ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げをしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語。(タイトルに一部偽り有り)
第460話【竜宮城】
俺はノーチラス号のモニターから見える浮島を見て呟いた。
「これが、竜宮城……」
丸いシャボン玉のような球体に島は包まれていた。
巨大な球体だ。
おそらく空気の層だろう。
表面には富士山のような山が聳えて、裏側は剣山を逆さまにしたかのような鋭い氷柱のような岩が垂れ下がっていた。
大きさは端から端まで1キロは有りそうな島だった。
俺の横に立つ変態ネモ船長が述べる。
「この島に半魚人たちの半数が暮らしている。残りの半数は各地に砦を築いて暮らしているらしい」
俺は変態ネモ船長に訊いてみた。
「成人式が終わって宴とか言ってたけれど、祭りなのか?」
「ああ、祭りだな。和平が結ばれてからノーチラス号の船員は、成人式のあとは宴に呼ばれるようになったんだ。
一年に一度だが陸に上がれる僅かなチャンスなもんでな。俺たちも楽しみにしているんだ」
「上陸って、ことは中は陸地で空気が有るのか?」
「ああ、半魚人たちは下半身を魚スタイルと二脚スタイルに変化できるんだ。それに呼吸法もエラ呼吸と肺呼吸に切り替えられるんだ。だから島では陸地で暮らしている者も少なくない」
「へぇ~、水陸両用なんだ~」
「それに俺たちクルーもアンデッドだからな。もう呼吸をしてないから水中でも死なないしよ~」
「スケルトンも便利だな……」
でも、羨ましくもなんともない。
そんな話をしている間にノーチラス号は島の前方に開いていた洞窟に入って行く。
ライトで前方を照らしたノーチラス号が洞窟の突き当たりまで到着すると、今度は真上に浮上して行った。
ザバァ~ンっと波打つ音が船外から聴こえてきた。
空気が有る層に到達したのだろう。
「よし、島の中に上陸したぞ。さあ、皆で下船だぜ!!」
「「「おおーーー!!」」」
変態ネモ船長の言葉にスケルトンクルーたちが声を上げると、各自が軍服を脱ぎ始める。
変態ネモ船長も軍服を脱ぎ始めた。
骸骨な裸体を晒し出す。
「おいおい、なんで下船するのに服を脱ぐんだ!!」
変態ネモ船長が、当たり前のように答えた。
「島の中は衣類着用が禁じられている。何せマーマンやマーメイドの島だからな」
「えっ、半魚人って全裸主義なの!?」
「お前だって水浴びする時には服を脱ぐだろ。半魚人だって服を着たままだと泳ぎずらいんだろうさ」
「な、なるほどね……」
「お前も上陸して宴に参加したければ、ここで服を脱いでいけ。それともチンチンが小さくて見せたくないか?」
「チンチンは関係無いだろ」
挑発された俺は服を脱ぎ始めた。
そして装備を異次元宝物庫に投げ込んだ。
「よし、久々の全裸だぜ」
俺はモザイクが掛かった股間を片手でチンチロリンっと撫でた。
やはり、全裸は解放感に溢れていて素晴らしい。
もしかしてこの島は俺に取って楽園なのかもしれないぞ。
「よーーーし、皆、下船だ、上陸だ!!」
「「「おおーーー!!」」」
俺は元気良く全裸のスケルトンクルーたちと一緒にノーチラス号を出て行く。
天井のハッチを開けて次々と船から降りて行った。
外には空気が有った。
少し塩臭い空気だが、ノーチラス号の船内に立ち込める死臭よりはましである。
そして、俺がノーチラス号の上から辺りを見回すと、港には全裸のマーマンやマーメイドたちが並んで俺たちを待っていた。
左側にマーマンたちが固まって並び、右側にマーメイドたちが並んでいる。
マーマンたちはハープーンガンを両手に持ち、マーメイドたちはトライデントを槍のように地につけていた。
マーマンもマーメイドも全裸だ。
緑色に艶めく鱗の全身タイツを着ているようだった。
よーーーく見てみれば、股間に立派な竿や、豊満な胸にビーチクがハッキリと見える。
「うん、間違いなく全裸だ。やばっ……」
俺はマーメイドたちの全裸を見ていて心臓が痛み出す。
やばいぞ!!
マーメイドたちは鱗肌だがスタイルはバツグンだ。
平目顔のマーマンと違って表情も人間に見えるほどの美形が多い。
そんなのが全裸で立っているのだ。
もう俺の想像が先走ってチンチロリンってなっても仕方がない。
だから心臓が痛み出したのだ。
「これは、不味いぞ……」
俺はマーメイドから視線を反らした。
仕方無いので俺は左に並ぶマーマンたちに視線を向ける。
ぐっぐっぐっ……。
か、悲しい……。
何故だ……。
何故に全裸の美女を見放題眺め放題なのに、ムッキムキの野郎どもばかりを見ていなければならないのだ。
久々ながら呪いと女神に怒りを感じた。
すると俺の視線に気付いたスケルトンクルーの一人が耳打ちしてくる。
「なんだい、あんた。もしかして野郎のほうが好みなのかい?」
「ちゃうわい!!」
「いいよ、いいよ、俺たちは気にしないからさ。何せネモ船長もそっちだからさ」
「あの変態と一緒にすんな!!」
「まあ、照れずに今日一日は好きなように楽しみなよ~」
「誤解だ、すげー誤解だ!!」
俺は誤解されるがままスケルトンクルーたちと一緒に島に上陸した。
地面は湿っぽいが、ちゃんとした土である。
俺たちはマーマンとマーメイドたちが並ぶ道を通って先を目指した。
そして港から町に入った。
岩のブロックで作られた白い家がたくさん並んでいる。
家も壁も床も真っ白な町であった。
純白である。
その先に城が見えてくる。
あれが竜宮城だろう。
魔王城やゴモラタウンの城に比べると小さな城だった。
ちょっと立派な砦と言った感じの白い小城である。
そのまま俺たちは竜宮城の門を潜って城内に入って行く。
そして謁見室のようなところに通された。
赤い絨毯が敷かれた部屋の正面に、赤やピンクの珊瑚で飾られた豪華な玉座が在った。
その玉座に全裸な美女が腰かけている。
歳の頃は年配だが、熟女なりの魅惑に溢れた美女であった。
乳もメロンのように大きい。
おっとりとした垂れ目にプルルンっとした唇が妖艶だった。
そして、スマートな足を組んで、魅力的な眼差しでこちらを見ている。
完全な女王様キャラだろう。
俺たちが玉座の前に到着すると、変態ネモ船長が片膝をついて頭を下げる。
それに習ってスケルトンクルーたちも行動を真似た。
突っ立っているのは俺だけだ。
変態ネモ船長が畏まりながら述べた。
「この度は一年ぶりにお招き頂ありがとうございます、乙姫様」
「苦しゅうない、ネモ船長。楽に語って構わんぞ。何せ本日は年に一度の成人式だ。そちらの活躍にも感謝しておる」
こいつが乙姫か~。
ちょっとケバイばばあだな~。
もっときゃぴきゃぴした若い人魚ならばストライクゾーンだったんだけど、これだと完全にファーボールだな。
俺の趣味じゃあねえわ~。
そんなことを考えていると乙姫と目が合う。
「おや、そちらの生身は新しいクルーですか?」
変態ネモ船長が立ち上がると答えた。
「ええ、今年は献上物が御座いましてラッキーでした。捕まえたばかりの新鮮な人間ですよ」
「えっ、何を言ってるんだ?」
変態ネモ船長の言葉に俺が疑問を抱いていると、スケルトンクルーたちが俺の側から離れてい行く。
その時に一人のスケルトンクルーが言った。
「悪く思うなよ、人間。お前が生身なのが悪いんだ……」
スケルトンクルーたちが半魚人たちの背後に隠れると、俺はハープーンガンやトライデントを構えた兵士たちに取り囲まれていた。
「ああ~、俺ってば騙されたのかな?」
半魚人たちは誰も答えない。
武器を構えたまま俺を囲む輪を縮めて行くだけだった。
その数は百人を越えていそうだ。
人魚たちから殺気は感じられない。
殺す気は無いようだ。
それが俺を油断させた。
捕獲するき満々だよ。
どうだろう?
これは流石に勝てないかな?
だって防具も付けていない全裸だもの……。
【つづく】
「これが、竜宮城……」
丸いシャボン玉のような球体に島は包まれていた。
巨大な球体だ。
おそらく空気の層だろう。
表面には富士山のような山が聳えて、裏側は剣山を逆さまにしたかのような鋭い氷柱のような岩が垂れ下がっていた。
大きさは端から端まで1キロは有りそうな島だった。
俺の横に立つ変態ネモ船長が述べる。
「この島に半魚人たちの半数が暮らしている。残りの半数は各地に砦を築いて暮らしているらしい」
俺は変態ネモ船長に訊いてみた。
「成人式が終わって宴とか言ってたけれど、祭りなのか?」
「ああ、祭りだな。和平が結ばれてからノーチラス号の船員は、成人式のあとは宴に呼ばれるようになったんだ。
一年に一度だが陸に上がれる僅かなチャンスなもんでな。俺たちも楽しみにしているんだ」
「上陸って、ことは中は陸地で空気が有るのか?」
「ああ、半魚人たちは下半身を魚スタイルと二脚スタイルに変化できるんだ。それに呼吸法もエラ呼吸と肺呼吸に切り替えられるんだ。だから島では陸地で暮らしている者も少なくない」
「へぇ~、水陸両用なんだ~」
「それに俺たちクルーもアンデッドだからな。もう呼吸をしてないから水中でも死なないしよ~」
「スケルトンも便利だな……」
でも、羨ましくもなんともない。
そんな話をしている間にノーチラス号は島の前方に開いていた洞窟に入って行く。
ライトで前方を照らしたノーチラス号が洞窟の突き当たりまで到着すると、今度は真上に浮上して行った。
ザバァ~ンっと波打つ音が船外から聴こえてきた。
空気が有る層に到達したのだろう。
「よし、島の中に上陸したぞ。さあ、皆で下船だぜ!!」
「「「おおーーー!!」」」
変態ネモ船長の言葉にスケルトンクルーたちが声を上げると、各自が軍服を脱ぎ始める。
変態ネモ船長も軍服を脱ぎ始めた。
骸骨な裸体を晒し出す。
「おいおい、なんで下船するのに服を脱ぐんだ!!」
変態ネモ船長が、当たり前のように答えた。
「島の中は衣類着用が禁じられている。何せマーマンやマーメイドの島だからな」
「えっ、半魚人って全裸主義なの!?」
「お前だって水浴びする時には服を脱ぐだろ。半魚人だって服を着たままだと泳ぎずらいんだろうさ」
「な、なるほどね……」
「お前も上陸して宴に参加したければ、ここで服を脱いでいけ。それともチンチンが小さくて見せたくないか?」
「チンチンは関係無いだろ」
挑発された俺は服を脱ぎ始めた。
そして装備を異次元宝物庫に投げ込んだ。
「よし、久々の全裸だぜ」
俺はモザイクが掛かった股間を片手でチンチロリンっと撫でた。
やはり、全裸は解放感に溢れていて素晴らしい。
もしかしてこの島は俺に取って楽園なのかもしれないぞ。
「よーーーし、皆、下船だ、上陸だ!!」
「「「おおーーー!!」」」
俺は元気良く全裸のスケルトンクルーたちと一緒にノーチラス号を出て行く。
天井のハッチを開けて次々と船から降りて行った。
外には空気が有った。
少し塩臭い空気だが、ノーチラス号の船内に立ち込める死臭よりはましである。
そして、俺がノーチラス号の上から辺りを見回すと、港には全裸のマーマンやマーメイドたちが並んで俺たちを待っていた。
左側にマーマンたちが固まって並び、右側にマーメイドたちが並んでいる。
マーマンたちはハープーンガンを両手に持ち、マーメイドたちはトライデントを槍のように地につけていた。
マーマンもマーメイドも全裸だ。
緑色に艶めく鱗の全身タイツを着ているようだった。
よーーーく見てみれば、股間に立派な竿や、豊満な胸にビーチクがハッキリと見える。
「うん、間違いなく全裸だ。やばっ……」
俺はマーメイドたちの全裸を見ていて心臓が痛み出す。
やばいぞ!!
マーメイドたちは鱗肌だがスタイルはバツグンだ。
平目顔のマーマンと違って表情も人間に見えるほどの美形が多い。
そんなのが全裸で立っているのだ。
もう俺の想像が先走ってチンチロリンってなっても仕方がない。
だから心臓が痛み出したのだ。
「これは、不味いぞ……」
俺はマーメイドから視線を反らした。
仕方無いので俺は左に並ぶマーマンたちに視線を向ける。
ぐっぐっぐっ……。
か、悲しい……。
何故だ……。
何故に全裸の美女を見放題眺め放題なのに、ムッキムキの野郎どもばかりを見ていなければならないのだ。
久々ながら呪いと女神に怒りを感じた。
すると俺の視線に気付いたスケルトンクルーの一人が耳打ちしてくる。
「なんだい、あんた。もしかして野郎のほうが好みなのかい?」
「ちゃうわい!!」
「いいよ、いいよ、俺たちは気にしないからさ。何せネモ船長もそっちだからさ」
「あの変態と一緒にすんな!!」
「まあ、照れずに今日一日は好きなように楽しみなよ~」
「誤解だ、すげー誤解だ!!」
俺は誤解されるがままスケルトンクルーたちと一緒に島に上陸した。
地面は湿っぽいが、ちゃんとした土である。
俺たちはマーマンとマーメイドたちが並ぶ道を通って先を目指した。
そして港から町に入った。
岩のブロックで作られた白い家がたくさん並んでいる。
家も壁も床も真っ白な町であった。
純白である。
その先に城が見えてくる。
あれが竜宮城だろう。
魔王城やゴモラタウンの城に比べると小さな城だった。
ちょっと立派な砦と言った感じの白い小城である。
そのまま俺たちは竜宮城の門を潜って城内に入って行く。
そして謁見室のようなところに通された。
赤い絨毯が敷かれた部屋の正面に、赤やピンクの珊瑚で飾られた豪華な玉座が在った。
その玉座に全裸な美女が腰かけている。
歳の頃は年配だが、熟女なりの魅惑に溢れた美女であった。
乳もメロンのように大きい。
おっとりとした垂れ目にプルルンっとした唇が妖艶だった。
そして、スマートな足を組んで、魅力的な眼差しでこちらを見ている。
完全な女王様キャラだろう。
俺たちが玉座の前に到着すると、変態ネモ船長が片膝をついて頭を下げる。
それに習ってスケルトンクルーたちも行動を真似た。
突っ立っているのは俺だけだ。
変態ネモ船長が畏まりながら述べた。
「この度は一年ぶりにお招き頂ありがとうございます、乙姫様」
「苦しゅうない、ネモ船長。楽に語って構わんぞ。何せ本日は年に一度の成人式だ。そちらの活躍にも感謝しておる」
こいつが乙姫か~。
ちょっとケバイばばあだな~。
もっときゃぴきゃぴした若い人魚ならばストライクゾーンだったんだけど、これだと完全にファーボールだな。
俺の趣味じゃあねえわ~。
そんなことを考えていると乙姫と目が合う。
「おや、そちらの生身は新しいクルーですか?」
変態ネモ船長が立ち上がると答えた。
「ええ、今年は献上物が御座いましてラッキーでした。捕まえたばかりの新鮮な人間ですよ」
「えっ、何を言ってるんだ?」
変態ネモ船長の言葉に俺が疑問を抱いていると、スケルトンクルーたちが俺の側から離れてい行く。
その時に一人のスケルトンクルーが言った。
「悪く思うなよ、人間。お前が生身なのが悪いんだ……」
スケルトンクルーたちが半魚人たちの背後に隠れると、俺はハープーンガンやトライデントを構えた兵士たちに取り囲まれていた。
「ああ~、俺ってば騙されたのかな?」
半魚人たちは誰も答えない。
武器を構えたまま俺を囲む輪を縮めて行くだけだった。
その数は百人を越えていそうだ。
人魚たちから殺気は感じられない。
殺す気は無いようだ。
それが俺を油断させた。
捕獲するき満々だよ。
どうだろう?
これは流石に勝てないかな?
だって防具も付けていない全裸だもの……。
【つづく】
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