2度めの野球人生は軟投派? ~男でも野球ができるって証明するよ~
野球未経験の男の子
突然ですが海岸に到着しました。
~~~
グローブの感触を確かめながらなんとなく軟式のボールを手にしていじっていると、そう言えばまだ自分の体力的な問題が解決していないことに気付いた。
さっきまでの最大の問題は、母さんに道具をもらえたことで解決できた。
今の最優先事項はこの体でどこまでのプレーができることを確認するべきだな。
慣れない体でいきなり硬球扱って怪我でもしたらたまらないし。
高校野球やプロ野球で使う公式の野球ボールは『硬球(こうきゅう)』と呼ばれる。
円周22.9-23.5cm、重さが141.7-148.8gと公認野球規則により規定されている。
コルクやゴムの芯に糸を巻き付け、それを牛革で覆い、赤い糸で縫い合わせて作られている。
豆知識としては、硬球の1球あたりの縫い目は108個とされている。
そんな硬球だが……、名前のごとく硬い。
とにかく硬い。
対して中学生までが使う柔らかくよく弾む軟式ボールは『軟球(軟球)』と呼ばれる。
軟球なら突き指程度で済む場合も、硬球だと当たり方が悪ければ骨折する可能性もある。
もしデッドボールや打球が直撃すれば、打撲程度で済めばいいが最悪骨折、頭に当たればもっと最悪の事態になることもある。
硬球を使うのはむしろ慣れているから問題ないと思うけど、もし反応速度が鈍っていてそのままボールが頭に直撃したらやばい。
そして昇天なんて流れになったら目も当てられないからな。
それに父さんの反応を見る限り、男が野球をするのはやはり一般的ではないらしい。
野球部に入ると言ったら、マネージャー? 男子野球部? の流れは流石に驚いた。
おそらく「前の世界」で言えば『野球未経験の女の子がいきなり高校野球を始めます!』と言っているのと同義だろう。
そしてそんな状態で部活に来られれば相手も対応に困るだろう。
明日すぐに入部してしまうと、この先はしばらく自分の状態を確認することはできないだろう。
もしかすると正式入部をするまでの期間しか、猶予はないのかもしれない。
今の俺には全体練習よりも個人練習のほうが大事だ。
幸い入部までの締切期間までは一週間ある。
その間に身体の動作の確認をして、少しでも「前の世界」の感覚に近づけておこう。
~~~
翌日学校から帰宅した俺は早速リュックを背負う。
リュックの中身は、グローブ、軟式ボール、タオルだけだ。
格好も今はジャージで十分。スパイクもいらない。
目的地は走って20分ほどのところにある海岸だ。
あそこなら堤防があるから、軟球なら壁に向かってボールを投げても大丈夫だろう。
海岸に向かう途中で100円ショップに寄って、予定通りストップウォッチとスマホ用の三脚、透明のマニキュアと爪用のヤスリ、スポーツドリンクを購入する。
ついでに見つけたハンドグリップがあったので合わせて購入しておく。
ハンドグリップはあまりに硬いものを数回握るよりは、柔らかめのものをたくさん回数をこなしたほうが効果的だ。
暇さえあればハンドグリップを握るようにしよう。握力強化を思い出せたのはラッキーだったな。
ハンドグリップをニギニギしながら走り続けていると、ようやく海岸についた。
さてはじめるか。
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グローブの感触を確かめながらなんとなく軟式のボールを手にしていじっていると、そう言えばまだ自分の体力的な問題が解決していないことに気付いた。
さっきまでの最大の問題は、母さんに道具をもらえたことで解決できた。
今の最優先事項はこの体でどこまでのプレーができることを確認するべきだな。
慣れない体でいきなり硬球扱って怪我でもしたらたまらないし。
高校野球やプロ野球で使う公式の野球ボールは『硬球(こうきゅう)』と呼ばれる。
円周22.9-23.5cm、重さが141.7-148.8gと公認野球規則により規定されている。
コルクやゴムの芯に糸を巻き付け、それを牛革で覆い、赤い糸で縫い合わせて作られている。
豆知識としては、硬球の1球あたりの縫い目は108個とされている。
そんな硬球だが……、名前のごとく硬い。
とにかく硬い。
対して中学生までが使う柔らかくよく弾む軟式ボールは『軟球(軟球)』と呼ばれる。
軟球なら突き指程度で済む場合も、硬球だと当たり方が悪ければ骨折する可能性もある。
もしデッドボールや打球が直撃すれば、打撲程度で済めばいいが最悪骨折、頭に当たればもっと最悪の事態になることもある。
硬球を使うのはむしろ慣れているから問題ないと思うけど、もし反応速度が鈍っていてそのままボールが頭に直撃したらやばい。
そして昇天なんて流れになったら目も当てられないからな。
それに父さんの反応を見る限り、男が野球をするのはやはり一般的ではないらしい。
野球部に入ると言ったら、マネージャー? 男子野球部? の流れは流石に驚いた。
おそらく「前の世界」で言えば『野球未経験の女の子がいきなり高校野球を始めます!』と言っているのと同義だろう。
そしてそんな状態で部活に来られれば相手も対応に困るだろう。
明日すぐに入部してしまうと、この先はしばらく自分の状態を確認することはできないだろう。
もしかすると正式入部をするまでの期間しか、猶予はないのかもしれない。
今の俺には全体練習よりも個人練習のほうが大事だ。
幸い入部までの締切期間までは一週間ある。
その間に身体の動作の確認をして、少しでも「前の世界」の感覚に近づけておこう。
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翌日学校から帰宅した俺は早速リュックを背負う。
リュックの中身は、グローブ、軟式ボール、タオルだけだ。
格好も今はジャージで十分。スパイクもいらない。
目的地は走って20分ほどのところにある海岸だ。
あそこなら堤防があるから、軟球なら壁に向かってボールを投げても大丈夫だろう。
海岸に向かう途中で100円ショップに寄って、予定通りストップウォッチとスマホ用の三脚、透明のマニキュアと爪用のヤスリ、スポーツドリンクを購入する。
ついでに見つけたハンドグリップがあったので合わせて購入しておく。
ハンドグリップはあまりに硬いものを数回握るよりは、柔らかめのものをたくさん回数をこなしたほうが効果的だ。
暇さえあればハンドグリップを握るようにしよう。握力強化を思い出せたのはラッキーだったな。
ハンドグリップをニギニギしながら走り続けていると、ようやく海岸についた。
さてはじめるか。
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