ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げをしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語。(タイトルに一部偽り有り)
第432話【フォーハンドからの戦利品】
その晩はヒルダが作った晩飯をハムナプトラと一緒に魔王城キャンプで頂いた。
ハムナプトラはちゃんとした食事を取るのが数年ぶりなので大変喜んでいた。
ダンジョンではスライムから絞った水しか飲んでないので仕方無いよね。
そして、ゴリは夜間作業に行き、その他の面々はソドムタウンに居るのだろうか、キャンプには現れなかったのだ。
まあ、こんな日もあるさ。
俺は飯を頂くとテントに引き籠った。
ハムナプトラは一旦閉鎖ダンジョンの自室に帰って荷造りに励んでいる。
「さてさてと~」
それでは周りに誰も居なくなったので、ドキドキ戦利品チェックです。
まずはレベル42おめでとう記念の新スキルチェックからですわん。
今回の新スキルは二つです。
では一つ目は──。
【耐火スキルマスタリー。炎系攻撃に対して抵抗力が大向上する】
あら、耐火スキルのバージョンアップかな。
向上から大向上にアップしているよ。
まあ最近やたらとファイアーブレスを食らってたもんな……。
これで俺は熱にも負けないクールな漢ってわけだ。
問題は、このスキルの効果で髪の毛が燃えるか燃えないかだな……。
そこが大事だ……。
さてさて、二つ目は~。
【モンスター属性判定。モンスターの属性が分かるようになる。モンスターネーム判定と同時に使用される】
うむ?
これは属性だけが追加で分かるのかな?
ステータスとか弱点まで分からないのかな?
兎に角、モンスターネーム判定を行えば、同時に使用されるんなら手間でも無いからいいか~。
まあ、今回の新スキルはこんなもんでしたわ。
さてさて、続いてはマジックアイテムですよ~。
今回はフォーハンドスケルトンのお掛けでかなりの数をゲットしてますからね。
本当にラッキーだったぜ。
では、一気にアイテム鑑定して一気に発表しちゃいますよ!
ではでは、まずはマジックアイテムだ!!
【バトルアックス+2。魔法の炎効果。魔法ファイアーエンチャントウェポンが掛けられる武器。武器に炎属性の効果を与える。効果時間は5分。回数は一日一回。発動条件は魔法名を口に出す】
【バトルアックス+2。魔法の氷効果。魔法アイスエンチャントウェポンが掛けられる武器。武器に氷属性の効果を与える。効果時間は5分。回数は一日一回。発動条件は魔法名を口に出す】
【バトルアックス+2。魔法の酸効果。魔法アシッドエンチャントウェポンが掛けられる武器。武器に酸属性の効果を与える。効果時間は5分。回数は一日一回。発動条件は魔法名を口に出す】
【バトルアックス+2。魔法の毒効果。魔法ポイズンエンチャントウェポンが掛けられる武器。武器に毒属性の効果を与える。効果時間は5分。回数は一日一回。発動条件は魔法名を口に出す】
【ショートソード+1。攻撃力向上】
【シミター+1。攻撃力向上】
【モーニングスター+1。攻撃力向上】
【ハンドアックス+1。攻撃速度の向上】
【メイス+1。命中率の向上】
【ダガー+1。命中率の向上】
【バックラー+1。防御率の向上】
【レザーブーツ+1。脚力の向上】
【スタミナリング+1。体力の向上】
【魔法の燭台+1。蝋燭の明かりが1.5倍される】
【保温のティーカップ+1。注がれた飲み物が冷め難くなる】
【魔法の羽根ペン+1。文字が綺麗に書けるようになる】
【銀のスプーン+1。毒に反応しない】
【インテリジェンスミミックボックス+1。知能が有る魔法生物で、通常のミミックより賢い】
続いて魔法のスクロールです。
枚数は三枚かな。
【魔法アイスシャード。攻撃力は小。氷属性。射程距離10メートルの飛翔体魔法。回数は本人レベルが3おきに、一回ずつ撃てる。発動条件は魔法名を口に出す】
【魔法ポイズンアロー。攻撃力は小。毒属性。射程距離15メートルの飛翔体魔法。回数は本人レベルが5おきに、一回ずつ撃てる。発動条件は魔法名を口に出す】
【魔法ウォーターサーバー。範囲10メートル以内の空気から水分を集めて器に注ぐ。回数は本人レベルが5おきに、一回ずつ使用できる。発動条件は魔法名を口に出す】
んんーー……。
なんだかもうプラス1のマジックアイテムはゴミに等しいな。
使えるのは最低でもプラス2からだもん……。
ちょっと最近寂しさが積もるぞ。
まあ、掘って掘って掘りまくって、当たりを掘り当てるしか無いのかな。
次にレベル50になった際のボーナスは、ハクスラスキルのマスタリーでも願おうか。
それが良いかも知れんぞ。
金脈を見付けるスコップなんて貰っても戦力にならんからな。
いい加減な物を貰うより、ちゃんと願いを決めて効果的な物をゲットしなくては。
さて──。
それにしても気になるのはこのチェストボックスだな。
俺はチェストボックスを手に取り眼前で眺めた。
装飾がされた小箱である。
インテリジェンスミミックボックスって、やっぱりミミックだよね?
ミミックって宝箱の姿に擬態して、ダンジョンで貪欲な冒険者が宝箱だと勘違いして近付いてくるのを待ってるモンスターだよな。
冒険者が近付いたら蓋が鋭利な口になっててガブってさ──。
まあ、開けてみるか──。
パカッ。
俺が小箱の中を覗き込むと闇だった。
口ではないようだ。
奥行きが見えない漆黒である。
「なんだ、こりゃあ?」
俺が声を漏らすと闇の中でギョロリと目が開いた。
独眼だ。
なんかスゲー血走ったギラギラした眼球である。
正直キモイ……。
とりあえず目が合ったので、俺もガンを飛ばしながら居直った。
「なんだテメー、何を見てやがるんだ!?」
すると小箱の蓋が勝手に閉まった。
「逃げやがったな!?」
俺が小箱を開けようと力を込めるが空きやしやがらねえ!
蓋の隙間に爪を立てて引っ張るがびくともしない。
「固い! 糞っ、なんだこいつ!!」
俺が声を荒立てているとテントの外からハムナプトラの声が聞こえてきた。
「アスラン殿、どうかなされましたか。大声を出しまして?」
そして、ハムナプトラがテントに入って来た。
「あっ……」
「あっ……」
まずった……。
ハムナプトラがテント内に広げられたマジックアイテムの数々を見て呆然と眺めていた。
そして、低い抑揚で言う。
「それって、私のフォーハンドスケルトンたちが持ってたマジックアイテムですよね?」
俺は咄嗟に否定する。
「ち、違うよ……」
「いやいや、その四色のバトルアックスなんって、モロにそうじゃあないですか!?」
「違うってば、ただの偶然だよ。これは別のダンジョンで以前拾った物品ばかりだよ……」
「いやいや、今ダンジョンに帰って荷物を整理していて思ったんですよ。フォーハンドたちが持ってたマジックアイテムの数々が無くなっているなってさ」
「いやー、それはー、俺の他に誰か冒険者が居て、勝手に持っていったんじゃあないのかな~……」
む、無理が有る言い訳だ……。
く、苦しい……。
苦し過ぎるぞ、俺……。
「まあ、いいでしょう。あのころはまだ敵同士だったんです。その際に奪われた物は仕方無いですよね」
「わ、分かってくれるか!」
「やっぱりそれ、私のマジックアイテムじゃあないですか!!」
「だ、だから違うってばよ!!」
その時である。
俺の手前に置かれていたチェストボックスの蓋がパカリと開いた。
『ハムナプトラ様、お助けよ!』
女の子の声だった。
たぶん小箱の中の目ん玉がしゃべったのだろう。
「ミミックちゃん!!」
『この人間が私を拐っていったのです!!』
俺は素早い動きで小箱の蓋を閉めた。
小箱はガタガタと震えて蓋を開けようと力んでいたが俺がそれを許さない。
力任せに蓋を押さえて開閉を拒んだ。
「こ、このチェストボックスは閉鎖ダンジョンで拾ったんだ。これ、お前のか?」
ハムナプトラが冷たい眼差しで俺を凝視しながら言う。
「そのミミックちゃんは私の話し仲間です。そう、友達です!」
「そ、そうか……」
「あなたは私の友達を拐ったのですか?」
「いやいやいやいや、拾ったんだよ。強いて言うなら保護したんだ。これがお前の友達って言うなら返すよ、返すから!!」
「当然ですね……」
そう言いながらハムナプトラは、俺の手元からチェストボックスを奪い取った。
そして蓋を開ける。
「ミミックちゃん、大丈夫かい?」
『ハムナプトラ様、怖かったよ~!!』
こいつ、ミミックの癖に泣いてやがるのか!!
女の子の声でそんな風に言われたら、なんか俺が如何わしいことをしたみたいではないか……。
「ミミックちゃん、何もされなかったかい?」
『お尻を撫でられました……』
お尻って何処だよ!!
「こんなあどけない子供になんて酷いことを……」
えっ、なに、それって子供なの!?
子供のミミックなの!?
「じゃあ、安全な場所に帰ろうか、ミミックちゃん。変態さんが居ない場所で今晩は寝ましょうね」
『はい、ハムナプトラ様~♡』
なんだ、こいつら?
ラブラブなのか??
不老男と小箱幼児のラブロマンスなの???
【つづく】
ハムナプトラはちゃんとした食事を取るのが数年ぶりなので大変喜んでいた。
ダンジョンではスライムから絞った水しか飲んでないので仕方無いよね。
そして、ゴリは夜間作業に行き、その他の面々はソドムタウンに居るのだろうか、キャンプには現れなかったのだ。
まあ、こんな日もあるさ。
俺は飯を頂くとテントに引き籠った。
ハムナプトラは一旦閉鎖ダンジョンの自室に帰って荷造りに励んでいる。
「さてさてと~」
それでは周りに誰も居なくなったので、ドキドキ戦利品チェックです。
まずはレベル42おめでとう記念の新スキルチェックからですわん。
今回の新スキルは二つです。
では一つ目は──。
【耐火スキルマスタリー。炎系攻撃に対して抵抗力が大向上する】
あら、耐火スキルのバージョンアップかな。
向上から大向上にアップしているよ。
まあ最近やたらとファイアーブレスを食らってたもんな……。
これで俺は熱にも負けないクールな漢ってわけだ。
問題は、このスキルの効果で髪の毛が燃えるか燃えないかだな……。
そこが大事だ……。
さてさて、二つ目は~。
【モンスター属性判定。モンスターの属性が分かるようになる。モンスターネーム判定と同時に使用される】
うむ?
これは属性だけが追加で分かるのかな?
ステータスとか弱点まで分からないのかな?
兎に角、モンスターネーム判定を行えば、同時に使用されるんなら手間でも無いからいいか~。
まあ、今回の新スキルはこんなもんでしたわ。
さてさて、続いてはマジックアイテムですよ~。
今回はフォーハンドスケルトンのお掛けでかなりの数をゲットしてますからね。
本当にラッキーだったぜ。
では、一気にアイテム鑑定して一気に発表しちゃいますよ!
ではでは、まずはマジックアイテムだ!!
【バトルアックス+2。魔法の炎効果。魔法ファイアーエンチャントウェポンが掛けられる武器。武器に炎属性の効果を与える。効果時間は5分。回数は一日一回。発動条件は魔法名を口に出す】
【バトルアックス+2。魔法の氷効果。魔法アイスエンチャントウェポンが掛けられる武器。武器に氷属性の効果を与える。効果時間は5分。回数は一日一回。発動条件は魔法名を口に出す】
【バトルアックス+2。魔法の酸効果。魔法アシッドエンチャントウェポンが掛けられる武器。武器に酸属性の効果を与える。効果時間は5分。回数は一日一回。発動条件は魔法名を口に出す】
【バトルアックス+2。魔法の毒効果。魔法ポイズンエンチャントウェポンが掛けられる武器。武器に毒属性の効果を与える。効果時間は5分。回数は一日一回。発動条件は魔法名を口に出す】
【ショートソード+1。攻撃力向上】
【シミター+1。攻撃力向上】
【モーニングスター+1。攻撃力向上】
【ハンドアックス+1。攻撃速度の向上】
【メイス+1。命中率の向上】
【ダガー+1。命中率の向上】
【バックラー+1。防御率の向上】
【レザーブーツ+1。脚力の向上】
【スタミナリング+1。体力の向上】
【魔法の燭台+1。蝋燭の明かりが1.5倍される】
【保温のティーカップ+1。注がれた飲み物が冷め難くなる】
【魔法の羽根ペン+1。文字が綺麗に書けるようになる】
【銀のスプーン+1。毒に反応しない】
【インテリジェンスミミックボックス+1。知能が有る魔法生物で、通常のミミックより賢い】
続いて魔法のスクロールです。
枚数は三枚かな。
【魔法アイスシャード。攻撃力は小。氷属性。射程距離10メートルの飛翔体魔法。回数は本人レベルが3おきに、一回ずつ撃てる。発動条件は魔法名を口に出す】
【魔法ポイズンアロー。攻撃力は小。毒属性。射程距離15メートルの飛翔体魔法。回数は本人レベルが5おきに、一回ずつ撃てる。発動条件は魔法名を口に出す】
【魔法ウォーターサーバー。範囲10メートル以内の空気から水分を集めて器に注ぐ。回数は本人レベルが5おきに、一回ずつ使用できる。発動条件は魔法名を口に出す】
んんーー……。
なんだかもうプラス1のマジックアイテムはゴミに等しいな。
使えるのは最低でもプラス2からだもん……。
ちょっと最近寂しさが積もるぞ。
まあ、掘って掘って掘りまくって、当たりを掘り当てるしか無いのかな。
次にレベル50になった際のボーナスは、ハクスラスキルのマスタリーでも願おうか。
それが良いかも知れんぞ。
金脈を見付けるスコップなんて貰っても戦力にならんからな。
いい加減な物を貰うより、ちゃんと願いを決めて効果的な物をゲットしなくては。
さて──。
それにしても気になるのはこのチェストボックスだな。
俺はチェストボックスを手に取り眼前で眺めた。
装飾がされた小箱である。
インテリジェンスミミックボックスって、やっぱりミミックだよね?
ミミックって宝箱の姿に擬態して、ダンジョンで貪欲な冒険者が宝箱だと勘違いして近付いてくるのを待ってるモンスターだよな。
冒険者が近付いたら蓋が鋭利な口になっててガブってさ──。
まあ、開けてみるか──。
パカッ。
俺が小箱の中を覗き込むと闇だった。
口ではないようだ。
奥行きが見えない漆黒である。
「なんだ、こりゃあ?」
俺が声を漏らすと闇の中でギョロリと目が開いた。
独眼だ。
なんかスゲー血走ったギラギラした眼球である。
正直キモイ……。
とりあえず目が合ったので、俺もガンを飛ばしながら居直った。
「なんだテメー、何を見てやがるんだ!?」
すると小箱の蓋が勝手に閉まった。
「逃げやがったな!?」
俺が小箱を開けようと力を込めるが空きやしやがらねえ!
蓋の隙間に爪を立てて引っ張るがびくともしない。
「固い! 糞っ、なんだこいつ!!」
俺が声を荒立てているとテントの外からハムナプトラの声が聞こえてきた。
「アスラン殿、どうかなされましたか。大声を出しまして?」
そして、ハムナプトラがテントに入って来た。
「あっ……」
「あっ……」
まずった……。
ハムナプトラがテント内に広げられたマジックアイテムの数々を見て呆然と眺めていた。
そして、低い抑揚で言う。
「それって、私のフォーハンドスケルトンたちが持ってたマジックアイテムですよね?」
俺は咄嗟に否定する。
「ち、違うよ……」
「いやいや、その四色のバトルアックスなんって、モロにそうじゃあないですか!?」
「違うってば、ただの偶然だよ。これは別のダンジョンで以前拾った物品ばかりだよ……」
「いやいや、今ダンジョンに帰って荷物を整理していて思ったんですよ。フォーハンドたちが持ってたマジックアイテムの数々が無くなっているなってさ」
「いやー、それはー、俺の他に誰か冒険者が居て、勝手に持っていったんじゃあないのかな~……」
む、無理が有る言い訳だ……。
く、苦しい……。
苦し過ぎるぞ、俺……。
「まあ、いいでしょう。あのころはまだ敵同士だったんです。その際に奪われた物は仕方無いですよね」
「わ、分かってくれるか!」
「やっぱりそれ、私のマジックアイテムじゃあないですか!!」
「だ、だから違うってばよ!!」
その時である。
俺の手前に置かれていたチェストボックスの蓋がパカリと開いた。
『ハムナプトラ様、お助けよ!』
女の子の声だった。
たぶん小箱の中の目ん玉がしゃべったのだろう。
「ミミックちゃん!!」
『この人間が私を拐っていったのです!!』
俺は素早い動きで小箱の蓋を閉めた。
小箱はガタガタと震えて蓋を開けようと力んでいたが俺がそれを許さない。
力任せに蓋を押さえて開閉を拒んだ。
「こ、このチェストボックスは閉鎖ダンジョンで拾ったんだ。これ、お前のか?」
ハムナプトラが冷たい眼差しで俺を凝視しながら言う。
「そのミミックちゃんは私の話し仲間です。そう、友達です!」
「そ、そうか……」
「あなたは私の友達を拐ったのですか?」
「いやいやいやいや、拾ったんだよ。強いて言うなら保護したんだ。これがお前の友達って言うなら返すよ、返すから!!」
「当然ですね……」
そう言いながらハムナプトラは、俺の手元からチェストボックスを奪い取った。
そして蓋を開ける。
「ミミックちゃん、大丈夫かい?」
『ハムナプトラ様、怖かったよ~!!』
こいつ、ミミックの癖に泣いてやがるのか!!
女の子の声でそんな風に言われたら、なんか俺が如何わしいことをしたみたいではないか……。
「ミミックちゃん、何もされなかったかい?」
『お尻を撫でられました……』
お尻って何処だよ!!
「こんなあどけない子供になんて酷いことを……」
えっ、なに、それって子供なの!?
子供のミミックなの!?
「じゃあ、安全な場所に帰ろうか、ミミックちゃん。変態さんが居ない場所で今晩は寝ましょうね」
『はい、ハムナプトラ様~♡』
なんだ、こいつら?
ラブラブなのか??
不老男と小箱幼児のラブロマンスなの???
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