ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げをしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語。(タイトルに一部偽り有り)

ヒィッツカラルド

第131話【スケルトンウォリアーの群れ】

俺はテイアーから貰った下手くそな地図を元にひたすらダンジョンを進んだ。

何千年間も生きているか知らんけど、長生きしてても絵って才能なのね。

すげー、下手糞なマップだわ。

まあ、それはさておいてだ。

まずは最短距離でテイラーの身体が眠る奥地を目指す。

その道中に必ず英雄クラスのアンデッドが居るはすだ。

出合ったら殺す。

サーチ&デストロイってやつよ!

うん、俺ってばカッコイイぜ!!

とか何とか言っている間にスケルトンの群れと遭遇しちゃったよ。

かなり数が多いな。

俺はそそくさと岩陰に隠れた。

広い通路だ。

幅15メートルほど有る。

長さは不明な一本道。

天井も高い。

明かりは無しだ。

俺は警戒のためにランタンで先を進んでいたからバレていない。

ランタンのシャッターを絞って明かりを小さくしていたからだ。

ランタンを足元に置いた俺が崩れた岩陰から向こうを覗けば、スケルトンたちがウヨウヨと動いている。

その数は五十体は居そうだな?

ネーム判定すると【スケルトンウォリアー】であった。

まあ、全員が武器や防具を装備しているもんね。

確かにスケルトンウォリアーですわ~。

それに何体かはマジックアイテムを装備しているぞ。

こりゃあ、倒さん理由が無いわな。

でもだ──。

もう、スケルトンウォリアーなら無双出来るころだろうか?

出来そうだよね?

いやいや危ないな。

この前は、それで死にかけたんだ。

ここはせめて半分ぐらいは減らして置きたい。

俺は異次元宝物庫から火炎瓶を五本取り出す。

はい、作りましたよ!

中身はハイブリッドですよ!

レシピはワイズマンに紹介してもらったゴモラタウンの怪しい冒険者さんに訊きましたわ。

ウォッカをベースにカクテルされた燃料と、ゴモラタウンの魔法使いギルドで売っていた発火原石を蓋に使った俺オリジナルな火炎瓶ですよ。

発火原石は衝撃に弱く、瓶が割れればその衝撃で砕けて火を放つ。

爆破原石ほどの火力は無いが、燃料カクテルに引火すれば爆炎を上げる代物ですわん。

まだ、一回しか実験してないから100%の代物じゃあないけれど、まあ上手く行くだろう。

俺は両手に火炎瓶を持つと立ち上がる。

スケルトンたちまでの距離は約15メートルほどだ。

行くぜ!

「とぉーーりや!!」

俺は思いっきり火炎瓶を投擲した。

飛んだ火炎瓶がスケルトンの一体にモロ当たり、床に落ちてからパリーンっと割れる。

だが、発火しない……。

あれーーー??

そして、スケルトンたちが一斉に俺を凝視した。

あー、不味いな……。

すると憤怒の形相でスケルトンたちが走り出した。

俺に向かってだ。

不味い不味い!!

俺は慌てて片手に有った火炎瓶をスケルトンたちの足元に投げつけた。

今度はちゃんと引火する。

パリーンと割れた火炎瓶の燃料から業火が上がって数体のスケルトンを炎で巻き込む。

よし、行けるじゃんか!!

俺は慌てて残り三本の火炎瓶を次々と投げた。

床に当たって割れた火炎瓶からは高々と炎が舞い上がる。

うんうん、なんとか十体ぐらいのスケルトンは減らせたかな~。

予想より成果は少ないけれど、もういいや。

ここからは白兵戦の無双モードだぜ!!

俺は異次元宝物庫からロングソード+2とウォーハンマー+2を取り出して二刀に構える。

「まずはマジックトーチ、からの~」

ウォーハンマーの先端が魔法の明かりが灯される。

これはウォーハンマーの能力だ。

更に──、ウォーハンマー二つ目の能力を使う。

「ウェポンスマッシュ!!」

俺は先頭で走って来たスケルトンの頭部を、ウォーハンマーの攻撃スキルの一撃で打ち砕く。

それから直ぐに二匹目のスケルトンにウォーハンマーを投げつけて、見事に破壊してやった。

ウォーハンマーはバランスが悪いから二刀流には向きませんからね。

まあ、これで良しですよ。

よーし、あとは対アンデッド用のロングソード+2でぶった斬るのみよ!!

俺はロングソードを片手に暴れまわる。

少しずつ引きながら戦えば、知能の低いスケルトンならさばけそうだ。

回り込まれなければ何とでもなる。

俺は敵の攻撃を、左腕に装着したバックラーで弾いては右手のロングソードで撃破して行く。

また一体、また一体とスケルトンは数を減らして行った。

そんな中で、スケルトンウォリアーの隙間から後方で弓矢を引くスケルトンが目に入る。

やーーべ!!

飛び道具だよ!!

ここでスケルトンアーチャーの登場ですか!?

俺は対角線上にスケルトンウォリアーを置いて戦う。

何とかスケルトンアーチャーの狙撃は免れていたが、時間の問題だ。

盾となるスケルトンウォリアーの数はドンドンと減って行く。

そりゃあそうですよね。

だって俺がスケルトンを倒して減らしてるんだもの。

よし、とりあえずあと七体だ。

ここは一気にスケルトンアーチャーを始末するか。

俺はスケルトンウォリアーの隙間を抜いてスケルトンアーチャーに向かって走り出した。

一発目の狙撃が発射される。

だが、矢は俺の眼前で、不自然な方向に曲がって逸れた。

よしよし、予想通りだぜ!

ヒッポグリフの巣で拾ったシルバーネックレスの効果が炸裂しましたわ!

ちなみにこれね。

【シルバーネックレス+2。矢の直撃を一回だけ避ける。矢の直撃を一回だけ避ける】

シルバーネックレスの効果で、二発の矢を避けれるが、そこまで待つ必要は無いな。

俺は矢を引き直そうとしているスケルトンアーチャーの目の前まで接近していた。

「あ~ら、よっと!」

俺はスケルトンアーチャーの顔面をロングソードで突き壊す。

よし、あと六体だ!!

振り返りざまに、逆水平斬りで一体。

更に袈裟斬りで、もう一体。

二体連続撃破。

残るは四体だ!!

「そーーら!!」

兜割りで、一体撃破!!

「そーーれ!!」

水平斬りで、首を跳ねる!!

あとこれで二体だ!!

っ!!!!????

な、なんだ……。

俺は突然のことに唖然としていた。

残り二体のスケルトンウォリアーの背後に、巨大な影が立っていたのだ。

ミイラだよね……。

ジャイアントマミーですか……?

それは2メートル以上の巨人だった。

「フンガァーー!!」

胸を多く開くように左右の裏拳を放ったジャイアントマミーが、残り二体のスケルトンウォリアーをなぎ払う。

二体のスケルトンは左右の壁に激突して木っ端微塵に砕け散った。

な、何て言うパワーでしょうね……。


【つづく】

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