何も聞こえなかった。
その時、胸の辺りが光った。
聖玉の一部だったそれを取り出してみると、淡く紫色に光っていた。
毎晩、夢を見る。妖魔たちの哀しい目。
彼らは、ささやく。
《神殿へ行け。そこにあるものを見ろ》
神殿に何があるというの。
ファルサが物思いにふけっていると、彼女の天幕の外でかすかに羽音が聞こえた。
(まさか、近くに妖魔が?)
躊躇せず、外に出ると、交替で見張りをしていた騎士が驚いた。
「どうかしましたか?」
馬たちも騒いでいる様子はない。
耳を澄ましてみたが、もう何も聞こえなかった。
その時、胸の辺りが光った。
聖玉の一部だったそれを取り出してみると、淡く紫色に光っていた。
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