神に気に入られて異世界転生した俺は、救世と終焉の神殺しとなる

あざらし

87話 胃が・・胃が痛いです・・・



 ランシェス王国王城


現在の時間は朝9時を回ったところである


王城の庭には陛下とヴィンタージさん含めた近衛騎士が5名


それに父とファスクラ軍務卿


そして、最速送迎貴族の俺である






え?何で送迎貴族かって?


良く考えてくれ・・国の頂点ばかり、ゲートで送り迎えしてるんだぜ


ちょっとくらい自虐っても、罰は当たらないと思うんだ






ゲート若しくはゲートもどきを使える者はかなり少ないとはいえ、こうも送迎率が高いとな・・


最悪〖送迎で商売出来て食っていけるんじゃね?〗と思うほど、俺の送迎率は高かった






ちょっとした現実逃避から意識を戻し、ゲートを開く


繋いだ場所は、封印の聖域の境界線


いきなり黒竜達の前に現れると驚くからな


人間慣れもしていないだろうし、回避できる危険要素を排除した訳である






全員が初めて見るゲートに「「「おおっ!」」」と声を上げる


いや・・そんなに驚くことじゃないんだが・・・


俺の感覚がおかしいのか?


そんな中、軍務卿から






「クロノアス卿!軍に所属する気はないか?好待遇を約束するぞ!」






と勧誘されてしまった


しかし直後に






「バラガスよ。それは聞き逃せんの」






と陛下に釘を刺される


軍が強化され過ぎるのも考え物だと言う陛下からの忠告であった


そして一行はゲートを潜る






ゲートを潜り抜けた後、陛下が感嘆の声を上げる






「これがゲートか。確かに便利よの。唯一の弱点は、一度訪れた場所にしか繋げぬことか」






実は、俺にだけ許された裏技はあるのだが、今は秘密


直感だけど、今漏らすと大事になりそうな気がするからな


そして、一行は旧群れ長と新群れ長が待つ場所へと向かう






歩いて数分、黒竜達が出迎える


黒竜達が先導をしてくれるそうだが、近衛は緊張しつつも、周囲への警戒を怠らない


軍務卿は楽し気に、父はと言うと






「我が息子ながら、未だに信じられんな」






と言いつつも、何かを確認するように歩いていた






黒竜達に先導されて更に数分歩き、目的地に到着した模様


ん?なんで模様って言ったのかって?


俺も何処で話をするか聞いてないからな


それに、到着した場所にはテーブルと椅子があるし、間違っていないだろう






陛下が椅子に座り、近衛が陛下の後ろで直立不動になって並ぶ


父と軍務卿も陛下の両隣に座る


そして俺はと言うと






「主様はこちらへ。直ぐにディスト様と長を連れてまいりますので」






人語が話せる黒竜達に案内され、何故かお誕生日席に座らされる


待つこと5分位、ディストと群れ長が姿を見せる






「待たせたな、人族の王よ。我はディスト。主の眷属竜だ。こっちは新しい長だ」






ディストの紹介に近衛は不快感を示したようだ






「(まぁ、言い方悪いし、仕方ないよなぁ)」






なんてことを考えていたら、ディストと群れ長が爆弾を投下する






「主、お待たせして申し訳ありません。食料の調達に手間取りまして」






「主様、こちらは果実を絞ったものになります。是非、お飲み下さい」






陛下よりも、俺に丁寧な言葉を使う


それを見た近衛は、当然面白くなく






「貴様!我らが王にその態度は何だ!」






「ここは王の直轄地だぞ!住まわせてもらっていることを忘れるな!」






黒竜達に向かって怒りをぶちまける


こんなことを言われれば当然黒竜達も黙ってはいられない


一触即発の空気になる


父と軍務卿は黙ったままだ


逆にディストと群れ長も黙ったまま


そんな空気が数秒続き






「止めぬか。ここへは対話をしに来たのだ。争いをしに来たわけではない。それに、これは予想の範囲内だ。お前達の気持ちはわかるが、今は自重せよ」






陛下の言が飛ぶ


その一言で近衛は黙る


その一言を聞いた群れ長は






「失礼した、人族の王よ。ただ、我らは主様に忠誠を誓う身。そちらの人間も理解してほしい」






群れ長の言葉に、何やら考え込む近衛騎士


そんな様子を見た軍務卿が近衛に語り掛ける






「あいつらもお前らも同じだな。お互い主従が違うんだ。険悪になっても仕方ないだろう」






だが、この軍務卿の言葉に一人の近衛騎士が反論する






「それならば、クロノアス卿の主君は陛下の筈です!クロノアス卿に臣下としての忠誠を誓うなら、陛下にも誓わなければならないはず!それに、彼らが住まうのはランシェスの国土です!」






確かに正論だな・・ただ、その正論には大きな落とし穴があることに気付いてないか


陛下と父は黙り、軍務卿が近衛の間違いを正す






「それは俺達人間の・・ランシェスのルールを押し付けているだけだな。黒竜達には黒竜達のルールがある。そして・・その事に干渉しないことは陛下と代理人であるクロノアス卿との間で約束が交わされている。お前は、陛下が決めたことに異を唱えるのか?」






軍務卿の諭すような言葉に、近衛騎士は我へと返り、陛下を見る


陛下は怒るでもなく、叱責するでもなく、ただ黙っている


そんな陛下に対し、近衛達は






「申し訳ありません、陛下!陛下のお決めになったことに異を唱えたわけではありません。ですが、言葉に出してしまった事は事実・・・処分は如何様にも」






近衛達は陛下に対し謝罪したが、謝罪する相手が違くないかな?


陛下も同じ考えらしく






「お前達の気持ちは十分理解した。咎めはせぬ・・が、謝罪するべき相手を間違ってはおらぬか?」






「・・・・・」






「お前達の忠義は分かっておる。だがな・・お前達が口にした言葉は、他国への内政干渉と同じだ。余は土地を提供し、その見返りとして国防を担ってもらう約束をしておる。その約束に内政干渉は含んでおらん。下手に干渉すれば、被害を被るのはこちらだからな。さて・・ここまで言えばわかるな?」






「はい。黒竜族の者達、言葉が過ぎた。もし、許せぬと言うのなら、この首一つで勘弁願いたい」






陛下にも諭され、近衛は謝罪し、自らの命を持って償おうとする


そんな彼らに対し群れ長が出した答えは






「我らの約束事は、ランシェスと言う国が危機に陥った時に助けることだ。この地で悪事を働く者は見過ごせんが、国を思っての事なら水に流そう。我らは同じ戦場に立つ戦友となるやもしれんからな。ただ一つ、我らの主はグラフィエル様だけだ。言葉使いが悪いのは容赦願おう」






群れ長はそう発言し、謝罪を受け入れた


ディストは少し不服そうであったが、今は群れ長ではない


ちらりと横目で視線を送り、許すように促す


ディストも俺に促されたので、思うところはある様だが、追究しない姿勢となった






と言うか、今の姿で追及したら腰抜かすんじゃなかろうか?


今のディストは竜化状態で、その姿はまさしく最強で最凶な竜の姿である


後で「何故、竜化してたんだ?」と聞くと「そちらの方が威厳があると思いまして」と中々にユーモア溢れる答えだった






一悶着ありはしたが、1時間と掛からず対談は終わる


最後にはお互いに握手(竜の爪に手を当てる感じ)して、友好的に締めくくられる


握手は人間の作法で竜族にはないが、今回は相人間側に合わせた形となった






途中、ディストが竜化から人化したりもしたので大いに盛り上がったりもしたな


軍務卿もしっかりと話し合いをし、収穫祭前に一度訓練を行う事を決めていた






そして一行は、ディストを新たに加え、王城へと帰還


陛下のお言葉に甘え、送り届けた後はフェリックの野営駐屯地へとゲートを繋ぎ、戻った








フェリック皇国、野営駐屯地


黒竜達が飛来し、その動向を監視するための部隊は、現在撤収作業を行っていた


依頼遂行中のグラフィエルが戻らないため、一夜野営し、帰還するまで待っていたが、六竜達からの進言があって、昼までに撤収作業を終える段取りになっていた






時刻は正午前、空間が歪み、ゲートが繋がる


繋がった空間から出てきたのはグラフィエルと見知らぬ男が一人


だが、警戒はしなかった


グラフィエルと共に出て来たので、彼の従者だと認識したのだ


それは間違ってはいない・・彼が人化した竜と言う事以外は


そして・・・






「お待たせしてしまい、申し訳ない。こちらの用事は全て済みました。皇都へ戻ることにしましょうか」






「いえ・・それで、黒竜達はどうなさったのですか?」






「とある方に少しお願いをしまして。今は新天地で暮らしてますよ」






この言葉に、眉をピクリと動かす騎士


おや?気付かれたかな?


まぁ、今更後の祭りさ


そちらの依頼は『殲滅か排除』なのだから


俺はちゃんとフェリック皇国からは『排除』したのだから






何か言いたいけど、言う訳にもいかず、騎士と俺との睨み合いが数秒続き






「おおよその予想はつきます。申し訳ないのですが、こちらの予想のまま、報告を上げてもよろしいですか?」






「予想の部分は、あくまでも個人的主観に基づくもの、と書いていただけるなら構いませんよ」






このようなやり取りをして、お互い笑顔で握手


お互い笑顔で、ちょっと手に力を入れてはいるが


その様子を見ていた他の者達は、触らぬ神に祟り無しとでも言うかの如く、撤収作業に没頭していた






正午を少し過ぎた頃には撤収作業が完了し






「これより、皇都へ帰還する!」






指揮官が号令を発したところで、待ったをかける






「何ですかな?まだ何かおありなのですか?」






「いや、お待たせしたお詫びも兼ねて、皇都まで最短距離でお送りしようかと」






「本当ですか!?それは非常に助かります!」






こちらの申し出に飛びつく指揮官


何処の国も軍と遠征費に関しては、頭の痛い問題なんだなと実感してしまう出来事だった








ゲートを皇都まで繋ぎ、順番に潜っていく


軍の一部を動かしているので、人数は300人を超える


ゲート接続時間が10分を超えた辺りで、少しざわつき始める


それも仕方の無い事だとは思う






ゲートはゲートもどきに比べて、結構な魔力を消費する


普通の人間なら、3分繋げていられれば超一流とまで言われる


更に付け加えるなら、使用できる者は一握り


そのゲートを4倍近い時間維持している


ざわつくなと言うのが無理な話であった






15分後、全員がゲートを潜り終え、皇都門前に並び立つ


門番はいきなり出て来た俺達に驚くが、指揮官の説明で納得する


門を潜り、分かれ道に差し掛かったところで、ランシェス組とフェリック軍は別れた






フェリック軍と別れた俺達は、ギルドへと向かう


尚、同行していた騎士二名は、報告の為に俺達と共にいる


ギルドで報告を済ませた後、城へ報告に向かうそうだ






ギルドの扉を潜り、受付にギルマスを呼んでもらい、報告会がギルマスの執務室で行われた


事の顛末を聞いたギルマスは






「【蹂躙者】の二つ名を持つだけはあるのか・・まさか1日で依頼達成とは」






「黒竜達も訳アリでしたからね。それがなければ、後半日は掛かったかもしれません」






「それでも半日か・・・そう言えば、いつまでこっちにいるんだ?」






「さぁ?・・遅くても来月初旬には帰りますけど。予定もありますし」






「・・・なら、少しの間は活動する予定で良いんだな?」






「活動する暇があれば・・ですけど」






「どっちにしても、もう一度ギルドには来てもらわないとダメだな。報酬の支払いは、城へ報告の後になるし」






「仕方ないですね・・決まったら教えてください」






報告と今後の話し合いが終了し、ギルド前で騎士達と別れ、屋敷の帰路に着く






屋敷の前で少し身震い






「(まだ、怒ってるのかな?)」






少しドキドキしながら屋敷の扉を開けると・・出迎えたのはナユル、リア、ティア、シアの4人だけだった






「(まだ怒ってたか・・)」






そう思う俺だが、ナユルの説明で杞憂だと知る






「ミリアとリリィとラナなら、リアフェル王妃様に連れられて、皇城へ一緒に行きましたよ」






皇城にか・・あれ?何か嫌な予感が・・・


その予感は的中する






「グラフィエル様。皇城から使いの者がお見えです」






メイドから来客の報告


相手は皇城からの使者


何となく、面倒事だと確信する俺


その確信は外れることなく、使者からの言葉は






「クロノアス卿は至急、皇城に来られたし」






そう言って迎えの馬車に拉致られる


問答無用!って感じなので抵抗しなかったのもあるが


そしてそのまま、皇城へ連行される


あまりの出来事の早さに、周りは呆気にとられ、見ているだけだった






フェリック皇国・皇城


拉致られ、連行された先は、フェリックとランシェスが会談している応接室だった






「え~と・・何故自分はここに呼ばれたのでしょうか?」






部屋の中を見渡すと、ミリア、リリィ、ラナもいた


そんな3人は黙して語らず


俺は孤立無援となっていた


そんな状況下の中、リアフェル王妃が口を開く






「まずはこちらに座りなさい。そこで立っていても話は進みませんよ」






訳が分からぬまま、言われた通りの場所に座る


呼ばれた理由に思い当たる節はあるんだが、情報伝達が早すぎやしないか?


そう考えるも、どうやらそれは正解であった






「ふぅ・・良くもやってくれたな。こっちは大損害だ。・・・で、何か言う事はあるか?」






皇王陛下から威圧プレッシャーが押し寄せる


俺には何ともないけどな


だけど、説明しないと収まらないか


もう一踏ん張り頑張りますか・・・






「自分はそちらの要望通り『殲滅又は排除』を実行しただけですよ?」






さて・・この言い訳に、どう返してくるのかな?


全智神核と思考加速を使ってどうにでも返すけどな






「白々しい・・我が国の内情を国外で話しただろうが。それについて弁明があるのなら聞いてやる」






「殿下からは『噂は既に流れている。早急な解決を望む。出来るなら排除が望ましい。極力内密に。』と聞き、要求されたことです。何一つ破ってはいませんが?」






「常識的に考えて、外の国に漏らす馬鹿がどこにいる!」






「『噂は既に流れている』のですよね?それが国外に流れていても可笑しくないのでは?そう・・ランシェス王の耳にまで流れていても可笑しくはない」






「・・・お主が流したのだろう?」






「(ん~・・これ、言って良いのかな?)」






そこでちらりと横目でリアフェル王妃を見ると「好きにやりなさい」と視線を送ってくれた


リアフェル王妃の許可も出たので、好きにやりますか






「正確には、ランシェス王の耳には届いていましたよ。王自身は何も言いませんでしたけどね。殿下も言っていたではありませんか・・『人の口に戸は立てられぬ』と」






「・・・何故、そう言いきれる?」






「陛下の対応が早すぎるんですよ。詳細は知らなくても、何かしらあるだろうとは身構えるでしょう。自国ではなく他国の、それもSSSへの指名依頼ですよ?何か非常事態が起こっていると考えるのが普通だと思いますが?」






「・・・最終的に漏らしたのはお主だろうが」






「かもしれませんし、違うかもしれません。自分もある程度は憶測も含んではいますので。ですが、同じことですよ」






「・・・どういう意味だ?」






「・・庭を少しお借りしますね」






そう言って立ち上がり、窓を開け、召喚魔法を発動


それと同時に、ディストへ思念伝達を行う






『(ディスト、悪いが竜化して召喚に応じてくれ)』






『(承知しました。その後は?)』






『(指示するまで待機してくれ。決してキレるなよ?)』






『(承知いたしました)』






そのやり取りの間に召喚陣が光を放ち〝黒曜竜ディスト〟が召喚に応じる






大きな咆哮を上げ、ディストが庭に現れる


咆哮を聞いた国民は恐怖し、混乱が起き始める


それは王城でも変わらない


突然現れた竜に近衛が部屋に雪崩れ込み、フェリック皇王達の身を守りに入るが






「こう言う事です。当時の黒竜族の群れ長は自分に降り、黒竜族はディストの元、一族全てが自分の庇護下に入りました。自分は領地を持っておらず、未成年でもあるので、大人の力を借りた次第です」






呆気に取られていたフェリック皇王だったが






「・・・・それならば、こちらに・・いや、それは無理か」






「ええ・・そちらの要求が『殲滅又は排除』でしたからね。それに・・・」






「それに・・何だ?」






「自分はランシェスの貴族でもあるので・・それでもご不満ならどうしますか?戦争でもされますか?」






皇王の言いたい事はわかるが、敢えてスルーし〚フェリック側の要求を最優先しましたよー〛と強調しておく


そして最後は、若干脅してみる


愚王なら、戦争に踏み切るだろうが・・・






「・・・はぁぁぁ・・リアフェル殿。貴殿の言った通りになったな・・・賭けは貴殿の勝ちだ」






「・・では、この件は・・・」






「・・・不問にせざるを得んな。そもそも、我が息子の落ち度もあるしな・・・後で再教育か」






・・・人で賭け事するなよ


そして、殿下はご愁傷様です


しかしこの二人は、何を賭けていたんだ?


・・・・・あれ?ミリア達が微妙に不機嫌になってないか?






「え~と・・王妃様?一体何を賭けていたんですか?」






「あなたの婚約者が増えるのですよ。それと、同盟の件です。もう一つは・・・今は知らなくて良いでしょう」






・・・・・・・はい?何だって?婚約者が増える?


寝耳に水なんですけど?


その時、ゾクッとするような視線が突き刺さる


発生源は・・・うん、当然ミリア達だよね


でもさ・・俺、何も悪くないと思うんだ・・・・


あ・・・胃が痛い・・






そして紹介されるフェリック皇国第九王女


名前はルテリーゼ・モンテロ・フィン・フェリック


歳は14歳で同い年


彼女は自己紹介しながら、眼をキラキラさせていた






ははは・・・もう、どうにでもしてください






そんな状況に、近衛もディストも呆然としている


と言うかこのままじゃ混乱が収まらないな






「ディスト。人化してこの部屋まで来てくれ」






「承知いたしました」






ディストは人化し、庭から窓へ跳躍して部屋に入る


近衛は警戒度を最大にして臨戦態勢に入るが






「臨戦態勢を解け。あの者は大丈夫だ」






フェリック皇王の静かな一言に、警戒は緩めずに臨戦態勢を解く






「ありがとうございます。あのままでは、話もままならないでしょうから」






皇王に礼を述べる


そんな態度を見た皇王は






「・・・ほう。話に聞いていたのとは少し違うな。リアフェル殿に聞いた話では、少し礼儀がなっていないと聞いていたが」






リアフェル王妃・・俺の株を上げるか下げるかはっきりしてください


今までやらかしてるし、面と向かって言うのは怖いので、口には絶対に出さないが






「ははは・・・自分も当時は子供だったということで・・・」






「・・・わしらに脅しをかけていたよな?」






「何のことでしょうか?自分にはわかりかねますが?」






「・・・リアフェル殿、これは成長しているのか?」






「少なくとも、言葉遣いと態度に関しては成長してますよ。後、貴族としてもですか」






リアフェル王妃からの辛辣なお言葉


俺の心に100のダメージ






「そうか・・・更なる成長に期待しよう」






ぐふっ!何か成長してない様に言われた


俺の心に200のダメージ






そして、ミリア達の刺すような視線は続いている


俺の心に50の継続ダメージが入る


胃が・・・胃が痛いよう・・・










こうして、新しい婚約者が増え、柵も増え、俺の心はダメージを蓄積し、ストレスマッハで進む


胃もキリキリしながら、会談は更に続くのであった

        

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