ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げをしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語。(タイトルに一部偽り有り)
第302話【真の夜】
俺はスカル姉さんと夜の町を歩いていた。
そこはソドムタウンでも客引きが少ない通りである。
街灯が少なく暗い通りだから、強盗などを警戒して人の通りが少ない道なのだ。
まあ、こんな寂しい通りを選んで帰るのは、俺の呪いを気づかってである。
俺とスカル姉さんは、そんな夜道を二人で歩いていた。
借りているログハウスに帰る道中である。
ギルガメッシュとは、魔法使いギルドを出たところで別れたのだ。
ハンパネルラの記憶を消したのは、アマデウスが怪しいとなったが証拠が一つも無い。
ただの推測でしかないのだ。
だから、これ以上今日は何も出来ないだろうと別れたのである。
そして、俺とスカル姉さんは人気の無い通りを、とぼとぼと歩いていた。
俺がスカル姉さんの少し後ろを歩きながら問う。
「スカル姉さん……」
「なんだ、アスラン?」
「基本的なことを訊きたいんだが」
「んん?」
「ところでなんで俺たちは、ハンパネルラの記憶を消した犯人なんて捜してるんだ?」
「だ、だよな……」
「だってよくよく考えたら、俺たちに関係無いよね?」
「う、うん……」
「そもそもケルベロスが暴れたのだって、俺たちには関係無い話だしさ」
「う、うん……」
「なのになんで俺たちは犯人捜しに首を突っ込んでるの?」
「私も紅葉婆さんのところに向かってるころから同じことを疑問に抱いていたんだけど、なんか空気に飲まれて言い出せなかったんだ……」
「なんだよ、スカル姉さんも気付いてたのかよ」
「そうだよな、そもそも私たちには関係無い話だもんな……」
「そうだよ、ケルベロスが暴れようが、ハンパネルラの記憶が消されようが、地獄門が開こうが、関係無いよね?」
「地獄門が開くのは、不味くね?」
「そうなん?」
「だって地獄門が開いたら、この町が滅ぶかも知れないじゃんか」
「え、そうなの?」
「たぶんな……」
「てかさ、地獄門が開いたらどうなるのさ?」
「し、知らん……」
「そうだよな、その辺を紅葉婆さんに訊かなかったもんな」
「だって早く帰って暖炉の前でゆっくりぐったりモッチリダラダラとしたかったんだもん……」
「うわ、怠惰!」
てか、モッチリってなんだろ?
「だって私なんて一日中町の中をヒールして回ってたんだぞ、もう本当に疲れたわ~」
「同感、俺もだ。俺も戦い疲れたわ……」
「大体さ、分かってたらお前が言ってくれたら良かったのに、ギルガメッシュにさ」
「やだよ、空気読めないヤツだと思われたくないし~」
「え、なに、アスランはギルガメッシュに媚びを売ってるのか?」
「そ、そんなわけないだろ!」
「なに怒ってるのさ、図星だったの?」
「違うってば!」
「そうか~。アスランの好みはムキムキマッチョオヤジか~」
「それだけはマジで無いから!!!」
スゲー誤解だぞ。
それは天地がひっくり返っても有り得ないわ。
「まあ、とりあえず俺は明日から旧魔王城に旅立つから、あとは宜しくな」
「うわ、何それ、ズルイわ~。自分だけ逃げるのか、アスラン!」
「だってこの案件は底無しだぞ、犯人を見付け出すのに何日も掛かるだろ?」
「そうだよな……」
「しかも俺たちは冒険者であって刑事でも探偵でもないんだぞ」
「ケイジってなんだよ?」
あー、この世界には刑事が居ないのか。
てか、探偵は居るのかな?
「まあ兎に角だ。俺は付き合いきれんから、明日になったら旅立つ。これは決定事項だ」
「まあ、私も明日からは普通に過ごそうかな。やっぱりダラダラが一番だよ」
そんな会話をしていると防壁のゲートに到着した。
ログハウスはゲートの外に在るのだが、夜でもゲートは通れるのかな?
てか、大きな門が閉まってるしさ。
そしてスカル姉さんが門番に何か話すと、端っこにある小さな出入り口が開かれた。
なるほど、あそこから夜でも出入りが出きるんだね。
俺たち二人は、こうしてログハウスまで帰った。
ログハウスに帰ると皆が心配気に待っていた。
まあ、町であんなことがあったばかりだもんな。
なかなか帰ってこない俺たちを心配してくれていたのだろうさ。
「アスランお帰り、生きてたか」
「もう飯は無いからな~」
「ほら、次はガイアちゃんのばんだよ」
「あー、ババ引いた~」
心配してねえ!!
ゴリ、バイマン、オアイドス、それにガイアがトランプで遊んでいた。
うん、何も心配してないや……。
心置き無く遊んでやがるぞ……。
畜生どもが……。
そんなわけだから俺は疲れたので部屋に戻ってベッドに寝転んだ。
薄情者とは付き合いきれんな。
「あ~、今日はマジで疲れた……」
よし、あと今日は新スキルチェックをして寝ようかな。
祝レベル31だぜ。
どれどれ、どんな新スキルを覚えたかな~。
「ステータスかもーん!」
んんー、新スキルは二つだけか……。
さてさて、まずは~。
【ランスチャージストライク。乗馬中のランス系の武器で、10メートル以上の疾走の後に放てる。それは攻撃力が5倍された一撃となる。一日に撃てる回数は、本人レベルの20起きに一回追加される】
おは!?
何これ、凄いわ!!
攻撃力が5倍ですよ!!
でも、条件が複雑だな……。
ランス系武器で、乗馬しながら10メートル走ってからしか使えないのか。
まあ、それでも5倍のダメージは凄いやね。
ただでさえ、ランスの一撃は凄いのにさ。
俺はベェノムやケルベロスを撃破したさいの激しい感触を思い出していた。
これ、オーバーキルじゃね?
まあ、ビックなのは良いことだ!
さて、ルンルン気分で次行ってみるか~。
【ダブルクラッシャー。二刀流武器で、強打を放つ。それは攻撃力が2倍された一撃になる。一日に撃てる回数は、本人レベルの15起きに一回追加される】
おお、二刀流の必殺技キター!
これで俺の格好良さが一段と輝くぜ!
よーし、これで新たなる冒険記をド派手に繰り広げるぞ!!
よし、寝る!!
テンション上がり出したけど寝る!!
………………。
…………。
……。
寝られるか!!
テンションが上昇して寝れないわ!!
俺も皆とトランプして遊ぶぞ!!
俺は自室を飛び出した。
【つづく】
そこはソドムタウンでも客引きが少ない通りである。
街灯が少なく暗い通りだから、強盗などを警戒して人の通りが少ない道なのだ。
まあ、こんな寂しい通りを選んで帰るのは、俺の呪いを気づかってである。
俺とスカル姉さんは、そんな夜道を二人で歩いていた。
借りているログハウスに帰る道中である。
ギルガメッシュとは、魔法使いギルドを出たところで別れたのだ。
ハンパネルラの記憶を消したのは、アマデウスが怪しいとなったが証拠が一つも無い。
ただの推測でしかないのだ。
だから、これ以上今日は何も出来ないだろうと別れたのである。
そして、俺とスカル姉さんは人気の無い通りを、とぼとぼと歩いていた。
俺がスカル姉さんの少し後ろを歩きながら問う。
「スカル姉さん……」
「なんだ、アスラン?」
「基本的なことを訊きたいんだが」
「んん?」
「ところでなんで俺たちは、ハンパネルラの記憶を消した犯人なんて捜してるんだ?」
「だ、だよな……」
「だってよくよく考えたら、俺たちに関係無いよね?」
「う、うん……」
「そもそもケルベロスが暴れたのだって、俺たちには関係無い話だしさ」
「う、うん……」
「なのになんで俺たちは犯人捜しに首を突っ込んでるの?」
「私も紅葉婆さんのところに向かってるころから同じことを疑問に抱いていたんだけど、なんか空気に飲まれて言い出せなかったんだ……」
「なんだよ、スカル姉さんも気付いてたのかよ」
「そうだよな、そもそも私たちには関係無い話だもんな……」
「そうだよ、ケルベロスが暴れようが、ハンパネルラの記憶が消されようが、地獄門が開こうが、関係無いよね?」
「地獄門が開くのは、不味くね?」
「そうなん?」
「だって地獄門が開いたら、この町が滅ぶかも知れないじゃんか」
「え、そうなの?」
「たぶんな……」
「てかさ、地獄門が開いたらどうなるのさ?」
「し、知らん……」
「そうだよな、その辺を紅葉婆さんに訊かなかったもんな」
「だって早く帰って暖炉の前でゆっくりぐったりモッチリダラダラとしたかったんだもん……」
「うわ、怠惰!」
てか、モッチリってなんだろ?
「だって私なんて一日中町の中をヒールして回ってたんだぞ、もう本当に疲れたわ~」
「同感、俺もだ。俺も戦い疲れたわ……」
「大体さ、分かってたらお前が言ってくれたら良かったのに、ギルガメッシュにさ」
「やだよ、空気読めないヤツだと思われたくないし~」
「え、なに、アスランはギルガメッシュに媚びを売ってるのか?」
「そ、そんなわけないだろ!」
「なに怒ってるのさ、図星だったの?」
「違うってば!」
「そうか~。アスランの好みはムキムキマッチョオヤジか~」
「それだけはマジで無いから!!!」
スゲー誤解だぞ。
それは天地がひっくり返っても有り得ないわ。
「まあ、とりあえず俺は明日から旧魔王城に旅立つから、あとは宜しくな」
「うわ、何それ、ズルイわ~。自分だけ逃げるのか、アスラン!」
「だってこの案件は底無しだぞ、犯人を見付け出すのに何日も掛かるだろ?」
「そうだよな……」
「しかも俺たちは冒険者であって刑事でも探偵でもないんだぞ」
「ケイジってなんだよ?」
あー、この世界には刑事が居ないのか。
てか、探偵は居るのかな?
「まあ兎に角だ。俺は付き合いきれんから、明日になったら旅立つ。これは決定事項だ」
「まあ、私も明日からは普通に過ごそうかな。やっぱりダラダラが一番だよ」
そんな会話をしていると防壁のゲートに到着した。
ログハウスはゲートの外に在るのだが、夜でもゲートは通れるのかな?
てか、大きな門が閉まってるしさ。
そしてスカル姉さんが門番に何か話すと、端っこにある小さな出入り口が開かれた。
なるほど、あそこから夜でも出入りが出きるんだね。
俺たち二人は、こうしてログハウスまで帰った。
ログハウスに帰ると皆が心配気に待っていた。
まあ、町であんなことがあったばかりだもんな。
なかなか帰ってこない俺たちを心配してくれていたのだろうさ。
「アスランお帰り、生きてたか」
「もう飯は無いからな~」
「ほら、次はガイアちゃんのばんだよ」
「あー、ババ引いた~」
心配してねえ!!
ゴリ、バイマン、オアイドス、それにガイアがトランプで遊んでいた。
うん、何も心配してないや……。
心置き無く遊んでやがるぞ……。
畜生どもが……。
そんなわけだから俺は疲れたので部屋に戻ってベッドに寝転んだ。
薄情者とは付き合いきれんな。
「あ~、今日はマジで疲れた……」
よし、あと今日は新スキルチェックをして寝ようかな。
祝レベル31だぜ。
どれどれ、どんな新スキルを覚えたかな~。
「ステータスかもーん!」
んんー、新スキルは二つだけか……。
さてさて、まずは~。
【ランスチャージストライク。乗馬中のランス系の武器で、10メートル以上の疾走の後に放てる。それは攻撃力が5倍された一撃となる。一日に撃てる回数は、本人レベルの20起きに一回追加される】
おは!?
何これ、凄いわ!!
攻撃力が5倍ですよ!!
でも、条件が複雑だな……。
ランス系武器で、乗馬しながら10メートル走ってからしか使えないのか。
まあ、それでも5倍のダメージは凄いやね。
ただでさえ、ランスの一撃は凄いのにさ。
俺はベェノムやケルベロスを撃破したさいの激しい感触を思い出していた。
これ、オーバーキルじゃね?
まあ、ビックなのは良いことだ!
さて、ルンルン気分で次行ってみるか~。
【ダブルクラッシャー。二刀流武器で、強打を放つ。それは攻撃力が2倍された一撃になる。一日に撃てる回数は、本人レベルの15起きに一回追加される】
おお、二刀流の必殺技キター!
これで俺の格好良さが一段と輝くぜ!
よーし、これで新たなる冒険記をド派手に繰り広げるぞ!!
よし、寝る!!
テンション上がり出したけど寝る!!
………………。
…………。
……。
寝られるか!!
テンションが上昇して寝れないわ!!
俺も皆とトランプして遊ぶぞ!!
俺は自室を飛び出した。
【つづく】
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