神に気に入られて異世界転生した俺は、救世と終焉の神殺しとなる

あざらし

幕間4 身体付与強化魔法

これはスタンビート後の話で冒険者登録する前のお話


体調もすっかり良くなった俺はとある実験をしていた
その実験とは身体強化魔法と身体付与強化魔法
前者と後者の違いは属性を身体に纏って能力を上げるか上げないかだ

前者は元のステータスを上昇させるので体への負担が少なくデメリットもあまりない
唯一のデメリットは他人が付与した場合は固定量の増加しか出来ない点だろうか
自己強化は本人に由来して強化されるので制限はない

後者に関して現状わかっているのは強化後の上昇量が前者の比ではない事と自壊してしまう事だ
良い例題としてはスタンビートの時に使った【蠢光】で、この魔法は雷を纏わせた上で光の魔法で更に高速化させ雷光よりも早く閃光よりも早く動ける魔法である
この魔法は俺のオリジナル魔法になるが才能があれば難しくない魔法だ
聞いてる限りでは便利で強力な魔法と思うだろうが先に述べた自壊というデメリットが存在する

もう少し詳しく話すと身体付与強化魔法のデメリットは身体能力を極限値に引き上げてしまう事だ
今、ん?それって何がデメリット?と思った人は多いだろう
しかしよく考えて欲しい
人間は自身の力で壊れないように力を一定以上出せないようになっていることを!
もし出してしまったら自壊してしまう事を!
そう!この魔法は人間が持つ100%以上の力すら出してしまえるのだ!

仮に普通の人が【蠢光】を使えば一歩踏み出すだけでその足は次に地面に着く時に消失している
ある意味短期決戦の瞬間火力用の自滅魔法である
では何故に俺は五体満足か?
恐らくだがステータスが関係しているのではと考えている
そこでステータスを確認してみた
今回は数値が変動しなさそうなのは省いて確認だ


【ステータス】

【名前】グラフィエル・フィン・クロノアス

【種族】人族 【性別】男性 【年齢】11歳

【職業】 クロノアス辺境伯家三男

【Lv,】977777777   

HP 99e000/99e000
MP Error/Error

物理攻撃力 78e359      魅力 369369369
物理防御力 Error        幸運 Error×7
魔法攻撃力 Error
魔法防御力 Error
敏捷      Error
(1/2)               (2/2)
【能力】EX

・・・・・・・・・・何かチート通り越してバグってね?
幾つかは数字表示じゃなくエラーで、前は無かった項目が増えてるんですけど?

前に無かった項目とは魅力と幸運
そしてその幸運だが明らかにおかしい
エラーX7って何!?
もう人間の幸運値じゃないよねそれ!?
後レベル!9億7777万7777って何!?
どんだけ7好きやねん!

・・・・・思わず関西弁になってノリツッコミしてしまった
だがそうならざるを得ないぶっ壊れ方だった
そこでふと怖い考えが脳裏をよぎる

北を殲滅して東に向かったよな?
確か聞いた話だと東に着いた時には血を流してた
ここまでのステータスでは無いと思うが北のを殲滅しているので色々上がっているはず
その上での付与強化で自壊

・・・・・・・サーっと血の気が引いて行くのがわかる
あのぶっ壊れたステータスであれだけの自壊症状!!?
身体付与強化魔法ってもしかして欠陥魔法!?
乱用したら死ぬんじゃね!?

そう思って封印しようとしたがどうしても惜しい魔法だったのでとある手段を取った
その方法とは・・・・・・・・・

「お久しぶりですジェネス様」

「おお!ラフィ君か。大きくなったの」

「ありがとうございます。それで聞きたいことがあって来たんですが」

「あれじゃろ?身体付与強化魔法じゃったっけ?面白い事を考えつくのぅ」

そう!怖くて実験できなかったので来れるかわからなかったがお祈りして神界へ行くことにした
運良く来れたので早速答え合わせしよう

「結論から言うとな、人の身で扱える限界域が決まっておるのじゃ。詳しい話はジーマに聞くと良い」

そう言ってジェネス様はジーマ様を呼んで・・・シル様も来たんだけど何故に?
とりあえずジーマ様に聞いてみよう
すると答えは順当と言えば順当で意外と言えば意外だった

「この魔法を見付けるとは感心ね。だから褒美に答えを教えるけど他の人には単一属性に留める様にしないと絶対にダメ。わかった?」

「わかりました。それで何故俺は自壊したんですか?」

「この魔法はね、ロストマジックなの。正確には魔法は存在してるし直ぐに使えるけど誰も思いつかないだけってのが正解。それでも過去の人ですら単一発動なのに複合発動するからステータスだけじゃ追い付かなくなったみたい」

「と言う事は身体を鍛えれば使える様に「ならない」」

「そもそも人の身体で耐えきれるレベル超えてるし。これは間違いなく神滅級の身体付与強化魔法に該当するわね。使用禁止とは言わないけど短時間の使用と決して人に教えてはダメ。発動した瞬間にピチュンしちゃうから」

ピチュンって弾けるって事?
それもう強化じゃなく自滅魔法ですよね?
俺は人には絶対教えないと心に誓った
後、極力使わないで置こうとも決めた

「今ステータスってどれくらい?あ!シルも一緒に見よう」

「相変わらずのテンションですね・・・」

そう言いてステータスを見る二柱の女神
ステータスを見た瞬間に二柱の顏が歪む

「おかしいな?このステータスなら自壊はあり得ないんだけど」

「私も同じ結論です。誰かが何か細工した?」

「どうやって?細工できるとしたら私か武神のどちらかだよ」

「自分で出来るというんですね?」

「嘘言っても仕方ないし。ただ私が細工すると全部の魔法に影響するから蠢光だっけ?これ限定とかどれだけピンポイントだって話。証明としては十分じゃない?」

そう言って睨み合う二柱にジェネス様が割って入る

「そういえばそれを使った時はステータスは全部低いはずじゃぞ?どれちょっと待て」

そう言って何かを探し始めるジェネス様
少し時間が経って出てきたのは水晶だった

「これに当時のステータスが記録されとる筈じゃ」

そう言って再度確認すると今度は意見が二つに割れる

「このステータスだとギリ足りないかな?足りない分が処理できなくなって身体に現れたと思う」

「いいえ。ステータスは十分だと思います。やはり何か他の要因があったとしか」

段々と険悪になっていく二柱
神界で神VS神になりそうなのでジェネス様に助けを求める
その時のジェネス様の見解はこうだ

「わしは両方の意見が合っていると言っておくかの。あの時ラフィ君は怒っておった。ならステータスは足りていても魔法に影響は出るのではないかの?その結果が本来なら足りるステータス値では足りなかったと思うのじゃが?」

そう言われて今度は当時の映像とステータスを見比べジーマ様が唐突に声を上げる

「ああ!そうか!それでなんだ!」

いきなりの声に驚くも説明を続けるジーマ様

「これ魔法防御と物理防御だけじゃなくHPとMPにもダメージ入ってるし、何よりステータスに反映されない魔力回廊までダメージ出てる」

「なるほど。そういう事ですか。つまりこの怪我は」

「魔力回廊のダメージが肉体に現れたんだと思うけど、後は感情の起伏かな?」

「想定以上に出力が出ていたと?」

「加えて魔法の並列使用もかな?うっわ!6属性同時とか成長途中の上に全部に負荷がかかった状態で使用すればそりゃ壊れちゃうよ。むしろ良く無事だったね?」

どうやらあの時は相当ヤバかった様だ
魔法神に魔法の使用方法に関してドン引きされてしまってる
だが、ドン引きの後に真面目な顔で身体の数か所を触られた

「あそこから回復か。そして魔力回廊が完成しちゃってる・・・・・私並みの回廊に」

「何を言っているのですかジーマ?そんなことあるわけ・・・・」

2柱が無言になる
ジェネス様も確認して一言「ほっほっほ」とだけ笑う
訳が分からんので教えて欲しいんだが?
未だ2柱は狐に化かされたみたいな顔をしているのでジェネス様が答えてくれた

「原初様の使徒になったじゃろ?その後に身体を壊したせいでな。人の身で神と寸分違わぬ力を完璧に再現して行使できるようになっておる。試しに全力の蠢光をここで使って見ると良い。前みたいな事にはならん筈じゃ」

少々怖かったが使って見る
ジェネス様の言う通り何も起きなかった
寧ろ前よりも格段に出力が増していた

「疑問は解けたようじゃな。そろそろ時間じゃが一つだけ注意じゃ。身体付与強化魔法は人が使うなら単一で込める魔力は少なく使用するなら風か水にしておくのじゃ。」

それだけ告げられると神界から現実世界に戻って来る
謎は解けたがもう一つ謎が残ってしまった
何で水と風だけ?


その理由は後日、輝く星のメンバーに協力を依頼してわかったが魔法防御が高くないと水と風以外は自壊率が格段に跳ね上がる
だが、パーティメンバーでもそんな簡単にはステータスは見せない
相応の信頼関係が出来て初めてステータスを見せるのだ
その点については輝く星のメンバーは全員が全員のを知っているので信頼関係は半端ない
それにどの属性にどの程度の魔力でどの程度の魔法防御が必要など調べないといけない
さらに高魔力制御が必要な事もあり水と風でもそれなりに危険な事が判明する
出した結論は魔法学術で発表して調査は専門の人に任せる事にしたである

そして俺だけは色々異常なので身体付与強化魔法を使いこなすことに成功した


作者です
今回の幕間は何が何でも29話後に入れたかったので超がんばりました
結果、5時間で書き上げましたが初の下書き無しなのでどこかおかしい所がいつもより多くあるかもしれません
見直しもしましたがやはり不安は拭えない(ドキドキ)
そして多少短くてもと思って書けば気付けばあとがき込みで4000文字を超える
読者の皆!オラに文才を分けてくれ(泣)
そんな感じですが楽しくあとがき迄読んで貰えると嬉しいです
あとがきが無い場合は楽しみにしている方にはごめんなさい
では次の話もお楽しみにー

コメント

  • 時龍クロノス

    *.\( '-' )/.*ピチュン

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