真っ黒マントのうさぎさん
第3話 燈湖龍央ver.
俺は莢菜の言葉のおかげで早く止血に及ぶことが出来た。莢菜には心配をしないようにとうまく保健室から出して改めて空いた席についた。
「で、本当の事言ってください...組長代理。」
「おい。雅...ここでその名は出さないことになっているだろ。」
この雅ミヤビ...俺の右腕と呼ばれるところに属すのが...この学校の養護教諭として周りを監視している。
俺が何者か...気がつく者もいるだろうが...きっちり落とし前をつけるのはもう少しあとになる。
「ここは防音がはられていますのでご安心ください。」
「はぁ…。」
「で。誰が原因なのですか?」
「...お前は...俺の口からのことしか頭に入れないのか?さっき、莢菜...女子生徒から話が出ただろう。」
「俺が聞きたいのはそういうことではありません。...本質的犯人です。」
「」
コイツは俺の親が認めるだけあって人の心を一目で見抜く力がある。
だから俺の警備にあたらせているのだ。
「...男子生徒がダンボールを思い切り押したところを見た...が、はっきり人の特定ができないままかばう形になった。」
「...そうですか...。蛇の可能性は...。」
「...いや。」
その可能性は極めて低いだろう...。今のところ...だが。
「手首に特徴的な蛇の刺青は無かった。」
「...そうですか。」
「しかし...蛇の奴らがこれから動く可能性は否定出来ない...。これからも頼む。」
「かしこまりました。」
雅は録音機の電源を落として改めて向き直った。
「もうひとつお聞きしますが...あの女は偶然ですか?必然ですか?」
「...さぁな。...半々だな。"必然的にあの女の様子を伺っていたら、偶然階段から落ちてきた。"」
「さようですか...。」
「安心しろ。俺はあの女を家にいれるつもりは無い。...生涯独り身でいる。」
「しかしッ」
「両親の不安は見えてる...でも、一般人は入るべき場所ではない...お前もわかるだろう...。」
俺の声に、雅は口をつぐんだ。
「とりあえずは止血しましたが...脳内の出血も侮れないので...」
「あぁ。お前の親族のところ行けば大丈夫だろ?」
「...はい。ありがとうございます。」
雅の家は代々俺の組の直属医として務めている。そして雅は俺に属する医者としての顔もある。
「今日はこのまま家に戻る。」
「はい?しかし、先ほどの莢菜という方がお待ちすると言っていきましたが?」
「所詮、戯言だろう。それに今日の会合は俺も参加するんだろう?」
「はい…運転手を手配いたします。」
「そこまでッ......いや、頼んだ...。」
雅は少しばかり過保護だが...これも俺の親の影響が絡んでいるのだろう。
俺が手配を断ってもこいつが後で締めあげられては困る。
「かしこまりました。」
それにしても、最近会合に参加させられる事例が多くなってきているのが…少々気がかりだ。
それに、俺の婚姻について親も口うるさくなってきている。
そして何より…俺の行動を常に監視する輩がいる…蛇なのか…それとも…。
「雅。密かに調べてほしいことがある。」
「で、本当の事言ってください...組長代理。」
「おい。雅...ここでその名は出さないことになっているだろ。」
この雅ミヤビ...俺の右腕と呼ばれるところに属すのが...この学校の養護教諭として周りを監視している。
俺が何者か...気がつく者もいるだろうが...きっちり落とし前をつけるのはもう少しあとになる。
「ここは防音がはられていますのでご安心ください。」
「はぁ…。」
「で。誰が原因なのですか?」
「...お前は...俺の口からのことしか頭に入れないのか?さっき、莢菜...女子生徒から話が出ただろう。」
「俺が聞きたいのはそういうことではありません。...本質的犯人です。」
「」
コイツは俺の親が認めるだけあって人の心を一目で見抜く力がある。
だから俺の警備にあたらせているのだ。
「...男子生徒がダンボールを思い切り押したところを見た...が、はっきり人の特定ができないままかばう形になった。」
「...そうですか...。蛇の可能性は...。」
「...いや。」
その可能性は極めて低いだろう...。今のところ...だが。
「手首に特徴的な蛇の刺青は無かった。」
「...そうですか。」
「しかし...蛇の奴らがこれから動く可能性は否定出来ない...。これからも頼む。」
「かしこまりました。」
雅は録音機の電源を落として改めて向き直った。
「もうひとつお聞きしますが...あの女は偶然ですか?必然ですか?」
「...さぁな。...半々だな。"必然的にあの女の様子を伺っていたら、偶然階段から落ちてきた。"」
「さようですか...。」
「安心しろ。俺はあの女を家にいれるつもりは無い。...生涯独り身でいる。」
「しかしッ」
「両親の不安は見えてる...でも、一般人は入るべき場所ではない...お前もわかるだろう...。」
俺の声に、雅は口をつぐんだ。
「とりあえずは止血しましたが...脳内の出血も侮れないので...」
「あぁ。お前の親族のところ行けば大丈夫だろ?」
「...はい。ありがとうございます。」
雅の家は代々俺の組の直属医として務めている。そして雅は俺に属する医者としての顔もある。
「今日はこのまま家に戻る。」
「はい?しかし、先ほどの莢菜という方がお待ちすると言っていきましたが?」
「所詮、戯言だろう。それに今日の会合は俺も参加するんだろう?」
「はい…運転手を手配いたします。」
「そこまでッ......いや、頼んだ...。」
雅は少しばかり過保護だが...これも俺の親の影響が絡んでいるのだろう。
俺が手配を断ってもこいつが後で締めあげられては困る。
「かしこまりました。」
それにしても、最近会合に参加させられる事例が多くなってきているのが…少々気がかりだ。
それに、俺の婚姻について親も口うるさくなってきている。
そして何より…俺の行動を常に監視する輩がいる…蛇なのか…それとも…。
「雅。密かに調べてほしいことがある。」
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