ロリコン村の転生英雄~少女化した魔物達の最強ハーレムで世界救済~
113 指名緊急依頼
破天荒な母さんの言動を前に、完全にフリーズしてしまっていたシニッドさん達。
彼らは俺達が色々と話をしている間に我を取り戻したようで――。
「あの魔炎竜ファイムも、子供の前じゃ形なしだな」
先程までの母さんを評してシニッドさんが呆れたように呟く。
「とは言え、さすがに子煩悩が過ぎます」「イメージが崩れました」
それに追随して、ウルさんとルーさんもまた割と辛辣な言葉を口にした。
前に父さんの話題が出た時も知り合いのような口振りをしていたが、これだけ歯に衣着せぬ物言いをするところを見る限り、やはりEX級同士顔馴染みだったのだろう。
「何じゃ? 喧嘩を売っておるのか? シニッド、ウル、ルー」
そんな三人に対し、低い声で威圧するように言いつつ下から睨みつける母さん。
これはちょっと、擁護できない程に行儀が悪いな。
「おっと、子供が見てるぜ?」
「む……」
ニヤニヤしながら俺を顎で示すシニッドさんに、母さんはこちらをチラッと見てから彼らに向けて不機嫌そうに鼻を鳴らした。
「ファイム」
「分かっておる」
そうした態度を窘めるように父さんから名を呼ばれ、渋々引き下がる母さん。
思えば、母さんが身内以外の人間と絡んでいるところを見るのは初めてだ。
余所様では意外とガラが悪いのかもしれない。
昔、ヤンチャしていた名残だろうか。
……とは言え、言葉遣いと態度程には険悪な雰囲気はない。
むしろ、無遠慮に物を言い合えるぐらい互いに認め合っている印象だ。
そんな風に思いながら母さん達の様子を眺めていると――。
「イサク、久し振りだな」
若干居心地悪そうな顔をしたガイオさん達が俺達の傍にやってきた。
「元気そうで何よりだ」
「はい。ガイオさんも」
所在なさげにしているのは、EX級補導員二組に対してS級補導員一組だからか。
少々場違いに感じているのだろう。
とは言え、彼らも身体強化系の真・複合発露の持ち主。父さんやシニッドさんのようになれるポテンシャルはあると言っていい。
まあ、似た複合発露を持つ少女征服者は他にも当然いるはずだが……。
前回、事件解決に加わったことでトリリス様を始めとした国の上層部の知るところとなり、今回呼び出されるに至ったのかもしれない。
「しかし、居酒屋ミズホで会った時から薄々そうじゃないかとは思ってたが、彼女と真性少女契約を結ぶとはな。この少女化魔物誑しめ」
「何ですか、それは。と言うか、真性少女契約は生半可な気持ちじゃ結べませんよ」
「分かってるさ。俺だってタイルに首を縦に振って貰うのは大変だったからな」
タイルさんに視線を向けながら言うガイオさん。
真性少女征服者ならば、当然真性少女契約の意味は理解している。
だから、俺を誑し扱いしたのは当然ただの軽口だ。
俺も軽く流しておく。
「それより、イサクも緊急依頼を受けるために来たんだろ? 俺達とは別口の」
「ええ。一応は」
「どんな依頼なんだ?」
「うむ。それは妾にも教えて欲しいところじゃな」
と、俺達の話に耳を傾けていたらしい母さんが会話に入ってきた。
いつの間にか、父さんやシニッドさん達もこちらに目を向けている。
何だか、妙に注目されているな。
しかし、申し訳ないのだが……。
「いや、実は俺もよく知らなくて」
俺は緊急依頼が出たからとにかく来て欲しいとお願いされて、ついてきただけ。
詳細は補導員事務局で聞かされるだろうと尋ねてもいないから、まだ何も知らない。
なので、俺をここに連れてきたルトアさんに問うような視線を向ける。
「そう言えば、説明がまだでした!」
どうやら彼女は彼女でド忘れしていたらしい。
ルトアさんは慌てたようにそう言うと、繋いでいた手を離して受付に駆けていった。
そして――。
「ルーフちゃん、依頼書を下さい!」
受付でこれまでのやり取りを静観していた少女化魔物に声をかける。
当然ながら、彼女が補導員事務局を留守にするに当たって無人にするはずがない。
その彼女。常に半分目を閉じた無表情が特徴的な女の子はルトアさんの同僚で、ケット・シーの少女化魔物であるルーフさんだ。
ルトアさんは、そんな彼女と二人でシフトを組んで受付をしている訳だ。
受付にいるのは基本的に一人だけだが、さすがに今日のように利用者が多く来る場合は二人で対応するようだ。
夜勤がなく、余程の緊急時でもなければ残業もないことを考えると、かなりホワイトな職場と言えよう。……給料がどの程度かは分からないけれども。
ちなみに片手で数えられる程度だが、俺もルーフさんに対応して貰ったこともある。
ただし、対応の仕方はルトアさんとは真逆で、ほとんど機械的に処理される感じだったため、特筆するようなイベントは何一つとして発生していないが。
「ん」
と、簡潔に返事をして一枚の紙を差し出すルーフさん。
余談だが、ルトアさんの話だと彼女は極力エネルギーを使わないように日々を過ごしているらしい。会話も最小限。リアクションも最低限だ。
「ありがとうございます!」
同僚としてルーフさんの態度に慣れているルトアさんは全く気にすることなく、元気に感謝の言葉を口にして依頼書を手に俺の傍に戻ってくる。
その時には、ルーフさんは興味を失ったように何もない天井の隅を見詰めていた。
……何もないよな? あれか。フェレンゲルシュターデン現象(大嘘)か。
ケット・シーの少女化魔物たるルーフさんの視線の先を確認しながら、そんな益体もないことを考えていると――。
「こちらがイサク君の緊急依頼です!」
ルトアさんから依頼書を手渡され、俺は意識を戻して視線を落とした。
「ええと、暴走したカトブレパスの少女化魔物の鎮圧依頼?」
「カトブレパス? と言うと――」
依頼書を見て無意識に口にした呟きに反応し、その魔物の特性を思い出そうとしているかのように目線を左上へと向けるガイオさん。
「基本的に複合発露は石化だな。それが暴走したとなると、元々の脅威度次第ではあるが、下手をするとEX級になるんじゃねえか?」
「はい。この依頼は脅威度EX級です。現地からの情報によると、複合発露は若干特殊な変化をしていて対象を宝石化させる力とのことですが」
ガイオさんに代わって推測を示すシニッドさんに頷き、ルトアさんが補足を入れる。
脅威度EX級。宝石化か。
サユキの凍結と似た理由でEX級とされたのだろう。
一度宝石化させられたら、暴走を解かない限りは元に戻すことはできない。
中々、骨が折れそうな案件だ。
「むう。サユキの時程ではなさそうじゃが、危険な依頼じゃぞ? 大丈夫かのう」
当時と比較して緊迫感が薄いことから暴走したサユキに比べれば遥かに難易度が低いと判断したようだが、それでも脅威度EX級の依頼と聞いて俺を心配する母さん。
「依頼元はヒメ様です! あの方が分不相応な人間を指名するはずがありません!」
「ヒメ様か。むむむ」
「ファイムが過保護になるのは分かります」「しかし、イサクには実力があります」
兄さんのことがあるからか、そこは茶化さずに諭すウルさんとルーさん。
それでも尚、母さんは眉間にしわを寄せて唸る。
「そんなに心配なら、俺達の依頼をとっとと終わらせて手助けに行きゃあいいじゃねえか。ジャスターなら一っ飛びで行けるだろ?」
「まあ……ランブリクとなると、さすがに大変だけどな」
シニッドさんの問いを父さんは否定せず、その手を母さんの肩に置いた。
それで踏ん切りがついたのか、母さんは顔を上げて口を開く。
「うむ。よし。ならば、とっとと依頼を終わらせてしまうぞ! 早速出発じゃ!! 皆の者、準備はできておるな!?」
「んなもんとっくだよ。イサクに会いたいからって待たせたのはお前だろうが」
何とも現金な母さんに文句を言うシニッドさん。
対する母さんは視線を逸らし、聞こえない振りをする。仕方のない人だ。
「じゃあ、イサク。依頼が終わったら、久し振りに食事にでも行こう」
「うん。父さん、気をつけて」
俺の言葉に微笑んで頷いた父さんは一度俺の頭を撫で、それから他の面々と目配せをして補導員事務局の出口へと向かった。
「皆様、行ってらっしゃいませ!」
その背中にそう声をかけながら頭を下げるルトアさん。
皆の姿が見えなくなる。
それから更に数秒体勢を維持してから、彼女は俺を振り返って苦笑気味に口を開いた。
「娘にされてしまいました」
「もしかして、嫌でしたか?」
「い、いえ! その……私は家族にも疎まれてましたから」
「ああ……」
サユキのようなケースとは違い、繁殖するタイプの魔物から少女化魔物となった場合には家族がいることもある。仲睦まじく暮らしている魔物もいるだろう。
しかし、彼女の場合は関係が良好だった訳ではない。
少女化魔物としてホウゲツ学園に来た段階で決別したも同然だ。
そんな彼女にとって、母さんの言葉は戸惑う以外ないものだろう。
冗談のように聞こえたかもしれない。
しかし、強引ながらも母さんは間違いなく本気だろうから、いつかルトアさんが親愛を感じ取って一つの喜びとなってくれれば俺も嬉しい。
……まあ、その辺りは先のことだな。
「さて、と。じゃあ、俺も仕事しないとな」
まずは初めての指名緊急依頼だ。
気合い入れていかないと。
「ルトアさん、依頼についてもう少し詳しくお聞かせ願えますか?」
「はい!」
そうして俺は笑顔の彼女から依頼内容についての情報を得て――。
「イサク君、行ってらっしゃい!」
ルトアさんに見送られ、初めての海外、ランブリク共和国へと向かうために補導員事務局を出たのだった。
彼らは俺達が色々と話をしている間に我を取り戻したようで――。
「あの魔炎竜ファイムも、子供の前じゃ形なしだな」
先程までの母さんを評してシニッドさんが呆れたように呟く。
「とは言え、さすがに子煩悩が過ぎます」「イメージが崩れました」
それに追随して、ウルさんとルーさんもまた割と辛辣な言葉を口にした。
前に父さんの話題が出た時も知り合いのような口振りをしていたが、これだけ歯に衣着せぬ物言いをするところを見る限り、やはりEX級同士顔馴染みだったのだろう。
「何じゃ? 喧嘩を売っておるのか? シニッド、ウル、ルー」
そんな三人に対し、低い声で威圧するように言いつつ下から睨みつける母さん。
これはちょっと、擁護できない程に行儀が悪いな。
「おっと、子供が見てるぜ?」
「む……」
ニヤニヤしながら俺を顎で示すシニッドさんに、母さんはこちらをチラッと見てから彼らに向けて不機嫌そうに鼻を鳴らした。
「ファイム」
「分かっておる」
そうした態度を窘めるように父さんから名を呼ばれ、渋々引き下がる母さん。
思えば、母さんが身内以外の人間と絡んでいるところを見るのは初めてだ。
余所様では意外とガラが悪いのかもしれない。
昔、ヤンチャしていた名残だろうか。
……とは言え、言葉遣いと態度程には険悪な雰囲気はない。
むしろ、無遠慮に物を言い合えるぐらい互いに認め合っている印象だ。
そんな風に思いながら母さん達の様子を眺めていると――。
「イサク、久し振りだな」
若干居心地悪そうな顔をしたガイオさん達が俺達の傍にやってきた。
「元気そうで何よりだ」
「はい。ガイオさんも」
所在なさげにしているのは、EX級補導員二組に対してS級補導員一組だからか。
少々場違いに感じているのだろう。
とは言え、彼らも身体強化系の真・複合発露の持ち主。父さんやシニッドさんのようになれるポテンシャルはあると言っていい。
まあ、似た複合発露を持つ少女征服者は他にも当然いるはずだが……。
前回、事件解決に加わったことでトリリス様を始めとした国の上層部の知るところとなり、今回呼び出されるに至ったのかもしれない。
「しかし、居酒屋ミズホで会った時から薄々そうじゃないかとは思ってたが、彼女と真性少女契約を結ぶとはな。この少女化魔物誑しめ」
「何ですか、それは。と言うか、真性少女契約は生半可な気持ちじゃ結べませんよ」
「分かってるさ。俺だってタイルに首を縦に振って貰うのは大変だったからな」
タイルさんに視線を向けながら言うガイオさん。
真性少女征服者ならば、当然真性少女契約の意味は理解している。
だから、俺を誑し扱いしたのは当然ただの軽口だ。
俺も軽く流しておく。
「それより、イサクも緊急依頼を受けるために来たんだろ? 俺達とは別口の」
「ええ。一応は」
「どんな依頼なんだ?」
「うむ。それは妾にも教えて欲しいところじゃな」
と、俺達の話に耳を傾けていたらしい母さんが会話に入ってきた。
いつの間にか、父さんやシニッドさん達もこちらに目を向けている。
何だか、妙に注目されているな。
しかし、申し訳ないのだが……。
「いや、実は俺もよく知らなくて」
俺は緊急依頼が出たからとにかく来て欲しいとお願いされて、ついてきただけ。
詳細は補導員事務局で聞かされるだろうと尋ねてもいないから、まだ何も知らない。
なので、俺をここに連れてきたルトアさんに問うような視線を向ける。
「そう言えば、説明がまだでした!」
どうやら彼女は彼女でド忘れしていたらしい。
ルトアさんは慌てたようにそう言うと、繋いでいた手を離して受付に駆けていった。
そして――。
「ルーフちゃん、依頼書を下さい!」
受付でこれまでのやり取りを静観していた少女化魔物に声をかける。
当然ながら、彼女が補導員事務局を留守にするに当たって無人にするはずがない。
その彼女。常に半分目を閉じた無表情が特徴的な女の子はルトアさんの同僚で、ケット・シーの少女化魔物であるルーフさんだ。
ルトアさんは、そんな彼女と二人でシフトを組んで受付をしている訳だ。
受付にいるのは基本的に一人だけだが、さすがに今日のように利用者が多く来る場合は二人で対応するようだ。
夜勤がなく、余程の緊急時でもなければ残業もないことを考えると、かなりホワイトな職場と言えよう。……給料がどの程度かは分からないけれども。
ちなみに片手で数えられる程度だが、俺もルーフさんに対応して貰ったこともある。
ただし、対応の仕方はルトアさんとは真逆で、ほとんど機械的に処理される感じだったため、特筆するようなイベントは何一つとして発生していないが。
「ん」
と、簡潔に返事をして一枚の紙を差し出すルーフさん。
余談だが、ルトアさんの話だと彼女は極力エネルギーを使わないように日々を過ごしているらしい。会話も最小限。リアクションも最低限だ。
「ありがとうございます!」
同僚としてルーフさんの態度に慣れているルトアさんは全く気にすることなく、元気に感謝の言葉を口にして依頼書を手に俺の傍に戻ってくる。
その時には、ルーフさんは興味を失ったように何もない天井の隅を見詰めていた。
……何もないよな? あれか。フェレンゲルシュターデン現象(大嘘)か。
ケット・シーの少女化魔物たるルーフさんの視線の先を確認しながら、そんな益体もないことを考えていると――。
「こちらがイサク君の緊急依頼です!」
ルトアさんから依頼書を手渡され、俺は意識を戻して視線を落とした。
「ええと、暴走したカトブレパスの少女化魔物の鎮圧依頼?」
「カトブレパス? と言うと――」
依頼書を見て無意識に口にした呟きに反応し、その魔物の特性を思い出そうとしているかのように目線を左上へと向けるガイオさん。
「基本的に複合発露は石化だな。それが暴走したとなると、元々の脅威度次第ではあるが、下手をするとEX級になるんじゃねえか?」
「はい。この依頼は脅威度EX級です。現地からの情報によると、複合発露は若干特殊な変化をしていて対象を宝石化させる力とのことですが」
ガイオさんに代わって推測を示すシニッドさんに頷き、ルトアさんが補足を入れる。
脅威度EX級。宝石化か。
サユキの凍結と似た理由でEX級とされたのだろう。
一度宝石化させられたら、暴走を解かない限りは元に戻すことはできない。
中々、骨が折れそうな案件だ。
「むう。サユキの時程ではなさそうじゃが、危険な依頼じゃぞ? 大丈夫かのう」
当時と比較して緊迫感が薄いことから暴走したサユキに比べれば遥かに難易度が低いと判断したようだが、それでも脅威度EX級の依頼と聞いて俺を心配する母さん。
「依頼元はヒメ様です! あの方が分不相応な人間を指名するはずがありません!」
「ヒメ様か。むむむ」
「ファイムが過保護になるのは分かります」「しかし、イサクには実力があります」
兄さんのことがあるからか、そこは茶化さずに諭すウルさんとルーさん。
それでも尚、母さんは眉間にしわを寄せて唸る。
「そんなに心配なら、俺達の依頼をとっとと終わらせて手助けに行きゃあいいじゃねえか。ジャスターなら一っ飛びで行けるだろ?」
「まあ……ランブリクとなると、さすがに大変だけどな」
シニッドさんの問いを父さんは否定せず、その手を母さんの肩に置いた。
それで踏ん切りがついたのか、母さんは顔を上げて口を開く。
「うむ。よし。ならば、とっとと依頼を終わらせてしまうぞ! 早速出発じゃ!! 皆の者、準備はできておるな!?」
「んなもんとっくだよ。イサクに会いたいからって待たせたのはお前だろうが」
何とも現金な母さんに文句を言うシニッドさん。
対する母さんは視線を逸らし、聞こえない振りをする。仕方のない人だ。
「じゃあ、イサク。依頼が終わったら、久し振りに食事にでも行こう」
「うん。父さん、気をつけて」
俺の言葉に微笑んで頷いた父さんは一度俺の頭を撫で、それから他の面々と目配せをして補導員事務局の出口へと向かった。
「皆様、行ってらっしゃいませ!」
その背中にそう声をかけながら頭を下げるルトアさん。
皆の姿が見えなくなる。
それから更に数秒体勢を維持してから、彼女は俺を振り返って苦笑気味に口を開いた。
「娘にされてしまいました」
「もしかして、嫌でしたか?」
「い、いえ! その……私は家族にも疎まれてましたから」
「ああ……」
サユキのようなケースとは違い、繁殖するタイプの魔物から少女化魔物となった場合には家族がいることもある。仲睦まじく暮らしている魔物もいるだろう。
しかし、彼女の場合は関係が良好だった訳ではない。
少女化魔物としてホウゲツ学園に来た段階で決別したも同然だ。
そんな彼女にとって、母さんの言葉は戸惑う以外ないものだろう。
冗談のように聞こえたかもしれない。
しかし、強引ながらも母さんは間違いなく本気だろうから、いつかルトアさんが親愛を感じ取って一つの喜びとなってくれれば俺も嬉しい。
……まあ、その辺りは先のことだな。
「さて、と。じゃあ、俺も仕事しないとな」
まずは初めての指名緊急依頼だ。
気合い入れていかないと。
「ルトアさん、依頼についてもう少し詳しくお聞かせ願えますか?」
「はい!」
そうして俺は笑顔の彼女から依頼内容についての情報を得て――。
「イサク君、行ってらっしゃい!」
ルトアさんに見送られ、初めての海外、ランブリク共和国へと向かうために補導員事務局を出たのだった。
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